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「先延ばし」する人ほどうまくいく!後回しの隠れた効用とは?

   

「先延ばし」という非合理で人間らしい行動について、その歴史を紐解きながら、心理学・行動学・経済学の観点で読み解く。悪習を改めたい人、SNSで「先延ばししたくてもできない人」まで、現代社会特有の問題に迫る。

自己啓発のためのアレコレ

『先延ばしを克服する』やその後続書は、先延ばしを物流の問題のように体系的に取り扱っている。こうした組織的な方法はなかなか魅力的で、ついその気になってしまいそうだ。そもそも、自己実現を夢見なかった人などいないのだから。この種の本を読むと、気を引き締めて目標を定めたり、真剣に腹筋運動に取り組んだりしようという気になるだろう。私たちはたいてい自己啓発のためにあれこれやってみたものの、結局挫折したという経験がある。自分を向上させたいという思いは、先延ばしにおとらず自然な衝動で、言ってみれば、この二つは双子のようなものだ。

先延ばしは失敗であり、規範からの逸脱で、許し難いと思ってしまうと人生窮屈に感じたしまうので、僕の場合、先延ばしでいいじゃないか、でも前倒しで物事を処理できたときは自分を褒めてやろうと決めている。先延ばし前提だと、前倒しで処理できた時の達成感は通常以上のものとなる気がする。

仕事の処理が格段と速くなったIT革命

IT革命のおかげで、昔と比べると格段に速く簡単に仕事ができるようになったと言われている。たしかにそうだが、テクノロジーには気をそらす一面もある。あなたも経験があるだろう。あなたはコーヒー片手に夜の間に届いたメールをチェックしている。受信トレイは常に空っぽにしておかなくては。誰かが興味深いサイトを紹介してくれていた。そのサイトを開くと、すぐまた違うサイトが見たくなった。最初のサイトは多少なりとも仕事と関係があったが、次のサイトは純然たる気晴らしで、だからこそ、のぞかずにいられない。こうして次から次へと餌に食いついていく。

キュレーションアプリやニュースサイトなどで興味深い見出しを延々と閲覧し、時間を奪われていった経験は誰しもあるだろう。最近ではAIで過去の閲覧履歴から僕たちの好みを学習し興味のありそうなニュースや記事を提示してくるのでなおさらだ。IT革命で仕事の効率が上がった分、誘惑も同じくらい多いのだ。僕はスマホを常におやすみモードにして自分のタイミングでしか通知を見ないようにしている。そうすればブログの記事を一つ書き上げるまではスマホからは遠ざかるなど集中できる。テクノロジーによるつけを払わされないようメールやSNSとはうまく付き合いたいものだ。

誘惑と先延ばし人間

先延ばし人間は堂々と先延ばししているわけではない。それどころか、何ひとつ達成できない自分にいらだち、パニックに陥る。強迫観念に取り憑かれることもある。小説家のジョナサン・フランゼンは、『ニューヨーク・タイムズ』のインタビューに答えて、ベストセラーとなった『コレクションズ』を書いていたときの大半、目隠しをして、耳栓をつけたうえにイヤーマフをして、気が散らないように工夫していたと語っている。書くことに集中するために、すべての誘惑を遮断しようとしたという。フランゼンにとって誘惑とは、昼寝、トランプ遊び、そして「電動工具をいじること」だった。

最近ではネットやSNSの使用を制限するようなアプリまであるという。僕はそう言ったものを使うまでもなく、ある程度誘惑から逃れる術を持っているので必要ないが、どうしても誘惑に勝てない場合はそういった機能を活用するのも手だ。

予防接種をなぜ受けないのか?

私は毎年インフルエンザの予防接種を受けようと思うのだが、いつも先送りしている。インフルエンザに罹りたくないのに、なぜ先延ばしするのか?それは注射が好きではないため、そして、診察室がもっと好きでないためで、これが事態を複雑にしている。インフルエンザの予防接種を受けるのは簡単だが、ずっとそのことを考えている先延ばし人間には、非常に込み入った話になるのだ。ジレンマである。

インフルエンザに限らず、僕はがん検診などもスルーし続けている。40歳超えてからは指定の病院でがん検診が受けられるよという通知が毎年来るが一度も行ったことがない。願わくば、一度の検診を受けずに静かに死んでいきたい。

今日やった方が良いと頭ではわかっていても‥‥

今日やったほうがいいと頭ではわかっていても、別に今日でなくてもいいのだからと自分に言い訳して明日以降に持ち越した経験は、ほとんどの人が持っているでしょう。著者によると、「先延ばしとはわずらわしい行動を回避しようとする試みであり、遅れたら困るとわかっていながら行う後回し」だそうです。困るとわかっているなら、困らないようにすればいいのでしょうけれど。

わかっていてもついつい先延ばししてしまう人たちを擁護してくれる書籍。あなたも知っているあの有名人も先延ばし気質だったのだよと例を挙げて事情を探っていくもの。先延ばし傾向があってもなくても、楽しめる内容になっています。

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