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「なぜ、世界から戦争がなくならないのか?」でビッグビジネスになってしまった戦争を考える

      2016/11/14

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2016年2月12日(金)のゴールデンでやってたフジテレビの特番「池上彰緊急スペシャル!」をまとめて書籍化したもの。難しい問題を難しく説明するのは簡単だが、小・中学生にも分かるように説明するのは意外と難しい。読解力のない僕のようなバイトにかまけて大学を中退した人間にも優しい本となっています。

イスラム国家設立の実践計画

アルカイダの幹部からの取材を通して出てきたことのなかに「イスラム国家設立の実践計画」という7段階の目標というのがある。

  • 第1段階(2000~2003)「目覚め」:2001年9月11日のアメリカ同時多発テロを皮切りに世界のイスラム教徒に対して「目覚めよ」と呼びかけた。
  • 第2段階(2003~2006)「開眼」:この頃始まったのが2003年3月に始まったイラク戦争(~2011年12月)。つまり開眼とは、イスラムの地が異教徒によって落ちるという現実に直面し、目を見開いた時期。この時期に現在のイスラム国の前身となる「イラクのイスラム国」が誕生している。その過激さからアルカイダから破門され、2006年に組織されてた。
  • 第3段階(2007~2010)「起立」:イスラム過激派がイラク国内でテロ行為を続け、勢力を広げていきます。
  • 第4段階(2010~2013)「回復と変革を起こす力を持つ」:この時期にはアラブの春が起こる。2010年12月にチェニジュアから始まった独裁国家の民主化運動は瞬く間に近隣のアラブ諸国へと広がり次々に独裁政権が崩壊する。シリアではアサド大統領が民主化運動を武力で制圧したため、反政府勢力との間で内戦が起こりそれに乗じて「イスラム国」の前身「イラクのイスラム国」が勢力を広げた。
  • 第5段階(2013~2016)「国家の宣言」:2014年「イスラム国」が国家の樹立を宣言。アブバクル・バグダディが自らカリフ(イスラム教の預言者ムハンマドの後継者)を名乗り最高権威者となる。
  • 第6段階(2016~2020)「全面対決」:最近では、パリの同時多発テロ(130人が死亡)やトルコのイスタンブールでの自爆テロ、インドネシア・ジャカルタ爆弾テロ、米・カルフォルニア州銃乱射事件などイスラム国に共鳴して勝手にテロを起こす事例も増えている。
  • 第7段階(2020以降):最終的にはイスラム帝国の復活だけでなく、全世界のイスラム化を目指しているという。

では、こういったテロに屈しないためには私たちはどうあるべきか?差別や格差をなくしきちんとした教育をしていく。日頃の差別や経済的格差、社会との接点の無さなど日頃の不公平感から過激な思想に傾いていく若者も多い。最近では川崎でのヘイトスピーチデモの差し止めががあったが、差別をなくすこと。累進課税の強化などで社会福祉の幅を広げるなど、様々な手段を用い経済格差をこれ以上広げないことなどが挙げられるのではないだろうか。

戦争というビッグビジネス

軍需産業、いわゆる兵器(戦車、戦闘機、軍艦、銃器、弾薬、ミサイル)などから、関連する物品や技術(軍用食、人工衛星、フェイスペイント、軍服)など戦争に関わる大企業というのは以外と多い(アメリカではロッキード・マーティン、ボーイング、レイセオンなど日本では、三菱重工業、川崎重工業、日本電気等)。日本は2014年新たな原則「防衛装備移転三原則」と名付けられたそれで武器輸出ができる国となった。これには経団連の働きかけがあったという。これに付随して防衛装備の海外への売り込みが始まっている。三菱重工業と川崎重工業の潜水艦「そうりゅう」型などがそうで、オーストラリアなどが興味を示しているという。

本当に抑止力として戦争兵器は必要か?防衛費は2015年に初の5兆円超えをしていて、自衛隊へのオスプレイ配備などもその一つだ。戦争がビッグビジネスになって、大企業がそれに組している以上避けられないものなのか。考えさせられる一冊だった。

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