現在、無職の僕だが、「労働法」から「仕事と幸福」「働き方」について考えるためこの本を手に取った。世界の幸福度ランキングで日本は46位、これだけ豊かで平和な国にもかかわらずだ。これは人生の大半の時間を当てている仕事での幸福度が低いからだとし、労働法を遵守しないブラック企業などが日本人を不幸にしているという。この本では頑張って働いてきたが、幸福を享受できないと悩んでいる人を読者として想定している。
労働者が不幸となる原因を考える
仕事や時間の奴隷とになると、労働者は不幸になるが、隷属せずに働くのは困難だが、対策がないわけではなく、
仕事の内側に入るということ、つまり仕事において自らの判断や創意工夫や裁量など、主体性を発揮できる範囲をを広げて、自分なりの作品を作るという気持ちで仕事に臨むことができたならば、ずいぶんと状況が変わることになります。
こういった状態に労働者を持っていければ、厳しい残業もやり甲斐になったりして(下町ロケットの佃製作所のように)幸福感を得られるのかも知らない。僕も働いている時も人が足りないので15時間労働とかも平気だった。法定労働時間の縛りをなくすことは会社と社員の双方に利益があるとも著者は言う。
公正な評価が、社員を幸せにする
会社が評価の低い社員を解雇するというのは、その社員を育成することができなかった責任を社員に負わせるということで、法的にも許されないというが、自発的にやめさせるよう肩たたきを行う(最近うつ病に追い込むマニュアル的ブログが話題になったが)のはもっとひどいと思う。幸福な状態で働くには、自分をきちんと評価してくれる良い会社を見つけること。他者の承認により労働の喜びに繋げるのだ。
現在の仕事の47%が、今後、20年のうちになくなる可能性がある
コンピューター化されやすい職種として、電話営業、裁縫、保険引受業務、時計修理、税務申告代行などが挙げられている。しかし奴隷的とも言える単純作業などは機械が行うようになれば、人間はキツイ仕事から解放され創造的仕事に専念できる。裏を返せばそういった創造的なスキルを持っていない人は仕事に溢れると言うことか。
遊び心をもって働くということ
この遊び心をもって働くとか、しっかり休むというのは、日本人にとってかなり難しいことです。日本では、真面目に、せっせと働くという勤勉性こそが美徳とされています。これに反する行為は、日本社会では、道徳的に問題があると非難されてしまうのです。
最近ではこういった勤勉さを美徳とする考え方はだいぶ陳腐化してきているように思う。出勤時間を早めて退社時間を早くしたり、在宅勤務できたり。一方で、育休をとった自分の旦那だけが昇進できなかったなどという会社もまだあるのも事実。
最後に仕事に喜び、情熱を持てれば、幸せに仕事ができる、幸福な人生を送れるとして締めくくっている。
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