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雑談の一流、二流、三流|桐生 稔|雑談で関係性を築く方法には、人間の心理に基づいた決まったパターンがある

人の心を動かすために必要なこととは?それは相手とどんな関係性にあるか。この書籍では取りとめもない雑談から関係性を築く方法を教えます。「あなたと話しているととても楽しい」と言われる人に進化するための処方箋。

出会いがしらの挨拶

自然に会話をスタートするには、挨拶にも仕掛けが必要です。その仕掛けとは、「ツープラス」です。挨拶にもうふた言追加するのです。

「おはようございます。(挨拶) 昨日は遅くまでありがとうございました。

(ひと言) しかし部長、本当にタフですね。(ふた言)」

「おはよう!(挨拶) 昨日の飲み会楽しかったね。(ひと言) アレははしゃぎすぎでしょ。(ふた言)」

「はじめまして。(挨拶) お会いできて光栄です。(ひと言) 噂はかねがねお聞きしております(ふた言)」

挨拶にワンワードプラスするのではなく、ツーワードプラスしていきます。

挨拶の次に空白のボックスが二つあり、必ず二つ埋めないといけないというように考えてみましょう。

挨拶+①□+②□

「久しぶり! ①元気だった? ②何年ぶり?」

「こんにちは。①いつも元気ですね。②私も見習わなきゃ」

「よ! ①元気? ②最近、忙しい?」

みたいに、話のネタを入れます。

ボックスに何を入れるかは自由ですが、入れた内容によって次の話の展開が生まれます。

一流は先手を取るのが上手です。先手とは先に話しやすい空気を作ることです。

挨拶は雑談の一番はじめ。会話のエンジンをかけるかのように、挨拶にもうふた言追加して会話をスタートさせてみてください。

この人と会話したいと思わせたら勝ち。それができないからコミュ障が皆困っているのだ。この本にあるようにあいさつに一言二言付け加えるなんてもうすでに試していて、それなのに相手からの会話を引き出せないから苦労しているわけです。このプラスアルファにそっけない回答されるとその時点で気分が強制終了してしまいます。

話が止まった時

2、3分会話が続いても、そのあと会話が止まってしまう、なんてことありますよね。あの沈黙時間は耐え難いものがあります。皆さんは、沈黙ができたらどうしますか?

無理に話題を探そうとアタフタすると、「この人、必死に話題を探している」「私といても楽しくないんだ」と思わせてしまうかもしれません。

雑談は心地よさが大事。相手を不安にさせてはいけません。

沈黙になりそうなとき、一流が使っている話法があります。

それが「 踏襲 話法」です。踏襲話法とは、文字通り、前の話を受け継ぐやり方です。

話が止まったら、無理に新しい話題を見つけるのではなくて、前の話から自然につなげる方法です。

枕詞は、「そうそう、その話で思い出したけど」「そういえば」「それで言うと」などを使って、前の会話から次の展開に話題を広げます。

例えば、 「うちの部署は最近忙しくて……」→「そうなんだ……」(沈黙)  これでは話が終わってしまいます。

沈黙になったら、踏襲話法を使っていきます。 「うちの部署は最近忙しくて……」→「そうなんだ……」 →「そうそううちの部署で言うと、最近若い子増えて教育が結構大変なんだよね~。〇〇さんのところはどう?」 「そうそう」「〇〇で言うと」みたいに、前の会話からつなげることで、新たな展開を作り出します。 「先日熱海に旅行に行ったんだ~」→「そうなんだ。それはいいね」 →「そうそう旅行で思い出したけど、旅行行くときって有休使ってるの?」 「私人材派遣の会社に勤めております」→「へ~そうなんですね」 →「人材派遣の会社にお勤めなんですね。それでしたら、結構人に会われることが多いんですよね?」

多少文脈に整合性がないかもしれませんが、 雑談は話の内容に合理性があることよりも、話しやすい空気があるか、心地よく広がっていくかのほうが重要です。

沈黙を怖がる必要はありません皆さんの家族を想像してみてください。ずっとしゃべりっぱなしですか?ほとんどの場合は沈黙の方が長いでしょう。それでも大丈夫な関係性を築くことの方が大事で沈黙を恐れる必要はありません。無理して会話を続けると余計なことを喋ったり誤解を招いたり色々大変な事後処理が待っていたりして地雷だらけです。それより一緒の空間を共有するだけで大丈夫な関係性を構築することを優先していきましょう。相手も無理な会話は望んでいません。

雑談に一流などあるのだろうかと思って手に取った書籍。確かにこの書籍に書いてあることは一理あるかとは思いますが、それを一流だとか三流だとか格付けするのはおかしな話。雑談はあくまで雑談でそれ以下でもそれ以上でもありません。

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