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興味のあることや本の感想などを綴っていく雑記Blogです。

ウソが罷り通る時代、ねじ曲げられた言葉をどう読み解くか?

      2018/06/23

移民を犯罪者扱いする大統領、「慰安婦」報道が日本を傷つけたと語る首相。事実をねじ曲げ、特異な自説を主張する言葉が溢れています。そして公文書の改竄も…。こうした背後に何が? 4人の識者と、パソコンもインターネットもやらない小森さんとの対話から、私たちの社会が今どうなっているか、わかりやすく見えてきます。

「炎上」の真実

で、この被害を受けた平子さんがすごいと思うのは、弁護士の協力も得て、その非難の嵐について調べて見たそうなんです。ネット上の匿名の書き手というのは、その本人のメールアドレスまではわからないのですが、IPアドレスという、インターネットに接続したパソコンなどの機器を識別する記号のようなものはわかるのです。インターネットサービスを供給している業者と弁護士が必要性を合意すれば、それをユーザーが知ることもできます。それでわかったのですが、平子さんのブログを「炎上」させていたのは、パソコンの画面上では一〇〇〇人近いコメントだったのに、実は、ほぼ六人の人が名前を変えながら、繰り返し異常な数の書き込みをしていたということでした。

「炎上」の大半はこうした少人数の人間の他人になりすました連続投稿であることは知っていたが、それを行う意図が意味不明だ。放火魔などと同じように、「炎上」している様子を見て喜んでいるのならちょっと常識では考えられないねじ曲がった感情の持ち主だと思う。有名人のブログを炎上させたことでヒーローにでもなったつもりなのだろうか?それとも自分自身の発信で「炎上」が起きたことへの満足感を得るためなのだろうか?炎上を起こした張本人に話を聞くと、実名では手の届かないところにいる有名人に嫌がらせをして、その人が「もうブログやめます」などと言ったり、落ち込んだりすると、大きな達成感を感じるという人も多いようです。どちらにしても友達にはなりたくない存在だ。

素朴でカジュアルな自己肯定感

何か特別な自分でなくたっていい。自分は決して「最高」だったり「輝いて」いたりしないかもしれないけど、まあまあやってるじゃないかとか、自分のペースで生きているんだからこれでいいといった、そういうカジュアルに自分を肯定できる感覚があるといいですね。もちろんそれは、自分が成長しなくていいという意味ではなく、自分なりに目指す方向を持ち、あるいは努力もするけれど、その成長の途上にいる自分を人と比べて、劣った人間だとかつまらない人生だなどと卑下しないということです。非マイノリティという自認を持つ人々は、そういうシンプルでカジュアルな自己肯定感を持てないからこそ、自分たちは本来なら多数派だということをよりどころにする、それによって自分を肯定するという方向に行ってしまうのだと思います。

色々な事情でうまくいかない人生でも、自分は自分のままでいいという感覚を意識して培っていくことが大事ではないかと思う。普通は子供の頃から成長する過程でそうした意識は徐々に培われていくものだが、それが決定的に欠けている人が増えているような気がする。教育の現場でも多忙な教師が子供たち一人一人に向き合うことができない現状もあるし、いぢめなんかは可視化されにくいという性質もあるので、そこで子供のうちにそういった自己肯定感を育むことに失敗した子供も出てくるわけだ。マイノリティでももっとカジュアルに自己肯定感を持てば、世の中に閉塞感を覚えるような人でも生き生きとしていられるのだろうと思う。今はSNSやインターネットでマイナーな趣味でや趣向でも同志を見つけられる世の中なので積極的にこれらのツールを使うと良い。

インスタ映えするから写真に撮るが、ろくに食べない人々

写真を投稿するのが目的になっているんです。インスタ映えするレストランとかカフェなど、写真写りの良さや面白さを売り物にしているお店などもあったりするわけです。そうやって「インスタ映え」がエスカレートしていけば、「ほかの人はどうしているかな」と、終始、他人を意識するし、自分と他人を比べることになっていくでしょう。そうやって「もっと素敵な写真」「もっとかわいい写真」となっていくので、私のありのままでいいとは、なかなかならないわけです(笑)

こうした他人と競い合って写真を投稿するのに疲れてやめる人も結構いますが、自分のペースを保って投稿すればそれは楽しいツールであり続けると思います。有名人ではないのだから変に「インスタ映え」する写真にこだわってレストランの料理を撮ったり、ダイエット中なので食べもしないインスタ映えスイーツを頼んだりしていると流石に疲れてくるでしょう。自分を偽って虚構に身を置いているわけですから本当の自分とはどんどん乖離していきます。自分のことを理解して欲しいなら、会って話したりする方がよっぽど理解されるわけですし、普段の生活をちょっと豊かにするツールであるべきです。

世の中には嘘や虚構がはびこっています。そんな時代を賢く生きる術が書かれています。僕たちの日常のなかで露わになるポスト真実とは何か?その世界をどう生きるのかを再確認できる書籍です。

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