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嫉妬と自己愛、負の感情に打ち克つ方法を実践的なかたちで伝授

組織への不適応、ストーカー犯罪、自傷行為、引きこもり……。とくに若者に多く見られる問題行動は、自己愛の肥大あるいは欠如が原因であることが多い。かつては、他者との比較によって沸き起こる劣等感や嫉妬心がそうした行動の大きな要因だったが、時代は変わりつつあるのである。 人間の世界には、様々な問題がある。面倒な人間関係からは、極力、逃げ出した方が良い。しかし、時にはどうしても逃げ出せないような人間関係もある。そういう時に、良い小説を読んで、代理体験を積んだ上で現実に対処すると良い。書籍を紹介しながら、嫉妬と自己愛について考える。

無差別殺傷事件加害者の孤立した暮らしぶり

二〇一三年九月二十八日の『読売新聞』朝刊に二〇〇〇〜〇九年に無差別殺傷事件を起こして刑が確定した人たちについて法務省が行なった研究報告に関する、興味深い報道が掲載されている。<無差別殺傷 孤立が背景 友達がいない・交友希薄63% 法務省研究報告 無差別殺傷事件を起こして2000〜09年度に有罪が確定した元被告ら52人のうち、約6割が社会的に孤立し、4割以上は自殺未遂を経験していたことが法務省の初の研究報告で明らかになった。報告では「元被告らは社会的弱者の一面が強い」と指摘し、孤立を防ぐことが再発防止につながると強調している>

無差別殺傷事件の加害者が許されるべきではないが、その前の段階、社会的孤立をなくすような社会が構築されていれば、犯罪を防げたのかもしれない。4割が自殺未遂経験者だというのも社会的弱者であることがうかがえる。社会への不満からやけを起こして犯罪に至るという構図は、セーフティーネットを整備することで多少は防げるだろう。ネットもそういった意味でははけ口としての立ち位置を確立させている(それが良いか悪いかは別として)。

他者との様々な軋轢を起こすストーカー

自分が他人よりも圧倒的に優れていると信じている人には、嫉妬という感情自体が起きないのである。しかし、このような自己愛が肥大した人でも、現実には社会の中で生きている。それだから、そういう人は社会との軋轢を起こす。その場合、自分が社会を呑み込むか、社会に呑み込まれるかという究極の選択を迫られることになる。後者の場合、社会との関係を遮断してしまうという選択になるので、家族やパートナー以外の他者には、影響を及ぼさない。これに対して、自分が社会を呑み込んでしまうことを試みる人は、他者と様々な軋轢を起こす。その一つがストーカーだ。

自分が他者より優れているという感覚は近視眼的な人間によく見られる感覚だろう。僕はこの逆だった。自分の働いている環境が、平均的であったにもかかわらず、上ばかり見て、自分は他者より劣っていると思い込む。少しでも上を目指そうと転職を試みるが能力の無さを再び痛感し、うまくいかない。結局、病気もあり引きこもりがちな生活になり社会との接点は家族と医者、挨拶ぐらいしか交わさないカフェの店員さんぐらいとなってしまっている。防衛本能といった点ではこれも自己愛の一つではないかと思う。

「ストーカーは、自分に自信が持てずに、孤立しているタイプが多い」という小早川さんの指摘は、まったく当を得たものだと感じます。ただし、そういう形で自己愛を歪ませている人間が、みんなストーカー的になるわけでは、もちろんありません。今の会社組織で目立つのは、「イマイチ自分に自信がないけれど、さりとて自身に満ち溢れたように見える同僚を嫉妬したり、その足を引っ張ったりするわけではない」「でも、他人から低く見られることには耐えられない」という人たちなのです。

僕も「自身はないが、バカにされるのは嫌だ」といった感情からちょっとそこまでといった時でも、きちんとした身なりで外出する。女性のスッピンでは外に出れないというのと似ている。見栄っ張りなので、コンビニで1品だけ買い物することはできないし、カフェでも長居する(1時間ぐらい)ので悪いと思い飲み物以外のフードも注文する。みんなコーヒー1杯で粘るなんて肝が座っていると思う。

僕のような「ガラスの自己愛」のために取る行動は「初めから土俵に上がらない」というものがある。そうすれば勝負で負けることもないし、屈辱を味わうこともない。必然的に不戦敗となるのだが、「戦っていれば勝てた」と言い聞かす。単に逃げただけなのだが、自己愛は壊されずにすみます。

嫉妬に対処するための五箇条

一、「人間の能力は多様である」と心得る。自分にしかないもの、できないことが必ずある。それを見つけて、伸ばす努力を。

二、人生は仕事だけではない。趣味や社会活動で自己実現を図ろう。

三、嫉妬の本質を知るために、勉強すべし。敵を知れば恐れるに足らず。教養を広げれば、負の感情はコントロールしやすくなる。

四、嫉妬心の希薄な人間は要注意。標的になって足を引っ張られるようなことがないよう、周囲に気を配るべし。

五、嫉妬のトラブルに対処するときは、標的ではなくて攻撃側に働きかけること。嫉妬を軽減する方策を、具体的に考えよ。

この他にも、自己愛を制御するための五箇条も載っています。自己愛が強いなと自覚症状がある方は買って読んでみると良いかも知れません。

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