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「命の値段」はいくらなのか?”国民皆保険”崩壊で変わる医療|真野 俊樹

少子高齢化により高齢者の増加と高額医療の過剰消費が行われるようになった日本。ご存知の通り国民皆保険の日本だがこれからは崩壊に近づく可能性も。財政難でそうなることがないわけでない世の中で医療政策のあり方を提言。

増える自己負担

近年、医療の自己負担金額は増えている。要するに医師を受診した場合に支払う金額が増えているのである。

たとえば、平成 18 年 10 月から医療制度改革の第1弾である「健康保険法等の一部を改正する法律」において、「現役並み所得(単身で年収383万円以上、夫婦で520万円という所得基準)を有する 70 歳以上の者の自己負担の見直し」が行われた。

それ以外にも、慢性期の療養型病院から 70 歳以上の高齢者が徴収される食費や光熱費・水道代をいれた自己負担額が、 1 日780円から1700円に増加した。

入院していようが施設にいようが家にいようが、食事代や家賃(持ち家の場合にはもちろんないが)といったお金はかかるだろうということで、療養病床に入院する 70 歳以上の高齢者の食費・居住費(ホテルコスト)として、新たに「調理コスト相当」と「光熱水費相当」を自己負担化したのである。これまで療養病床入院時の食費は「入院時食事療養費」として食材料費相当(2万4000円/月)を患者が負担し、残りは医療保険から支払われていたのが、 70 歳以上の方には「入院時生活療養費」として入院時の食費は食材料費+調理コスト相当(4万2000円/月)を、居住費は光熱水費相当(1万円/月)を患者が負担し、残りの入院時生活療養費は医療保険から支払われる仕組みに変わったのである。

このような政策的な変化以外に、最近では高額な医療が増えたことも自己負担の金額が増加する原因になっている。

財政難が続く日本でこれからのことを考えると医療費の負担は増え続けるだろう。高齢者も無駄に薬を処方してもらうのではなく、なるべく医者にかからないで済むよう健康管理に気をつけることが必須。どこも悪くないのに寂しくて、人恋しくて病院にいくという文化を変えていかないと日本の明日はない。

スウェーデンにおける医療

誰が医療を担っているのかという点について、日本とスウェーデンでは大きく異なる。

スウェーデンの医療は基本的にパブリック・セクター、日本でいえば公立病院である。正確にいえば地方分権化されているので、医療は地方自治体である県が担当し、県立病院が担っている。

医療費は、主として税金による予算でまかなわれ、患者の負担は少ない。その費用は県民税によってまかなわれ、所得によって 10%の定率負担、つまり100万円の所得がある人は 10 万円、1000万円の所得がある人は100万円の納税義務がある。

またスウェーデンでは自由に病院を受診できない。最初に、かかりつけ医とか地域医療センターの看護師の診断を受けて、それから別の医者を紹介されるのである。日本の場合には「フリーアクセス」といって好きな病院や医師を受診できるが、これができないのだ。

かかりつけ医にはさまざまなメリットがある。広く浅く全部の診療科目を診察でき、慢性疾患の場合には「自分をよく知ってもらっている」ということも利点である。医療が生活の近くにあるとも言うことができる。大病院は官僚的になりやすく、したがって、医師が自分の専門の診療科には強いがその他の診療科には関心が低いということが起こりやすい。これは診断時の見落としや、患者のたらいまわしにつながるのである。

このような医療制度をスウェーデン人は、税金を支払うことは自分が国に貯金しているようなものだと考えるようである。積み立てた年金がそのままお金としてかえってくるように、サービスが現物給付されると考えるのである。

福祉国家では医療の提供を受けるために高い税率も我慢しているし健康と引き換えにお金を払うのは国民の義務として定着している。日本もこれからは税金を上げたりして対応していかないと医療崩壊する。労働条件も厳しい医療の世界を変えていかないといけない。

若い人たちには自分年金を作って老後の医療費を確保するリテラシーを持って欲しい。僕はこの歳になるまで積み立てとか老後の備えとか考えたことがなかったが、今までの失われた10年でどれだけ運用益を得られていたかを考えるともっと早くそうしたお金の知識を勉強しとけばよかったと後悔しています。

命の値段。あなたは寿命を伸ばすための医療をどれだけ受けられるかをきちんと考えるきっかけ作りになる書籍。保険やなんかもきちんと入っていないとある日突然入院する羽目になった時不便な思いをしなくてはならないなんてことも。命の選択もお金次第な世の中なのでそこはきちんとケアしないとならないだろう。

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