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『介護離職しない、させない』和氣 美枝

      2019/06/13

働き盛りの40代50代が、親や兄弟の介護によって仕事を辞めてしまう現象「介護離職」。新聞やテレビなどが昨年あたりから盛んに取り上げ始め、ようやく今、大きな社会問題であることが認知されつつある。一度離職をしてしまうと、その後収入が10分の1くらいになったり、社会復帰ができなくなる人も多く、雇用している側にとってもベテランがいなくなってしまうのは大きな損失だ。最近では、「介護男子」も増えており、特に未婚の男性と母親が共倒れとなるケースが目立っている。誰しもが突然遭遇する可能性のある社会問題を、様々な事例を盛り込みながら、介護をする家族の視点から離職しないための情報収集や態勢作り、人間関係の築き方など、心の持ち様などに触れ、介護をしながらこれまでの生活をできるだけ手放さない方策を伝える一冊。

「私が辞めると丸く収まる」空気を感じて

3歳上のお姉さんは結婚して他県に住んでいて、実家の近くでひとり暮らしをするBさんが週に2日か3日ほど実家に通い、週末や休日には1日両親と過ごす通い介護をしていました。そうした中、35歳のときにお母さんのがんが発覚したのです。しかも危険な状態で、緊急入院が必要でした。「お母さんが心配。でも、残されたお父さんをどうしよう……」  頭がいっぱいになり、パニック状態のBさんはすぐに離職を決意します。別に辞めなくても、勤めている事業主に申し出れば、介護のために年5日(対象家族がひとりの場合)の休暇が取れる「介護休暇」と、通算で93日まで取れる「介護休業」というのがある。また、短期間施設に入所して生活支援をしてもらう「ショートステイ」という方法もありました。当然、専門家のBさんは知っていましたが、そのときは冷静に考える余裕がありませんでした。なにより、入院したお母さんから、「あなたが仕事を辞めて実家でお父さんの面倒を見るのが一番いい」と言われました。集まったお姉さんや叔母さんたちも口には出して言わないものの、「それで丸く収まる」といった空気が漂っていたことが、Bさんを介護離職に急き立てました。Bさん自身も「辞めることを、なにも疑問には思わなかった」そうです。

介護以外でも離職する必要はないのだが、辞めることしか頭の中に思い浮かばない自体というのは起こりうる。僕の場合も、統合失調症にかかり、休職を勧められたが、その時は聞く耳を持つ余裕などなかった。ほぼパニック状態で、会社を去ることに。介護でも同じで、「介護休業」や「ショートステイ」という方法もあるので、働きながら介護することは可能ではある(かなり厳しいが)。まずは上司に相談し、親族が介護状態であることを伝え、仕事に配慮してもらうことが重要な点だ。

介護者の不幸は選択肢が見えなくなること

「介護休暇や介護休業があるのを知らなかった」「介護サービスを知らなかった」と情報が手元になかったこともきっかけになっていて、その上「家族や親戚から介護に専念してほしいと言われた」。こうなると、本人も「親の介護は自分がするのが当たり前」と思い込んで、辞めてしまうわけです。「介護が始まったら、仕事は辞めるしかない」と言う人が結構いますが、これは「辞めたくはないけど、辞めるしか方法がない」というのが本音です。つまり、目の前のことが大変で、選択肢が見えなくなって「辞めるしかない」と思ってしまうのです。

いざ介護が必要になった場合、様々な情報を持っているかどうかで、明暗が分かれる。介護休暇や介護休業、介護サービスなどフルに使えば会社を辞めることなく、介護を行うことができる。ネット上で検索をかければ、実際に介護をしながら働いている人のブログを見つけることだって可能だろう。こうした実体験は意外と役に立つ。まずは情報収集。できれば実際に介護が必要になる前に知っておきたい知識だ。選択肢が見えなくなってしまう人の特徴は「わからないことがわからない」という状態。経験者が語る情報を得るためネットを活用するなどすると良いだろう。

「会社に報告する」ことが仕事との両立では大切

勤めている会社で介護をしていることをカミングアウトする、またはできるかは、介護離職をしないで済むかどうかの大きな分かれ目なのです。Eさんはカミングアウトまで7年もかかりましたが、カミングアウトしたことで限界ギリギリの自分を守ることができ、両立の道も守ることができました。なぜ、「会社に報告をする」ことが大切なのでしょう。まず、介護が始まりますと、特にその初動においてはとにかくしょっちゅう、関係各所から連絡や呼び出しが入ります。時間も場所も関係なく、携帯電話やスマホはブルブルと鳴りっ放し。だけど、介護のことを上司や周りに伝えていないと、就業中の私用電話になってしまうわけです。言うなれば、ただの勤務態度の悪い人です。しっかりと前もって伝えておけば、そうしたレッテルは貼られずに済みます。

まずは周囲の理解。会社の報告することで頻繁にかかってくる緊急の電話やメールに対処する行為も多めに見てもらえるだろう。最近では育児を行なっている社員が短い時間(30分とか1時間とか)でも休暇が取れる制度を社内に有する会社も出てきている。なので介護についても会社に報告しておけば、そうした臨時の退社や電話の応対にも寛容になってもらえることだろう。

いざ、介護が必要になったらどうすればいいか?様々なケースを紹介しながら、解決策を紹介。介護についても情報が大切な時代、会社に報告することで理解を得て、様々な制度やサービスをうまく使って、介護離職しないで済む方法を考えよう。

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