日本人はいままで、どうやったらお金がふえるのかを学んでくる経験がありませんでした。 日系企業から、外資系への転職で、お金の常識がガラっと変わったという著者。外資系証券会社に勤めているエリートたちの考え方と、日本人のお金の貯め方、使い方、リスクへの考え方は180度違っていたのです 。元外資系証券会社勤務、5年で4億円の資産を作った、30代の著者が明かすお金をふやすための知識とは?
「いい借金」と「悪い借金」
私は、借金には「いい借金」と「悪い借金」があると思います。借金することでお金や時間を生み出してくれるなら、それは「いい借金」です。一方旅行に行くため、贅沢品を買うためなど、目の前の欲求を満たすだけの借金は「悪い借金」です。それらの借金はただ財布からお金を奪っていくだけです。賢い人ほど、借金を上手に利用しています。私も、投資用不動産を買ったり、新たな事業を始めたりする時には、銀行から多額の融資を受けます。現金一括で買える額であっても、融資を受けることの方が多いです。これほど低金利で借りられる環境があるなら、借りない方が損だからです。お金を持っていたとしても「いい借金」ができるなら積極的にしていくべきなのです。
借金と聞くとどうも腰が引けてしまう僕、これから先もなるべく借金をせずに過ごしていきたいのだが、借金をすることのメリットも本書では述べている。例えばローン残高4000万円の住宅があるとする。手元には500万円の現金。これを繰り上げ返済に充てた場合、住宅ローン減税で35万円ー年間支払利子28万円=7万円の手残りで手元にあるお金は7万円となる。一方繰り上げ返済をしなかった場合は、住宅ローン減税で40万円ー年間支払利子32万円=8万円の手残りで手元にあるお金は508万円となります。繰り上げ返済しない方が1万円多く残りうことに(※住宅ローン金利が1%以上の場合は繰り上げ返済の方が手残りは増えます)。理論上はそうかもしれないが、実際、気分的問題からも繰り上げ返済した方が気分がいいのではないかと僕は思う。
その他の例では、勉強のためにパソコンやタブレットを購入したいが、今はお金がないといった場合。これはすぐにでも分割で買って使い倒すべきだという人もいる。お金が貯まるまで待っていては勉強の機会を逸してしまうことになるからだ。僕の場合も初めてのMac(Power Macintosh G3)を買った時は親から借金をして給料から月々3万円ずつ返していくことでMac専門のパソコンスクールに通った経験がある。(仕事の合間を縫って少しずつ勉強したが役に立ったかどうかは微妙ww)
「貯蓄から投資へ」の流れ、スイスなどで加速
マイナス金利政策で日本に先行している国があります。スイス、スウェーデン、デンマークです。スイスでは2015年10月にマイナス金利が導入され、一部銀行では個人向け預金にもマイナス金利としているそうです。スウェーデンやデンマークでも、大口顧客向けの預金はマイナス金利となっています。こうした施策が功を奏して、お金を寝かせて置くだけではもったいないと考えた企業や個人が、積極的な投資を行うようになっています。マイナス金利導入後、徐々に投資信託や株式といったリスク資産の残高が上がってきているのです。
日本の家計の資産構成は現金・預金が52.3%と圧倒的な割合を占めており、投資信託や株式といったリスク資産の合計は13.6%に過ぎない。これがアメリカになると投資信託10.7%、株式35.4%で合計46.1%。アメリカの水準まで行かなくても、大口顧客の預金に対してマイナス金利を適用するだけでも多くの資金が株式市場に流入することが期待できる。いくら貯蓄が大好きな日本人でも預けていて目減りするとなるとリスク資産を考え始めるだろう。(タンス預金が増えて金庫が売れる可能性もあるがw)
ラップ口座はマネーリテラシーのない人をカモにしたボッタクリ
通常、株や投資信託は購入した時、あるいは売却した時に、その売買代金に対して手数料がかかってきます。一方、ラップ口座は、資産残高に対する手数料の割合があらかじめ決められているのが特徴です。例えば「資産残高の3%」といったかたちで手数料体系が決まっています。問題は、儲かっていても損をしていてもこの3%の手数料は支払わなければならないということ。マイナス金利時代に安定して年間3%の利益を上げるのはプロであっても至難の技です。年間の利益が3%以下だったなら、その年の運用成績は手数料文で赤字になります。赤字でも証券会社はしっかりと手数料を取るので損はしません。損をするのは個人だけです。
中には優秀な運用者もいるだろうが、もし損をして、解約したとしても残るのは赤字分を差し引いたお金だけ。運用者に任せっきりなので、マネーリテラシーが向上することもありません。それならば自分で勉強して株式なり投資信託なりを選択する方がずっとためになるというものです。
この書籍では度々、不動産投資のメリットが書かれており、激推ししてくるのだが、勉強もせずに不動産投資に関わるのはやはり危険だと思います。自分の知識と、リスクを天秤にかけこれならいけると感じたら、自己責任で投資を行うのが鉄則だと思います。
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