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癌治療の第4の選択肢、高周波ハイパーサーミアとは一体なに?

がんで死ぬ時代に終止符を打つ 《驚異の温熱免疫療法機器ハイパーサーミア》とは何か!?その効果、そのメカニズム、その開発秘話。医学界に蔓延する「手術、抗がん剤、放射線療法」の三大療法が改められない限りがん死は増加の一途!確実に治す《第四の医療》はすでにここに誕生していた!

高周波ハイパーサーミアの特性

〝副作用なしに、熱さも痛みも感じなく、ガン細胞を壊死できる〟。これこそは人類が待ち望んでいた夢の療法の誕生だろうか?しかも、高周波ハイパーサーミア治療器の金額は、数千億円もかけて作った施設で実施される重粒子線という数百億円もする装置による治療とは、桁が違う。なんと100分の1にも満たない金額である。この機器を開発した電気技師とは、現・共和ハイパーサーミア(株)顧問、山本五郎氏のことだ。「ハイパーサーミアは、30回、50回照射しても安全で効果が得られ、医師からは痛みの緩和、食欲増進、体力の回復、気分が良くなる、よく眠れるなどQOLの改善が多数報告されています。治療時間は40分から60分ほどで済み、汗を多くかくので水分を補給しながらやっていただきますが、患者さんがすっきりしたという声が多く聞かれています単独療法でガンを壊死させることができるほか、手術、抗ガン剤、放射線療法と併用しても、この三代療法の治療効果をさらに引き出すことができるのです。各種ガンを42℃から44℃の熱で壊死させるのはもちろんですが、30センチの電極板で人の体を上下から挟み込みますので、ガンの患部周辺を39℃から41℃前後まで加温することができるのです」

「高周波ハイパーサーミア」聞きなれない治療方法だが本当にそんなものに効果があるのだろうか?開発秘話的なものが延々と語られている。1980年代からハイパーサーミア温熱療法の研究は世界中で行われるようになったというが、今、現在三大療法のようなメジャーな治療法に取って代わられないのはそれなりの理由があるのではと思う。費用負担も少なく(とは言ってもトライアル・12回360,000円、50〜60回1,500,000〜1,800,000円と微妙に高い)、治療実績も多数あるのであれば、新三大療法の一角として機能していてもおかしくないはずだ。まして安全で副作用もなくQOLの改善にも役立つとあればもっと注目されてもいいはず。

巻末には広告が出ているのだが、これがデザインも何もかもダサい、胡散臭さ漂う広告になっている。施術後は気分がよくなるとか書いてあるが、体をあっためて汗を掻くぐらいだからサウナに入るようなもん。一応1995年に旧厚生省保険診療認可を受けているようだが、ならなんで、こんな胡散臭さ漂う広告を打つのか疑問。放射線療法との併用で治ったケースなども報告されているが、これではどちらの治療法で治ったのか曖昧。

放射線療法との併用との条件付きで保険が適用になっているようだがこれはのちに解除され単独でも保険適用内へ。しかし,

◎電磁波温熱診療報酬点数(1連につき)

  1. 深在性悪性腫瘍に対するもの9000点(9万円)
  2. 浅在性悪性腫瘍に対するもの6000点(6万円)

健康保険は認められたが、保険点数が低すぎて医療機関が使えない!このカッコ内の「1連につき」が曲者で、ハイパーサーミアは何度施術しても9万円という落とし穴が!これでは元が取れないと開発者サイドは激怒。単独で成果が上がるものであれば、新しい技術というわけでもないのだから、もっと厚遇されてもいいだろう。なのに国からの認可がこのような形になったのはそれ相応の理由があるのだと思う。

江戸文化が生んだ甘酒が体内解毒を促進する

もう1つ、有害化学物質の除去には、日本古来の米麹を使った甘酒がおすすめだ。江戸時代には、甘酒は夏バテ対策や疲労回復に飲む習慣があったらしい。人気時代劇『鬼平犯科帳』にも江戸の風物詩、甘酒売りが登場する。主人公、長谷川平蔵も二日酔いの折り、甘酒を飲んでいただろうか。原料となる麹菌を摂ると、腸内の乳酸菌の数が6倍にも増え、そのことで腸内の酪酸が増加、柔毛が育ち、免疫細胞が活性化すると言われる。この柔毛が上下運動することで、化学物質を吸着し、排泄、解毒力を高めるわけだ。

カロリーは100グラムあたり81キロカロリーとローカロリーなのでダイエットにも最適なほか、点滴と同じ成分を多いことから〝飲む点滴〟と呼ばれている。最近米麹を使った甘酒がブームになっているが、その効用を科学的に説明してくれているので、それだけで雑学、ウンチクが一つ増えた。ハイパーサーミアをごり押ししてくるこの書籍で唯一救われたのがこのくだりがあったこと。

癌治療における第四の選択肢として挙げられている高周波ハイパーサーミア。その生い立ちから保険適用までの長い道のりを描いた書籍。ハイパーサーミア自体は旧厚生省の認可も受けているので問題なさそうだが、その効力については広告がしょぼかったりすることで逆に信用できない胡散臭さを抱いてしまう。癌治療で行き詰まり藁へもすがる思いの人には選択肢の一つとしてどんな治療なのか知っていても損はないだろう。

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