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ブッダが教える愉快な生き方|藤田 一照|ブッダの人生から仏教と禅の起源を探り学んでいく

ブッダの人生から仏教と禅の起源を探り学んでいく。ブッダが教えるいま活きる「オーガニックな生き方」とは?スターバックスやフェイスブックなど、アメリカ大手企業に坐禅を指導した禅僧の集中講義!!

ブッダの学び

快適な家も、愛する家族も捨てて、ついに出家したシッダールタがまず向かったのは、当時の大都市でマガタ国の首都ラージャグリハでした。自由の身になったシッダールタは、マガタ国のビン・ビサーラ王を前にこう言いました。

王さま。あちらの雪山(ヒマーラヤ)の側に、一つの正直な民族がいます。(中略)

わたくしはその家から出家したのです。欲望をかなえるためではありません。

諸々の欲望には 患いのあることを見て、また 出離 こそ 安穏 であると見て、つとめはげむために進みましょう。わたくしの心はこれを楽しんでいるのです。(『ブッダのことば スッタニパータ』中村元訳 岩波文庫)

シッダールタは、この都で問題の解決法を学ぶために、まずは先生を探そうとしたのでしょう。インドは今もスピリチュアルな 行法 の宝庫ですが、当時から、ヨーガや 瞑想 を教える先生があちこちにいたようです。

彼は、瞑想の達人アーラーラ・カーラーマのところに行きます。アーラーラは、三〇〇人もの弟子を従えて暮らしていました。彼は瞑想によって「 無 所有 処 定」という境地に至ることができる有名な瞑想家でした。

「無所有処定」は、瞑想によって至ることができる特別な心の状態である「 禅定」の八段階のうちの七段階目にあたる高度な境地です。ところが、シッダールタはほんのわずかの時間で、無所有処定の境地に到達してしまいました。もともと瞑想の才能があったのでしょう。教わったメソッドのとおりにやってみたら、すぐに目標を達成してしまったわけです。

師匠のアーラーラは彼の才能を賞賛し、「私と一緒にここで弟子の指導をしませんか」と勧誘しました。しかし、ブッダは彼の教える瞑想法に失望していました。

この教えは 厭離 に 赴かず、 離 欲 に赴かず、 止 滅 に赴かず、平安に赴かず、智に赴かず、正覚に赴かず、安らぎに赴かない。ただ無所有処を獲得し得るのみ。 (中村元選集 第11巻『ゴータマ・ブッダ 釈尊の生涯』春秋社)

厭離(穢れた現世を離れる)、離欲(執着から離れる)、止滅(心の動きを止める)、平安、智、正覚(正しい目覚め)、安らぎは、人生の真理を追究するうえでシッダールタが必要だと考えた条件です。

アーラーラの教えと実践では、これらがことごとく得られず、ただ無所有処定の境地に至るだけ。そんなものにはとても満足できないので、「この教えを尊重せず、この教えに慊らず、出で去」(同前)りました。

次に、ウッダカ・ラーマプッタという別の瞑想指導者を訪ね、彼のメソッドを学びました。ウッダカはアーラーラの「無所有処定」よりさらに高度な「非想非非想処定」の境地に至ることができる達人で、七〇〇人もの弟子を擁していました。

あらゆる人間の業をリセットするような修行というのはなかなか一般人には難しいかと。生活しているだけでもこれらのものは自然と発生する。もしかしたら最低限の生活の補償があったら必要十分な活きる糧があったらこうした修行は成り立つのかも。

愉快に生きるためのヒント

「学ぶ」は英語で「ラーン(learn)」ですが、仏教の修行においては、「アンラーン(unlearn)」も同じように重視されます。「ラーン」は「身につける、獲得する」というプラスの営みですが、「アンラーン」は逆に、「知識を捨て去る、学んだことを意識的に忘れる、知識・先入観・習慣などを捨て去る」といったマイナスの営みです。

第2章に登場した徳山宣鑑は、茶屋のおばあさんにやり込められて、持参した 経本 を全部焼き払ってしまいましたね。あれは、新しい学びを始めるにあたって、古い知識を手放したということを象徴するエピソードです。アンラーンすることの大切さを示す話は禅の世界にたくさんあります。

インドから中国に禅を伝えたのは 達磨大師 でした。彼の教えを受け継いだのは 慧可(四八七~五九三) という中国人です。

慧可は、達磨に「弟子にしてください」と何度も懇願しますが、まったく取り合ってもらえません。ついには、覚悟を見せるために、自分の左 肘 をバッサリと切断してしまいました。「慧可断臂」という有名なエピソードです。

彼は師匠の教えを先入観なく受け取るために、それまでつかんでいた中国の常識や自分の知識をアンラーンしたのです。それを象徴的に「断臂」と表現したのだと私は解釈しています。

大事なことなので何度も繰り返しますが、自分や世界は刻々と更新されていくものです。だからこそ、学んだ既知に居つかずそれを手放し、未知に対してうぶな心でワクワクしながら出会っていきましょう。溌剌とした愉快はそういう 初心 に宿ります。  西洋に禅を広める上で大きな貢献をした 鈴木 俊 隆(一九〇五~七一) という曹洞宗の僧侶がいます。彼はサンフランシスコ禅センターを創設した人です。

彼の有名な言葉に次のようなものがあります。

初心者の心には多くの可能性があります。しかし専門家といわれる人の心には、それはほとんどありません。 (『禅マインド ビギナーズ・マインド』鈴木俊隆著 松永太郞訳 サンガ新書)

初心者には可能性があるが専門家にそれはない。面白いけど本当にそうだと思う。物事を学ぶ上での成長曲線を見てみるとその難しさがわかる。最初は緩やかでだんだん成長速度が上がっていきやがて鈍化する。どこかのタイミングで、この鈍化したモチベーションを維持するための方法を取り入れなくては専門家として活躍するのは難しいだろう。

ブッダに学ぶ、快適な生き方。あなたの日々の悩みに仏教が答えてくれるそんな書籍。

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