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公教育をイチから考えよう|リヒテルズ 直子,苫野 一徳

公教育が変わろうとしている。英会話やプログラミングなど僕らが義務教育の時にはなかった授業が学校で行われている。親としても学校で習ってきた英会話やプログラミングやダンスなどを教えられずに悩む人も多いのではなかろうか。受験のためにカリキュラムが組まれる学校も多い中、本来の学校の姿を提言します。

結局は営利目的の教育産業

受験で成功することが人生を切り開く第一歩。学校で落ちこぼれたり受験に失敗したりすることは、幸福な人生への切符を取り損ねたも同じ。18歳の若さで、みずからに「負け組」のレッテルを貼って、自己肯定感とは正反対の精神状態に放り込まれる……。そういう、必要のない無意味な敗北感をもったまま大人になっていく子どもが、日本にはあまりに多すぎます。  そして、子どもたちから遊ぶ時間や家族と過ごす時間を奪い去って、「いま苦しみに打ち勝てば、やがて幸福な人生を手に入れられる」と無責任にささやいているのは、塾や家庭教師といった大小の教育産業に携わる大人たちです。大人たちが寄ってたかって、子どものためというよりも自分たちの立場や利益のために、子どもたちの可能性を損っているのではないでしょうか。

僕は高校時代からゲーセンに通い詰めていたので大学も中退、その時アルバイトとして勤めていたゲーム会社に契約社員として雇われたがその後はうまく生き残れなかった。転職もうまくいかず転々として現在無職、ブログの収入と貯蓄諸々で細々といきております。教育はその時の政治情勢や時代の潮流によって変わりゆくもの。最近でも入試制度が変わることを受けて学校や学習塾が指導方針を変えている真っ最中。やはり高学歴の方がいい仕事につけると言う幻想はまだ消えない。

信念対立を乗り越える

わたしの考えでは、あまりに集団統率的な教育は、子どもたちの「自由」を実質化するよりは、むしろ「従順になる」ことや「統率される」ことを学ばせる経験になりかねません。また、個々人のあいだの「相互承認」の感度を育むよりも、個に対する集団の優位を強要してしまう危険性もあるかもしれません。その意味では、子どもたち自身が、みずから学び、みずから人とかかわり合い、ともにルールをつくり合っていく、そのような教育のほうが、「自由」とその「相互承認」の実質化のためにはふさわしいというべきでしょう。  しかし大急ぎで付け加えておかなければなりませんが、わたしは、集団統率的な教育が絶対に間違いだといっているわけではありません。場合によっては──それはごく稀なことだとわたし自身は考えていますが──そうした教育が必要なこともないわけではないでしょう。

ある程度子供達には道筋を立ててあげたのちに、そのレールを外れてもいきていくことができると言うことをきちんと教えなければならない。最近では自宅で高卒になるための勉強をしたりする教育機関もできているので、不登校になっても諦めないでほしい。それに、ネット上にはそんな子たちのサポートをしてくれる大人もきちんと一定数いるので、そう言う人と繋がるのも良いでしょう。

「官教育」から「公教育」へ

子どもたちに対しても、また教員に対しても、上からの管理をやめ、自律を促す仕組みをつくることができれば、今度こそ、日本の教育は、アクティブに学び続ける市民自身のものとなり、従来の「官教育」ではなく真の意味での「公教育」が実現することでしょう。そしてその時、不登校、いじめ、子どもの自己肯定感の低下、校内暴力、教師の燃え尽き、子どもや大人の自殺などといった問題を生み続けてきた「負のスパイラル」が断ち切られ、より多くの人々がよりよい社会のために積極的に協力し合う「正のスパイラル」が始まるのではないでしょうか。苦しんでいる子どもたちが求めているのは、どんな子であれ、人間として熱く自分にかかわってくれる教師です。教師が熱くなれるだけの自律的な仕事ができる場を保障することが、公教育制度の真の意味なのです。

子供達の多様化で教育現場では先生の労働時間が大変なことになっているようだ。にしても、子供達にとって学校は生きるすべを身につけるためのスキル習得場所。そこでこぼれ落ちる人ができるでけ少なくなるよう働きかける必要がありそうだ。

近未来のヴィジョン

教科書中心主義にしても、学校運営に対する行政管理にしても、日本には、現場の教師があらゆる面で手足を縛られた状況で教育活動に携わらなければならないという現実があります。こうした、制度的にかなり硬直して柔軟性を失った日本の教育のあり方は、欧米の公教育の現状からみてきわめて旧式のもので、それが今後のグローバル社会をたくましく生きる地球市民に必要な創造性や思考力の発達を阻害しているという認識は、国内の教育行政関係者のあいだでも徐々に共有され始めているのではないかと感じています。

教科書に書いてあることだけ教えるのでは教育は完結しない。どう問題解決して自分に有利な世の中とするのかを本能的に学ぶ必要がある。どこにでても、どんな状況でも生き抜いていける人間力を様々な方法で教えるのが教師の役目だろう。

公教育を一からデザインし直す。日本の教育にかけている部分が外国との対比で如実となる。これからの日本を動かしていく若者たちにどのような教育を与えるかは大人の責任なのだろう。ひいては自分たちの老後にも関係あるのだから。

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