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数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術

      2020/01/05

世の中には様々なデータが溢れている。統計データも自分に都合の良いところだけ切り取ってうまくいっているように見せることだって可能。特に金融商品なんかだとそれを知らずに過去のデータを加工したものを提示されその信憑性をつけるといった手法で販売するのが当たり前に。データに支配されないよう、自分で読み解く知識を養う書籍。

金融商品トラブル

金融商品トラブルの事例にくわしい弁護士さんとお話をしていて、ときどきこの話になるのですが、ここで紹介したような金融商品を販売して、結果としてトラブルを引き起こした銀行や証券会社の営業スタッフには、大半のケースで共通する問題点があります。筆者を勧誘した銀行員にも、たぶん当てはまることです。過去のデータを参考に論じているのに、短すぎる過去のデータしかみていないのです。たいていは、過去半年(6カ月)程度のデータしか調べずに。だから、顧客に投資判断のためのデータを示すとしても、過去半年のグラフを示すだけで、安全性が高いと説明しています。

金融商品の説明時に過去のデータの都合のいい部分だ切り取って、この半年間では値下がりしていないのでほぼ安心していて大丈夫ですといった説明が行われることがあるが、株式市場や為替レートは過去のデータで未来を図ることは難しいのが実際のところ。データ分析で未来予測ができるのなら、もっと成功者が出てもおかしく無い。時流に乗って儲けられた人が神格化されその人の投資方法を真似るが実際に利益を得られるかどうかは不明瞭。過去のデータを用いて金融商品を勧誘されたらそのデータが都合よく切り取られたものかもしれないということを念頭に置いておくと騙されずに済みます。

経済成長率

経済成長率は、各国の景気拡大スピードをみるための基本データです。たとえば、201×年の「アメリカ・日本・中国」の3カ国の経済成長率が、仮につぎの数字だったとします。 アメリカの経済成長率は3% 日本の経済成長率は4% 中国の経済成長率は5% このなかで「経済成長率が低いから、明らかに景気が悪い」と評価される国があります。どの国でしょうか。数字が一番低いのは、もちろんアメリカですが、3%の経済成長率なら、それほど低くないと評価されるでしょう。いつも各国の景気動向に注目している人が「経済成長率が低いから、明らかに景気が悪い」と評価するのは、単に数字だけでいえば一番高い5%を記録した、中国でしょう。国によって、景気のよし悪しの境となる経済成長率はまったくちがいます。同じ経済成長率5%というデータが、ある国では好景気を意味するにもかかわらず、別の国では不景気を意味します。人が時速 20 キロで走ったら、かなり速いスピードですが、クルマが時速 20 キロで走ったら、ノロノロ運転にみえるのと同じことです。あるいは、人の身長の成長率も、幼児の身長が1年で4%伸びた(たとえば 80 センチから3・2センチ伸びた)のと、 20 歳の青年の身長が1年で2%伸びた(たとえば170センチから3・4センチ伸びた)のとでは、意味がまったく異なります。人の成長として、伸び率が高いか低いかの評価でいえば、前者の4%はそれほど高くない伸び率、後者の2%はかなり高い伸び率といえるでしょう。

先進国と新興国では経済成長率にも明確な違いが。単に3%とかいう数字だけ見るのでは本当のその国の実情を見誤ってしまうことに。新興国の4%より先進国の2%の方がより伸び率が大きいこともあることを知っておくと数字のマジックに引っかかることがないでしょう。

ブザービート、最後のシュートは誰に託す?

MBA(経営学修士)コースの大学院の講義などでは、統計データの考え方の題材として、スポーツのデータもよく出てきます。特に有名なもののひとつとして、バスケットボールの試合終了間際に、1点差で負けているチームが、逆転を狙うシュートを誰に打たせるかという問題があります。そのとき、タイムアウト(いわゆる作戦タイム)をとったヘッドコーチ(日本でいうなら監督)は、逆転の望みを賭けた最後のシュートを誰に打たせるのか、指示をします。ここでは、シュートを任せる選手として、エドワードとフランクの2人の候補がいて、どちらにするかを決める問題を考えましょう。その試合での、それまでのシュート成功率は、エドワードが 60%で、フランクが 80%。フランクのほうが調子がいいとします。そうなると、ふつうは調子がいいフランクに任せたくなるのですが、MBAコースのテキストには、今日の試合に限った成功率に惑わされずに、より長い期間でみた通算のシュート成功率を参考に、最後のシュートを任せる選手を選べ、と書いてあります。ここでは、通算のシュート成功率は、エドワードが 70%、フランクが 50%で、エドワードのほうが優れているとしましょう。MBA流の選択なら、エドワードに任せるのが正解になります。なぜ、今日の調子で判断しないのでしょうか。フランクの今日の成功率である 80%は、調子がいいというよりも、コインを 10 回投げて、たまたま8回で表が出た(2回で裏が出た)ようなものだと考えるのです。実際に、そういったことはありえます。しかし、そのつぎにコインを投げたときに表が出る確率は、 80%ではありません。相変わらず 50%です。同じように、フランクのつぎのシュートの成功率も、 80%でなく、通算成功率の 50%だと考えろという話になります。

直近のシュート成功率より通算の成功率を重要視した方が良いというのは統計では当たり前と考える。偶然その試合で好成績を挙げている選手よりも信頼できるだろう。

数字のマジックで都合のいいデータを持ってくるのが上手い人が世の中にはいます。そんな数字のカラクリに騙されると成功率の低いギャンブルのような戦いに駆り出されることになりかねません。学校では教えてくれないデータ分析術がここに。

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