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「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」池上彰氏と竹内政明氏の文章作成の裏側

わかりやすく切れ味のよい文章の第一人者・池上彰氏と、「読売新聞の一面を下から読ませる」当代一のコラムニスト・竹内政明氏が、個性的でありながら、多くの人に読んでもらえる文章の書き方について語り合う。例となる文章をあげ、事細かに解説しながら両氏の文章に対するスタンスを語っていきます。読み終わった後に、「今から何か文章を書いてみようかな」と思えるような文章術の本。

読者は「自分の知らない話」を面白がるものですよね。実は、その書き手にとって「すごく身近な世界」というのは、新聞記事やテレビのニュースで報道されたりしませんから、読者にとっては「自分の知らない話」つまりは新鮮な情報になる。

しかし、記者やジャーナリストなどの特殊な職業でない僕にとって読者の知らない世界なんてそうそう提供できない。統合失調症の体験談ぐらいなものだ。様々な分野の有識者による情報がネット上に溢れる中、みんなの目がさめるような独創的なアイディアはなかなかひねり出せないだろう。そんな中、「身の回りのこと」というのは「自分にしか書けないもの」にあたるのでかなりの高確率で魅力的な情報となる。下手に書くべきテーマをカッコつけるより身近な話を持ってくる方が有効な手だとも言える。

特に「書きたいこと」がなく、自分の周りを見渡しても、書くべき内容が見つからない場合。そんな時でもパソコンの電源を入れ文字を打ってみる。実際に文字にすると客観的に「読む」ことができるようになり、自分の考えがまとまってくる。こうした自分との対話を繰り返し、何かが見えて来れば、それを元に話を膨らますことができる。僕がブログに読んだ本の感想などをメインに記事を載せるようになってから1年。ただただ駄文を書き連ねているのには変わりないが、だいぶ抵抗感なく書けるようになってきた。最初は500〜700文字ぐらいだった感想文も最近ではおよそ2000字ぐらいまで書けるようになってきた。(引用で文字数を稼いでいるので実際は1000文字程度だろうがそれでも少しは進歩しているような気がする)

短文の効用

編集手帳な場合は、全体の分量が少ないので、一つのセンテンスがある程度長くても読んでもらえるんです。この文章は編集手帳よりも少し長いので、一文は短くしようと意識しました。書き方としては、基本的には自然に文章を書いていって、読み返しながら「ちょっと長いかな」と思ったところを分割しています。

わかりやすい文章を書く全技術100』でも文を短くというのは書いてあったので、なるべく文が長くならないよう注意している。「長いな」と思ったらあとでトリミングしたり、二つに分割したり。文章を書いていると、ついつい説明不足になっているのではと不安になり、一文が長くなりがちだ。

林家三平さんが、車を運転して、ついスピードを出しすぎて、捕まった。窓から首を出して、「三平です」といったら、「それがどうした」といって、罰金を取られた。

(文藝春秋刊・戸板康二著『新 ちょっといい話』より)

この文章は「どこで」や「いつ」も書いてない。「何の用事で急いでいたのか」の説明もなく、ただ「三平です、といえば許してもらえると思った」という補足もない。しかしそういった情景は目に浮かぶし、この話の面白さも伝わる。ではどうすれば良い短文が書けるようになるか?それは「削る練習」しかない。毎日、文章を書いては削りを繰り返しているうちにだんだん「余計な贅肉」が見えてくるはず。

自分の文章は、時間を置いてから読み直す

これは、いわゆる作品としての文章に限りませんね。例えば、メールの文章も、もしそれが重要なメールであれば、書いてからすぐには送らない方がいいと思います。ちょっとだけ間を置いて読み直す。ビジネスのためのメールで、たとえ、急がなければいけない場合でも、書き終わったところで、一度トイレに行くとか、コーヒーを飲むとか、一服するとか、一拍置く。そしてもう一度読み直してみる。それだけでも随分と表現が洗練されるはずです。

どんなに気をつけて書いても、最初から完璧な文章は書けない。時間を置いて読み直すことで、少しはマシなものが書けるようになる。僕はブログの記事(読書感想文)を予約投稿するよう設定している。常時20〜30記事ぐらいのストックがあるので実際投稿されるのは記事を書いてから20日後となる。そのタイミングで読書コミュニティーサイト『本が好き』『シミルボン』にも投稿するのだがこの時もう一度チェックするようにしている。誤字脱字がないかのチェックがメインだが、後から見ると読みづらかったりすることもあるが、今までは直していなかった。

ちょんちょん括弧は逃げの言葉

括弧の中でも「〝〟(ちょんちょん括弧)」は、新聞業界に特有のものですよね。「いわゆる」という意味を込めて使っていたりする。もう少し正確に説明すると、自分は「その通りだ」と思っているわけではない。けれども、世間ではこう言われている。それをちょんちょん括弧に託して、新聞記者たちは原稿を書いているんですね。

僕もこの「〝〟(ちょんちょん括弧)」は多用する方だが、「いわゆる」という意味があったとは知らないで使っていた。強調したい言葉に使っていたがこのような「ちょんちょん括弧」「傍点」「傍線」を使わずとも頭や心に残るというのが理想だ。

プロフェッショナルがどのように思考し文章を仕上げているのかがわかる書籍でした。文章にリズムを作り調子よく読んでいける文章を目指して精進せねばと思いました。

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