人間のあらゆる悩みは脳がつくり出した幻想なのか!?仕事、家庭、恋愛、勉強……老若男女のさまざまな悩みや脳自体についてのいろいろな質問50に対して、茂木先生が脳科学的見地から、楽しくためになるアドバイスをします。読めばココロが軽くなる一冊。
子供が不登校になったらどうすればいいのか
学校にいかないと、将来が不安だとおっしゃる方はいるかもしれません。しかし、私はそうは思いません。今の時代において「学校にいく」ことはマストではなく、ひとつのオプションに過ぎないからです。アメリカなどではホーム・スクーリング(自宅学習)が子どもの権利として認められています。州によっては、ホーム・スクーリングをしている子どもたちに補助金を出す制度もあるのです。
日本ではまだまだ「義務教育」という言葉があるように学校が学びの場であるという認識が強い。これは子供に最低限の教育を施さなければならないという国の義務ですから、家でそれができるのならそれでも構わないという考え方。様々な理由で不登校になった子供でも、家で学習の機会を与えれば、義務教育程度の学力は確保できる。そう考えると家での学習は、親に教える義務が生じるものだが、様々な支援を受けながらの勉強は以前と比べハードルが下がってきていると言える。
もちろん学校に元気に通えればそれに越したことはないが、子供が不登校になったからといって悲観することはない。万が一学校に通えなくなっても、学ぶ方法はいくらでもあるので、将来の心配をすることはないと、不登校に苦しむ子供に伝えてあげることが大切だ。
ギャンブルにハマったら、どうすればやめられるか
ギャンブルの魅力というのは、その不確実性にあります。どれだけ真剣に予想しても、技術を磨いても、あらゆる賭け事は当たるか当たらないか最後までわからないものです。だからこそ、当たったときに精神が高揚し、喜びを感じます。当たった瞬間、脳内では、報酬系の物質であるドーパミンが分泌されます。ドーパミンは幸福感や意欲を高めるホルモンです。これがなんども繰り返され、ドーパミンを分泌する前頭葉を中心とする神経回路網が強化された状態が、いわゆるハマっている状態です。つまり脳自体が昂揚感を求め、ギャンブルをしたいと欲しているわけです。だから際限なくやってしまうのです。
僕の場合、幸いギャンブルに関していえば、初めてパチンコに友達と行ったときに3000円しか持ってなくて、それをほんの数分もかからず擦ってしまったので「なんて費用対効果の薄い遊びだ!」と感じることで2度とやることはなかった。ギャンブル以外では一時期ゲームにはまっていた時期があり(ゲーセンの店長だったこともあり)シューティングゲームのハイスコアを出すため、ミスをすると〝捨てゲー〟と行って自ら自機を減らしGAME OVERにする行為を行なっていた。これもハイスコアを更新した時の昂揚感がやめられず、ハマっている状態だ。
そのほかにもネットショッピングでポチる行為なども一種の昂揚感が得られるドーパミンを分泌行為だと言えるだろう。高額商品をポチる時は気分も高まっていることが多い。こんなにいろんなことにハマりやすい僕がギャンブルにハマらなかったのは、初体験で種銭がなかったからというシンプルなものだった。ギャンブルは必ず胴元が儲かる仕組みになっていることを理解しすればバカバカしくてやってられなくなると思うのだが。昂揚感を得るための遊びと割り切って、自分をコントロールできれば問題ないだろう。
どうすれば集中できるようになるか
集中力のトレーニング方法にはさまざまなものがありますが、そのなかからひとつ、「ノイズがあるところで集中する」という方法をオススメします。林修先生の名コピーは「いつやるか?今でしょ!」ですが、私の場合は「どこでやるか?居間でしょ!」です。
自宅で書斎や自分の部屋にこもって仕事や勉強に取り組む人が多いが、テレビや家族の出入りがある居間で雑音のある中で集中するようにすると良いという。人間の脳はもともと、雑音のあるとことでも集中できるようにできています。雑音のあるところで集中力の負荷トレーニングを行うのに居間は最適というわけです。僕は本を読む時、居間か近所のカフェで読むようにしています。家に誰もいないときには自室でリクライニングさせた椅子に座り読んだりもしますが基本的にノイズのある場所で。経験則でなんとなく集中できるような気がするからです。
英語学習を始めるのは、早いほどいいのか
英語の勉強を始めるのはできるだけ早いほうがいい。しかし、遅くなってからでも手遅れではないというのが私の考えです。
僕の英語嫌いは中学2年生から始まって現在に至ります。色々な本を読んでいると英語学習は必須であることはわかります。実際英語が話せたり、読めたりすれば、より多くの情報に触れることができメリットも多いでしょう。しかし、現在英語を使う環境にない僕のような人間が、グローバル社会だからと行って英語学習に、時間とお金を費やすのは果たしてメリットがあるのかと疑問に思ってしまうこともあります。
人間の脳に関する50の質問に著者が脳科学的な知見かた解答していきます。普段から疑問や悩みに思っていることをこれって脳科学的にどうなの?という感じで読んでいける書籍です。
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