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「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください」老後の不安が解消できます

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お金を増やしたいが、金融に対する知識ゼロ。そんなど素人の著者が、東大卒、外資系証券や保険など金融12社を渡り歩いた「お金のプロ」山崎元氏に質問する形で勉強していこうという書籍。素人ならではの素朴な疑問や投資に対する不安に山崎氏が丁寧に答えていきます。金融の知識が一切なくても「銀行には近づいてはいけない」「覚える金融商品は3つだけ」など基礎的なことがわかれば、投資に前向きになれるかも。まずは安全な運用で「年間+5%」の運用を目指せるしてみよう。

日本経済ってやばいの?

日本国債の買い手ってほとんどが日本国民だから、もし日本が国債の借金を返せなくなったら、お金をたくさん刷って、国民に返せばいいの。でも、ギリシャの場合は他の国からお金を借りてたし、使ってるお金がユーロだから、お金を刷って返すことができない。

世の中の人は「日本崩壊」とか「金融破錠」みたいな煽り文句に怯えすぎ。それに乗じて日本が破錠しても安心という怪しい金融商品を売りつけてくる輩が続出する。そもそもその金融商品だって安全かどうかはわからない。あなたには悪い霊がついているのでこの壺を買いなさいと言って怪しい壺を買わされるのと一緒。

銀行には近づかない

銀行っていうのは、金持ちには投資させて手数料をもらう。貧乏人には借金させて金利をもらう。これが彼らのビジネスモデル。ATMの手数料なんかではたいして儲かってないの。だから、サラリーマンには家を買わせてローンを組ませるし、定年になって退職金が出たら手数料の高い投資信託を勧める。

銀行はお金の出し入れの記録というすごい個人情報を持っている。それを元に退職金が入ったりまとまった大きな金があるところには群がるように営業をかける。僕の家も同様に父が定年後しばらくの間、銀行からのお誘いの電話が度々かかってきた。その度に断るのが面倒くさそうだった。特にいただけないのが銀行に言われるまま投資信託を始めてしまう例。銀行には何一つ買うべきものはないから窓口では金融商品を買ってはいけないと覚えておく。なるべくネット証券を使いましょう。唯一の例外は個人向け国債。この書籍では『変動10年型』を進めている。最初の一年は下ろせないがその後、途中でおろした場合はペナルティがある。それは今まで得た過去1年分のの金利だけなので実質的に元本割れすることはない。

人類最大に発明、複利

72の法則

72÷利率(%)=2倍になるまでにかかるおおよその年数

5%で運用して2倍にしたいとするとする。その場合 72を利率の5で割る。72÷5(%)=14.4(年)複利の恩恵を受けるため、運用するさえは途中で下ろさず、ずっと持っておくのが基本。

老後はいくら必要か?

  • 今より減ると思われるが、最低限の生活をしていくくらいの年金はおそらく支給される。
  • 老後にいくら必要か考えるときには、360万円あれば必要最低限の生活にプラス1万円(30年分)と考える。
  • 老後を迎える頃には、生活水準が向上しているし、消費する欲求も減っているので、その分かかるお金も減る。

老後に豊かな生活を送るには、1億円必要とか、いや数千万必要だとか不安を煽るようなことを言って大事な貯金や退職金を安全とは言えない金融商品を勧めてくる。しかしこの書籍のスタンスからいくと最低限の生活にプラス2万円ぐらいの生活なら720万もあれば十分ということに。「1億円まで増やさねば」とむだに危険な金融商品に手を出し大事な貯金を危険に晒すことはない。

外貨預金は銀行のカモ

  • 外貨預金は手数料が高いから常にダメな商品。
  • 金利が高くても低くても、どの通貨が有利とは一概には言えない(この仕組みを理解するのは難しい)。
  • 外貨預金は金融知識のない人(主に老人)から銀行が手数料を稼ぐために使われているらしい‥‥‥。

外貨のレートの動きはプロのファイナンシャルプランナーやファンドマネージャーでも見誤ることがあるほど予測が難しい。まして金融素人の僕らが予想できるはずもなくそれはほとんどギャンブルだ。その上高い手数料により微々たる上昇では泡と消えていく。本格的に金融について学ぶ気がないなら手を出すべきではない。

では何を買うべきか?それは株式の投資信託!

  • パソコンの前に座って値動きを見ているような株式の短期トレードが投資の全てではない。むしろ、特殊な例である。
  • 個人向け国債と株式の投資信託だけやる。金とか先物とかFXとかそれ以外の金融商品には手を出さない。

株の売買というとすぐに思い浮かぶのがパソコンの画面やスマホの画面にかじりついて短期売買を繰り返すデイトレーダーなどが、メディアで取り上げられることが多い。しかし、これは金融素人をカモるために業界が仕掛けた罠だと考えたほうが良い。実際、収支がプラスになっている人は少なく10人中9人は元手が目減りして1年後には株式市場から退場している。チャートが少し読めるぐらいの知識では間違いなくカモられる。それでもまだ興味がある人は実際の売買を想定したゲームで実力を試してみると以外とうまく今ないことがわかるだろう。

それでは素人の僕たちは何を買うべきか?それは株式の投資信託である。投資信託の判断基準は、とにかく手数料が安いもの。この本のオススメはネット証券で①上場インディックスファンドTOPIXと②ニッセイ外国株式インディックスファンドを購入すること。だがどの投資信託が儲かるかなんて誰にもわからない。

  1. まずは自分の貯金から当面の生活費を除いた上で、安全資産とリスク運用資産をわける。
  2. そしてネット証券に口座を開く。
  3. 安全資産で個人向け国債「変動10年型」を買う。
  4. NISAに口座を開く。
  5. リスク運用資産で投資信託「上場インディックスファンドTOPIX」と「ニッセイ外国株式インディックスファンド」を半分ずつ買う。
  6. 利用できる人は確定拠出年金も利用する
  7. お金がたまってきたら、追加で国内外のインディックスファンドが資産全体で半々になるように買い増す。
  8. そしてひたすらほったらかす
  9. 真面目に働いて人生を楽しむ!

後半は「家の購入」「生命保険」「結婚は得か」などをお金の面から考察。読んでみたがやはり運用よりコツコツ貯金するほうが手っ取り早いかなといった印象。読了後は老後の不安がちょっとだけ和らぎました。

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