完全な素人サラリーマンから大阪・飛田新地のちょんの間を2軒運営する親方(オーナー)を経て、現在、飛田で働く女の子を集めるスカウトマンの著者が遊郭経営10年の中で出会った訳あり美女たちとのやりとりを告白。アットホームな小部屋の中やタレントばりの美貌の日本人美女たちはどこからスカウトしてきたのか、オバちゃん(呼び込みの年配女性)の素性、街の自治会の厳格ルール、15分1万1000円のそれぞれの取り分などソープでもデリヘルでもない飛田の遊郭の実情がわかる書籍。
飛田は合法!?
「では一応、飛田は合法なんですか?」「そうや。基本的には、〝料亭〟でお客と女の子がお茶とお菓子を飲食していたら、偶然にもたちまち〝恋愛関係〟に陥ってしまっただけなんやから」「偶然にも、たちまちですか?」「男と女なんてそんなもんやろ」
飛田は合法で、近辺に暴力団事務所はあるものの、直接飛田に関与することはなく、せいぜい下の人間が、飛田に来る客や女にクスリを勧めたりする程度で女性の斡旋、など料亭業にはいっさい関与していないのだそう。しかし、そういった輩が裏にいるという思い込みが客のマナー向上に一役買っているという。抑止力のようなものだ。
短い時間で恋人気分を醸し出す
大儲けするには、美人なだけでもかわいいだけでもだめなのです。男を捕らえて離さない魅惑の笑みを投げかけられる子がいなくてはならないのです。この商売は女の子がすべて。
客を馴染みにするためには「また来たいな」と思わせる必要がある。客がもう一度同じ女の子に上がることを「返す」というが、中には初めて来た客が半数以上「返す」女の子もいる。まずお客を2階にあげる時「ありがとう」と言いながら手をつなぎ、肘に自分の胸を押し付けながら軽くキスをします。部屋に入ったら時間と料金の説明だがそこでも横にピッタリついて、時には抱っこしてもらいながら「何分にしますか?」と囁く。ことが終わって帰る時も、階段の途中でキスして、客が靴を履く時は正座で見送る。たった15分で相手を夢中にさせる技術を持っているのだ。女の子を雇う際注意しなければならないのは、薬物をやっている子やルーズな子。薬物をやっている子は言うまでもないが、ルーズな子はお客さんも適当に扱う。一回は上がってくれても「返す」ことは少ないので稼ぎに浮き沈みがあり、そのうち他の店に移ってそこでも同じようなことを繰り返す子が多い。これはブログなんかでも同じことがいえそうだ。たまたま書いた記事が面白くPVを稼ぐことができても、繰り返し訪れてくれないと安定した結果は得られない。
売り上げはいつも乱高下の親方稼業
例えば月に一〇〇〇万円の売り上げがあったとします。そのなかから女の子とオバちゃんの取り分を払うと、手元に残るのは四〇〇万円程度です。そこから家賃五〇万円、求人広告費三〇万円、光熱費、女の子を車で送るさいにかかるガソリン代などを払うと三〇〇万円になります。
月に300万も稼げれば十分じゃないかと思うかもしれないが、スカウトにキャバクラや風俗に行く費用が100万円ほどかかるので実質は200万円程度の収入。一般市民から見ればこれでも随分高給取りだが、日々女の子やオバちゃんに神経をかき乱され、スカウトの際、トラブルに巻き込まれることもあるので、決して割りに合う仕事ではないと著者は言う。
客も草食系が増えている模様
積極性がなく、ほとんど女の子と口をきかずにただ寝ているだけの草食系が増加している。自分では動かず女の子が動くのをただ黙って見ているそうです。まったく体が反応しないで何もせずに帰って行く若い人も少なくないというから、日本男児の行く末を案じずにいられません。その一方で一〇分で降りてくる若い子もいます。女性と話を続ける技術がなくて、終わったらすぐにその場を去りたいのでしょう。今の若い人は普通に男と女の関係を築けなくなっているようです。
積極性にかける若者がいる一方、SMクラブではまず見かけない美人が揃っている飛田にはマニアックな客も来る模様。パンストをかぶって、「顔を蹴てくれ。そしてアソコを踏んでくれ」「顔にお尻つけてくれ」「オシッコかけてほしい」など15分の間にいろいろ要求してくるのだという。美人が揃っているということで、親方(オーナー)が女の子に手をつけることもあるらしいが、それは危険をともなういう。女の子がメインの職場なので「私、親方と寝た」としゃべってしまう子も多くトラブルの原因となり、一度女の子との間にトラブルが起こるとしめしあわせて、店を辞めてしまうこともあるからだ。
稼ぎたいこの選択肢が広がっている
シャワー無しの本格サービスが無理な子はホテヘルへ。長時間の接客が苦手な子は飛田へ。稼ぎたいこの選択肢が増えたいま、これまで以上の努力が親方には求められています。
他のどの風俗よりも可愛い子が揃っている飛田、座っている女の子の笑顔を見て品定めする男たち。欲望渦巻く新地でのサバイバルレース、興味はあるが自分とは一番遠い社会だと感じた。
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