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読んでいないのに読んだ気になれる25冊のブックガイド

仕事も勉強も人間関係も、困ったときはまず「検索」。便利さとひきかえに失っているのが、自ら考える時間かもしれません。読書の海を泳ぎ続けてきた著者が「考える」をテーマに25冊を厳選。きっと大切な一冊に出会えます。

『僕らの仕事は応援団。』

「多くの人が誤解をしている」けれども、我武者羅應援團は、ガムシャラな人間の集まりではなく、ガムシャラになりたい人間、これまでの人生ではくすぶり続けてきた仲間の集合体ーー。引っ込み思案で人付き合いが苦手とか、何をやっても中途半端で長続きしないとか、やりたいことに一歩踏み出せないタイプとか、つまり、肝心な時に勝負しないで逃げてしまったタイプ‥‥。だから、自分を変えたい。これ以上自分を嫌いになりたくない。いきている手応えを感じたい。そう願って、團に参加しているというのです。(中略)日頃からハードトレーニングを課して、当日のウォーミング・アップ、リハーサルも入念をきわめます。事前のリサーチやヒアリングは不可欠の準備です。それが応援をただのパフォーマンスに終わらせないためのルーティーンです。

応援団というと高校の体育祭を思い出す、応援合戦なるものがあり、その日のために多摩川の河川敷で応援の練習をしたもんだ。僕の属していたのは今でいうカースト下位グループ。声はでかくて通る方だったので、ここぞとばかり奮起した思い出がある。ガムシャラになりたい人間そのものだ。カースト下位だと思わぬところから矢が降ってくる。偶然買ってきたバックパックがカースト上位の人間と被っただけで「〇〇がかわいそうだよ」と責められたり。僕から言わせれば、下位グループと同じセンスしか持ち合わせない〇〇はイケメンの無駄遣い。ピラミッドの頂点にいる資格なし。一方、こういう人こそカーストの頂点と思えたのが生徒会長。文化祭の打ち上げを飲食店で行なっていたら、僕が他の学校の生徒に絡まれた。その時、何と言って相手を退散させたかは知らないが、不良たちが「面白い奴だな」と捨て台詞を吐き、尻尾を巻いて逃げて言った。おそらく、地元の人間だったので、怖い先輩の名前でも出したのだろう。応援団という言葉は僕にとって高校時代を想起させるキーワードの一つだ。

『姉・米原万里』

小さい頃から、この主人公はすごい集中力を発揮するタイプでした。遊びに夢中になったり、考え事をし始めると、他のことは一切目にも耳にも入らなくなります。母親がどんなに大きい声で「万里ちゃん!」と呼びかけても気づかない‥‥。「三つ子の魂」なんとやら。人と話している最中でも、ふっとどこかへ魂を持っていかれる習性は、「生涯直らなかった」というのです。

類稀なる集中力のせいか、空想癖のせいか、主人公は三回も汲み取り式便所に落っこちる。これで僕の子供時代を思い出した。母型の祖父母の家が汲み取り式便所だったのだが、小さい僕は落っこちそうで怖いとなかなかトイレに行きたがらなかった。落っこちないよう壁に手すりをつけてもらってもダメだったので、祖父が庭に穴を掘ってそこで用を足していた覚えがある。

『夜中の電話』

それを機に、夜中の電話が日課となりました。抗がん剤治療をしていない日の夜11時過ぎ、スポーツニュースが終わった後に、父から電話がかかってきます。「マー君ちょっといいかな。三十分だけ。今日はどうでしたか?疲れていないですか?」ーーこうしてかかってきた電話は明け方で終わることもあれば、朝の8時、9時まで続くこともありました。

僕の家はコードレスホンにするのが遅かったので、友達から電話がかかってくると、洗面所までコードを引っ張って電話を持ち込み長電話をしていた。今考えると何をそんなに喋っていたのだろうと疑問にさえ思えるが、若い頃はそれが青春なのだろう。現在では高校生ともなれば電話は個々に持っているスマホなので、親は誰からかかってきているのかすらわからず(LINEでも同じ)、僕らの頃のコンポで音楽を聴くという習慣は、スマホアプリでイヤホンやヘッドホンで聴くというスタイルに変貌しているためどんな音楽を聴いているのかもわからないという親の声も聞かれる。

『小倉昌男 祈りと経営』

2011年3月24日の朝日新聞に掲載された写真。震災発生の数日後から救援物資を届けるために、大和運輸の社員たちは自発的に配送を始めました。津波に押し流された瓦礫で道路はふさがれ、ただでさえ通行が困難な上に、辺りの光景は変わり果てていました。今どこを走っているのか。地元を熟知した人でも呆然とするしかない状況でした。その中を走る「クール宅急便」のマークが、なんと凛々しく頼もしく映ったことか‥‥。

現在、ヤマト運輸はAmazonの即日配送からの撤退も視野に入れ働き方改革を推進することで社員の流出を止めようとしている。しかし、配送業者を悩ませる再配達の問題は意外にも根が深い。ネット通販の需要の高まりによるしわ寄せが全て宅配業者に。Amazonは当日配送をやめる気はさらさらなく、つい最近も生鮮食品などを注文から4時間以内に配達するAmazonフレッシュというサービスを地域限定だが始めた。自前の配送ネットワークを使ったものだ。

25冊のブックガイドだがどれも読んだことがないのに読んだ気にさせてくれる秀逸なもの。僕は人から本を勧められるより自分の興味を優先する方なのでこの本に出てくる書籍を読んでみようとは思わないが、人を引き込む文章の書き方といった点では参考になる。

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