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『強欲の銀行カードローン』モラルが欠落した実態とは?

      2017/11/03

「カードローン」と聞けば、お金を借りた経験のない人でも、その言葉に覚えがあるのではないだろうか。昼夜を問わず、お茶の間に流れる銀行のCMで有名人らが、カードローン!カードローン!と呼びかけている。審査最短30分、スマホでカード申し込みOK、口座不要、コンビニATM手数料無料といったキャッチコピーが飛び交う。弱者に高利で貸し付けるそのスタイルは強欲そのものモラルが欠落した実態をつまびらかにしていく。

無担保で目的も問わず、けめられた範囲でいつでも好きなだけ!

無担保で目的を問わず、決められた範囲内でいつでも好きなだけ借りられる、というのがカードローンの定義だ。銀行に口座を持っていなくても、スマホやパソコンからネットを通じて簡単に申し込みができる。名前や住所、家族構成、勤務先、そして収入や他の借り入れの有無などを書き込んでいく。勤務先には、確認の電話を入れることが多いようだ。一定の収入があるなどの条件に合えば、最初の審査はオーケー。この時点で借り入れ可能な「融資限度額」と「金利」の二つが決まる。ここまでが「最短30分」とメガバンクがうたう審査の手続きで、あとは銀行のATMコーナーの脇にあるローン専用機などに身分証明書を持っていくと、最終確認の手続きをへてカードが渡される。これで限度額の範囲ならATMでいつでも好きなだけお金を借りられるようになる。

CMでもおなじみの銀行カードローン。減少傾向にあった自己破産が13年ぶりに増加した理由は銀行カードローンなのではと思ってしまう。2006年自己破産の原因とも言える消費者金融にメスを入れるため「貸金業法」が改正された。上限金利は100万円以上で年15%、10万円以上100万円未満なら年18%、10万円未満なら年20%までとなり2010年に完全施行へ。加えてこの時、導入されたのが、貸出額は他の業者も合わせて年収の3分の1を超えてはならないというもの。「貸金業法」の改正により2007年から自己破産申し立ては減っていくことになる。

銀行カードローンの台頭

そうか。消費者金融などの貸金業者は、総額で年収の3分の1以下しかお金を貸してはいけない。でも、銀行は貸金業者ではない。銀行のカードローンには貸金業法が適用されないから、消費者金融のような規制がかからない。お金をいくらかしても平気。同じようなサービスなのに、規制が異なる。

消費者金融による貸付残高は徐々に銀行のカードローンに移行していくことに。これではせっかく規制により減少傾向にあった自己破産の数も今までの水準まで増加するのではないかという危惧まで生まれる。銀行のカードローン等残高は2013年3月の3兆5442億円からわずか3年後の2016年3月には5兆1227億円にまで急増している。これに対して意見書が出されており、カードローン広告では「総量規制の対象外」「所得証明書一切不要」「専業主婦でもOK」などと謳われていること挙げ、年収の3分の1を超えることとなるような貸付が、顧客にとって過剰な借り入れとなることが増えているのではないか、と指摘している。

  • 年収356万円の40代女性に433万円貸付
  • 年収220万円の60代女性に500万円貸付
  • 年収160万円の60代男性に226万円貸付
  • 年収226万円の50代男性に960万円貸付
  • 年収150万円の50代男性に270万円貸付
  • 無収入の50代男性に300万円貸付。収入証明の確認なし
  • 無収入の50代女性に170万円貸付。収入証明の確認なし

いずれも自己破産や個人再生手続きなどの債務整理に至った人たちだ。こういった人たちの中にはギャンブル目的で借り入れを続ける人も多く。少なくとも借りられるお金がなければギャンブルをやめられたかもしれないという事実がある。ギャンブル中毒になってしまっている人の中には、銀行で借りられないのなら闇金へと流れる人もいるだろうが、たいていの人は踏みとどまりギャンブルをやめていくか身の丈にあった賭け金でギャンブルを続けるだろう。債務整理も自己破産もせずに自立できた可能性だってある。

当の銀行側は年収の3分の1以上貸付が行われている現状に対して、「利便性」を挙げて逃げるばかり。「利便性」とは「教育費」や「医療費」「低所得者や高齢者の生活費」「一時的な大口支出」「おまとめローン」などだ。けれどもこういった使い道については、別の方法で回避することだってできる。例えば、奨学金や生活保護など、わざわざ利子の高い銀行カードローンを使わなくても済むケースはいくらでもある。テレビを見ているといやでも目につく銀行カードローンのCM。手続きが簡単なことから手を出す人が多いようだが。怪我や病気で働けなくなったら障害年金がおりる可能性だってあるし、生活保護だってある。まずは安易に銀行カードローンを選択する前に他の方法も模索してほしい。

実際に50万円借りてみるとご利用明細にはいかの4項目しか記載されていない。

  • カシツケザンダカ ¥500,000
  • ジカイキゲン 29-06-26
  • ジカイヘンサイガク ¥10,000
  • ゴリヨウカノウガク ¥1500,000

これでは完済までいつまでかかるかなど、借金における重要項目が一切書かれていない。しかし、利用可能額などはしっかり記載しているあたり銀行のカードローンの強欲さが伺える。城南信用金庫の小原鐡吾郎さんの有名な言葉で『貸さぬも親切』という言葉を銀行におくりたい。

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