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人生に気づきや希望を与えてくれる、365の広告コピー集

365日、その日その季節にぴったりの「広告コピー」を並べてみたら、大切なことを思い出せる素敵な名言集ができました。広告コピーとは、ある商品や企業の魅力を伝えるために考えられたものです。しかしその中には、ただ消費を促すための言葉ではなく、わたしたちの人生に気づきや希望を与えてくれる言葉がたくさんありました。

「残りもの」は嫌い。「最後のひとつ」は好き。

【そごう冬市/そごう・西武】ショッピングバッグ 2007年 コピーライター:岩崎俊一

同じものでも、とらえ方次第で印象がまったく変わりますね。それはたぶん人間関係も同じはず。「うるさい人」は元気な人、「優柔不断な人」は「よく考える人」。相手の個性を前向きにとらえて見ると、すこし気持ちが楽になることもあります。

僕の若い頃は、アパレルショップで最後の一点になりますと言われると、「今買わなくちゃ、もう次来た時にはないな」などと急かされることが多々あったが、最近では街を歩いていてもできるだけ人と被らないよう売れ筋の流行ものから外れたものを選ぶようになった。家族や友人と食事する時なども、唐揚げや餃子の最後の一個を誰が食べるかはちょっとしたイベントだ。「残りもの」より「最後のひとつ」の惹かれるのは人の性だろう。

成功するまでやめへんかったら失敗せえへん。

【澤野工房】 ポスター 2012年 コピーライター:山口有紀(電通関西支社)

下駄屋さんがつくったジャズレーベルのコピーです。この日が誕生日のリチャード・ニクソン(元アメリカ大統領)も、こんな言葉を残しています。「人間は、負けたら終わりなのではない。あきらめたら終わりなのだ。」

何か物事を始める時、何を基準に成功とするかは難しいところだ。とにかくあきらめずに物事に取り組みプロとして認められる能力を身につけるには10000時間は必要だというのが一般論。諦めることなく続けていれば個人差はあるものの必ず達成できるという力強い言葉だ。僕のブログも作業時間10000時間目指して、頑張ろうと思える言葉です。

人に会わなくても生きていけるような便利な世の中だから、逆に人は、人に会いたくなるんだね。

【イズム】 ポスター 2005年 コピーライター:前田知己(フューチャーテクスト)

1月21日頃は、1年でもっとも寒さが厳しいと言われる「大寒(だいかん)」。人は寒さをしのぐため、本能的に身を寄せ合うそうです。「寒い季節は人肌が恋しい」とは、本能の声だったのですね。

家に引きこもっていても、Amazonがあれば必要なものは手に入る時代。以前はCDを買いに出かけなければ音楽を聴くこともできなかった時代であった。家に引きこもっていると人とのやりとり(コンビニやカフェでものを買う程度のこと)でさえ温かみを感じることも。店員さんの機嫌が良く笑顔だとこちらまでそれが伝播しハッピーな気持ちになります。

「いい会社に入りたい」人じゃなくて、「いい会社をつくりたい」人がほしい。

【ドリームマッチプロジェクト/経済産業省 日本商工会議所】 ポスター 2010年 コピーライター:笠井剛(リクルートコミュニケーションズ)

会社に「入ることが目的の人」と「入ってからやりたいことがある人」では、数年経って大きな差が出て来ます。前者は入社がゴールであり、後者は入社がスタートだからです。ただ、前者であったとしても、決心1つでゴールはスタートに変わります。

最近では、意欲的な新卒が増えているようにも思われるが、一流企業に入ることがゴールだというのは親世代からの言説である。現在では入社した社員がこのような考え方だとその後会社が傾く可能性も。古い慣習の残った大企業で不正が行われ問題となる事例が多発する今。新入社員に会社を変えてやるぐらいの気概がないとその会社に未来はないと思う。

別腹などない、ということを私の下腹が教えてくれました。

【ネイチャーメイド/大塚製薬】雑誌 2008年 コピーライター:関陽子(電通)

3月6日は「3(スリー)」と「6(む)」で「スリムの日」。「冬にちょっと食べ過ぎちゃったし、そろそろダイエットしなきゃ」なんて思っていると、あっという間に春が過ぎ、夏がやってきます。

これは手痛いコピーだ。節制していても、ちょっと暴飲暴食するだけですぐに体重は増加します。別腹は確実に下腹のお肉となって帰ってきます。若い頃とは違い僕ぐらいの年齢になると、下腹のお肉が気になるのでこのコピーが目にとまりました。

服のセンスよりも、香りのセンスがいいと、好感度は上がる。

【AXE/ユニリーバ】ポスター 2017年 コピーライター:水谷日出晶(1→10design Inc.)

「アパレル店員100人に調査 支持率87%」とつづく、ボディソープ、フレグランススプレーのコピーです。「大勢に会うOB訪問。いい香りの男性社員はなぜか覚えている。」というシリーズもあります。

僕も2年前ぐらいから身にまとう香水をいろいろ試してみましたが現在の一軍は『JO MALONE LONDON』のイングリッシュ ペアー&フリージア、ネクタリン ブロッサム&ハニー、イングリッシュオーク&レッドカラントの三種が一軍です。興味のある方は一度嗅いでみては?

コピーが365掲載された本書は心に刻まれるようなコピーもたくさん載っています。広告コピーに興味がない方でも言葉選びの参考にはなるかと思います。

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