コロナ禍のダメージも大きいが30年に及ぶ経済停滞による不安も大きい日本。AIやロボット化が進み新しい技術に関する教育の役割が重みを増す中、各国の対応は?豊富なデータをもとに学校教育について考える。
新型コロナによる教育へのダメージ
新型コロナによるパンデミックの勃発は、誰も予想しない出来事でした。しかし、蝙蝠と寄生関係にあるコロナ・ウィルスによる感染拡大は、二〇〇二年のSARS、二〇〇九年の新型インフルエンザ、二〇一二―二〇一五年のMARS、二〇一九年の新型コロナ・ウィルスと、二〇〇〇年以降、頻繁に起こっています。その他のウィルスによる感染、エイズ、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱などを含めると、ウィルスによるパンデミックは、二〇年ほど前から頻発しています。その根幹に森林破壊があり密猟があり、ブッシュ・フード(密林の動物食材) の拡散があります。もともと蝙蝠を食べない動物たちが森林破壊で食べ物を失って蝙蝠を食べ、その動物を媒介としてウィルスが人間を襲うパンデミックが起こっているのです。二〇二〇年、ウィルス学者たちは蝙蝠に寄生しているウィルスで人間に危害を与える可能性のあるウィルスの種類を特定しましたが、何とその数は八万五〇〇〇種類もあります。自然破壊が続く限り、ウィルスによるパンデミックは繰り返されることになるでしょう。
地球温暖化によって北極の凍土が溶けていることも、凍土に埋もれている絶滅した生物が保有する数千の未確認ウィルスによるパンデミックの危険を増大させています。二〇二〇年前半のシベリアの北極圏の平均気温は例年より五℃も高く、七月だけを見ると一〇℃も高いと報道されました。二〇二〇年六月二〇日、北極圏の最高気温が三八℃を記録したのは観測史上、初めてのことでした。
新型コロナによる教育へのダメージは深刻です。二〇二〇年四月七日国連は、世界一八〇カ国・地域で一八億人の子どもたちが学校に通えない状態にあると報告、同月一五日にユネスコは、世界の子どもの九一%以上が休校状態にあると伝えています。
地球環境の変化に伴いウィルスも進化。それがパンデミックにつながる例がいくつか出てきた。コロナでは思った以上に長い戦いになりそうで、ワクチンと新型株の戦いが今も続いている。教育現場でのダメージも大きく学校に通えない子供たちも増えるばかり。世界的にみてもそのような報告が後を絶たない。一時は世界の子供の9割が休校状態に。楽しい思い出となるはずの学生生活がコロナの記憶に支配されるのはやはり悲劇。
未来の学校のヴィジョン
世界経済フォーラムは二〇二〇年一月、「未来の学校――第四次産業革命のための新しい教育モデルを定義する」を発表しました。このレポートは、第四次産業革命によって生まれる新しい産業と社会に対応する小学校教育と中学校教育の重要性を指摘して、「未来の学校」のヴィジョンを提示しています。
このレポートでは、第四次産業革命に対応する「学びのイノベーション」として以下の八つの重点課題が提示されています。
① グローバル・シティズンシップのスキル(世界とその持続性への関心、グローバル共同体への積極的参加)
② イノベーションと創造性のスキル
③ テクノロジーのスキル
④ 対人関係のスキル(情動的関係、共感、協力と交渉、リーダーシップ)
⑤ 個人化された自分のペースの学習
⑥ アクセスによる包括的学習(校舎内にとどまらない学習)
⑦ 問題解決中心の協同学習
⑧ 生涯にわたる主体的な学習
レポートは、この八つの重点課題は相互に関連し合っており、総合的に追求することが必要であると述べています。
「未来の学校」において特に重視されているのが「学びの質」です。レポートは「学びの質」の定義については論争的であるとして明確な言明を避けていますが、上記の八つの重点課題の「学習内容」と「学習経験」を詳述することで、求められるべき「学びの質」を示しています。
第四次産業革命に対応する「学びのイノベーション」が、前記八つの重点課題にあることに異論を唱える人はいないでしょう。経済産業省の「未来の教室」では「個別最適化」と「STEAM教育」の二つで内容も乏しいものでしたが、世界経済フォーラムの「未来の学校」は、より包括的な内容を明快かつ具体的に提示しています。
僕らが学生時代に学んできたことのほとんどは今役に立ってない。社会人になって自分から学んだことで何とかやってきているが、これからの子供たちには役に立つ教育を受けてほしい。とりわけお金の教育は急務でお金を稼ぐことは悪だ、卑しいみたいな風潮を破壊しなくてはならない。
教育の未来を考えることは子を持つ親の世代には重要なこと。僕の歳だとちょうど今頃、中学、高校進学の準備といった段階のお子さんを持つ人も多いだろう。学校選びも大事だが進学のための勉強に終始してしまわないよう注意が必要だ。
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