60分で読めるけれど一生あなたを離さない本。《アイデアをどうやって手に入れるか》という質問への解答がここにある。
アイデアは新しい組み合わせである
アイデアは一つの新しい組み合わせであるという原理と、新しい組み合わせを作りだす才能は物事の関連性を見つけ出す才能によって高められるという原理を心にとめて、いよいよこれからアイデアを作る実際的な方法あるいは手順といったものをみていくことにしよう。
今あるヒット商品の数々はすでにある技術の掛け合わせである。iPhoneにしてもサブスクリプションサービスにしてもものの掛け合わせやサービスの融合によって生み出されていて一つも新しいことではない。ちょっとしたアイデアが僕たちの生活を劇的に変えるのだ。その仕組みについて見ていこう。
第一段階
もし諸君がこれから何か特殊な資料を集めるかなり大きな仕事をやらなければならないとしたら、それにはカード索引法を勉強されると有益だということである。これは三インチ×五インチの罫線の入った白いカードを用意し、集めてきた特殊な知識を項目ごとにこのカードに記入するだけのことである。こうするとーーつまり一つの事項を一つのカードに記入するとーーしばらくたてば諸君のテーマのセクション別にこれらのカードを分類することができるようになり、最終的にはきちんと整理分類された、あらゆる項目を網羅した、一つのファイル・ボックスを持つことになる。
この方法の利点は、仕事に秩序がもたらされ、知識の中の欠陥を発見できるだけでなく、あなたが資料集めを怠けるのを常に防止し資料を文章にすることで実際にアイデア作成過程の感性を準備できるのだ。
第二段階
ある種の一般的資料を貯えるのにもスクラップ・ブックとかファイルのような方法が有益であるということである。
この雑多とも思えるスクラップ・ブックやファイルからパズルのように組み合わせる段階だ。しかしこの段階において、心の中がごっちゃになって、どこからもはっきりとした明察が生まれてこないという絶望が待っていることも。このパズルを組み合わせる努力を実際にやり遂げた時、あなたは第二段階を完了して第三段階に移る準備ができた証となる。
第三段階
この第三段階にやってくれば諸君はもはや直接的にはなんの努力もしないことになる。諸君は問題を全く放棄する。そしてできるだけ完全にこの問題を心の外にほうり出してしまうことである。大切なことは、この段階もまた前の二つの段階と同じように決定的な、不可欠の段階であるということを体得することである。ここですべきことは、問題を無意識に心に写し諸君が眠っている間に勝手にはたらくのにまかせておくということのようである。
この段階において問題を意識の外に移し、無意識の創造過程を刺激するのに役立つことがある。アイデア作成のこの段階に達したら、問題を完全に放棄して何でもいいから自分の想像力や感情を刺激するものに心を移すこと。音楽を聴いたり、劇場や映画館に出かけたり本を読んだりしても良い。
第四段階
諸君が実際にこれら三つの段階で諸君のすべきことをやりとげたら、第四段階を経験することはまず確実である。どこからもアイデアは現れてこない。それは、諸君がその到来を最も期待していない時ーーひげを剃っている時とか風呂に入っている時、あるいはもっと多く、朝まだ眼がすっかり冷めきっていないうちに諸君を訪れてくる。それはまた真夜中に諸君の眼をさますかもしれない。
僕は普段、何か良いアイデアが浮かんだ時すぐにそれを書き留めるようにしている。風呂に入ったり本を読んでいたり、カフェでの時間を満喫している時など、常にモレスキンのノートとともに。近くにノートがないときはスマホやAppleWatchのリマインダーを活用しています。時間が経ってそれがいきてくるときもあれば、見返してみたら大したアイデアでないこともありますが、習慣にしておくと思わぬ収穫が!
最後の段階
アイデア作成過程を完結するために通りすぎねばならないもう一つの段階、翌朝の冷えびえとした灰色の夜明けとともに名づくべき段階である。この段階において諸君は生まれたばかりの可愛いアイデアをこの現実の世界の中に連れ出さねばならない。そうすると、この子供が、諸君の当初産み落としたときに思っていたようなすばらしい子供ではまるでないということに気づくのがつねである。ほとんど全てのアイデアがそうだが、そのアイデアを、それが実際に力を発揮しなければならない場である現実の過酷な条件とかせちがらさといったものに適合させるためには忍耐づよく種々たくさんな手をそれに加える必要がある。
多くのアイデアが日の目を見ずに終わってしまうのはこの過程においてであろう。
良いアイデアというのは自分で成長するという側面を持っている。あなたもこの五段階のアイデア創出の過程を実践して、なんのことはない些細なアイデアをすばらしいものに成長させて生きましょう!
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