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人は感情によって進化した 人類を生き残らせた心の仕組み

人間は古来からその時代時代の環境に適応するために様々な感情を身につけてきた。感情の仕組みは人類の祖先に元々備わっていたものなのか?感情から人類の進化の仕組みを解き明かしていく。

集団間の競争が個人の能力の多様化を生んだ

協力して狩りをする動物のほとんどは、集団内のメンバーに上下関係をつくっています。そのため、とれた獲物は、強い上位の個体が優先して食べるようになっています。最下位の弱い個体には、なかなか食べ物がまわってきません。 獲物が十分にあればいいですが、不足しているときは弱い個体から死んでいくという、冷酷な仕組みになっています。しかし、それによって動物は、強い個体の遺伝情報を代々ひき継ぐことを実現しているのです。 狩猟採集時代の人間は、山分け主義によって集団内のいさかいを減らしました。また、獲物がとれなかった人にも、とれた人の獲物を分け与えることで、助け合いを促進しました。当時は、大きな獲物がとれることはめったになかったでしょう。一方で、もしとれたならば、食べきれないくらいだったにちがいありません。山分け主義は、狩猟採集時代にふさわしい考え方だったと言えます。 山分け主義にも問題点があります。まず、共だおれの危険性があります。集団のメンバーがみんな最低限生きていける食べ物があればよいのですが、そうでなければ一気に全滅してしまいます。私は、狩猟採集時代に、人類はこの危険性を受け入れたのだ、と思っています。 山分け主義によって、弱肉強食の個体間競争が、集団同士の競争になりました。集団として獲物をとる力が強い「集団」が生き残るというかたちです。集団の仲間とは協力するが、外部の見知らぬ人々は敵だというのが、行動原則です。

狩猟の成果、報酬は集団内の序列によってきまる。力の強いものその集団により多くの貢献をしているものが多くを受け取る。これは現代社会においても同じで、古来のこの報酬体系を踏襲していると言える。山分けの経済がそこにある。

遺伝子情報の欠陥で協力関係を築けない人もいる

「協力をはぐくむ感情」をつかさどる遺伝情報のいずれかに欠陥が起きると、どうなるでしょうか。その人は、社会的な活動に問題が生じ、子孫を残すことが難しくなるとすぐにわかります。進化のプロセスによって、そうした遺伝情報の欠陥は、淘汰されていきます。ですので、人間社会で、そうした遺伝情報の欠陥をもつ人はごく少数です。 しかしいまでは、その少数の人々を助けようという、人道的な動きもさかんです。心の働きは非常にたくさんの数がありますので、どの働きも完璧だという人はおそらくいません。たまたまその部分に問題が生じたからといって、それだけで社会から排斥されるのでは、なんともやりきれないだろうということです。 「協力をはぐくむ感情」が欠如していると、不誠実な人だとか、義理を欠いた人だとかと見られます。げんに相応の問題行動をとってしまうのですから、そう見られるのは仕方がないとも言えます。けれども、遺伝情報の欠陥だとわかれば、見方が少し変わるのではないでしょうか。 進化心理学の知見をふまえた将来の「文明の心」は、個々人の感情の動きについてもっと個性を認めた、「寛容性を備えた心」に展開する可能性が見えます。

僕は集団の中で役割を果たすというのが苦手な部類なので、よくわかる。遺伝子的にそうかどうかはわからないが、集団の中ではいつも孤立しがち。そんな人間が会社でうまくやっていくのはやはり難しく、家でせっせとブログを書いてお小遣いを稼ぐ生き方しかできていない。まあそれも悪くないのだが。

笑いは楽しさを伝播させる効果が高い

笑い声を聞いたり笑い顔を見たりすれば、じぶんも自然に「にやっと」してしまいます。笑いは、とくに大きくミラーニューロンを興奮させるのでしょうか。他のサルの仲間は人間ほど笑わないので、笑いは「草原由来の野生の心」に相当するでしょう。 また笑いは、大集団でもすぐに利用できる特性をもっています。大勢で取り囲んで、誰かがおもしろい話をするのを聞いたり、滑稽なしぐさをするのを見たりすれば、皆がいっせいに笑います。同期して笑うことは、観衆の共感をかなり高めるにちがいありません。 古代ローマの大きな遺跡には、どこもかならず劇場跡が残っています。演劇という共感の場が、大集団の結束力を高める役割をしていたのは明らかです。今日では、テレビのお笑い番組の人気に、共感の力が現れています。 アメリカでは「有能なリーダーにはユーモアが欠かせない」と言われていますが、笑いによる共感を適切に利用できる能力を重視した言葉だと思います。人間関係には、コミュニケーションのくい違いや、否定的感情がたびたび発生します。そのときユーモアは、それを笑いに転化し、一同に肯定的な感情を喚起するのです。 笑いやユーモアは「文明の心」への利用価値が高く、今後も活用方法がいろいろ考案できると思います。

僕はあまり面白くない人間なので、お笑い芸人さんとかの会話やコメントで笑わせる技術にはいつも感服しています。こうしたコミュニケーション能力があれば社会でもっとうまく立ち回れたのかなとか思ったりしてテレビを見ています。

感情は人間が持つ高度な生き残るためのスキル、内向的な僕のような人間は慎重という点で危険を避ける能力に長けている。どのような感情が前面に出がちかを知れば、自分のことがもっとよくわかるかと思います。

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