水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない｜竹内孝仁｜51Blog｜「単なる脱水」──これが認知症の正体だ

水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない｜竹内孝仁｜「単なる脱水」──これが認知症の正体だ

2022年3月3日

進行が進むと止められない、それが認知症に対する一般的なイメージ。脳は複雑な構造だが認知症を調べていくとある結論に達する。それは単なる「脱水」。これが認知症の正体。人間の体を形成する水分のうち１〜２%水分が失われただけで意識はおかしくなる事実。

水分を多くとることは、最強のボケ封じ

脱水が意識障害を起こすことは、熱中症を見ても、明らかである。

熱中症は、以前は炎天下に長くいた人やボイラーマンなどがなるとされていたが、最近では、高温や多湿の屋内でも発症する急性の脱水症状だ。意識がおかしくなり、倒れることもある。意識を失った場合、助けを呼ぶこともできなくなる。水を飲むこともできないから、どんどん水分が不足し、死に至ることもある。熱中症は、脳梗塞や心筋梗塞と違い、意識をまずやられるため、不調を感じることができないのだ。

脱水による意識障害が関係する点で、認知症は熱中症とよく似ている。

実際、特養の患者に水を十分飲ませると、認知症の異常な言動が、次々と治まっていった。

認知症には、根底に水不足がある。その治療とケアは、水に始まり、水に終わる。

これが 40 年間、認知症にかかわってきた私の結論である。

私は 65 歳を超えた高齢者には、一日１５００ cc の水を飲むように勧めてきた。

一日１５００ cc の水を飲むこと、これが何より、認知症の予防と治療になるからだ（１５００ cc という量については、第二章でくわしく述べる。また、心不全や腎不全などにより、医師に水分を制限されている場合は、この限りではない）。

水不足が解消されると、意識がはっきりし、異常な言動がなくなるばかりではない。高齢者特有の便秘が解消し、お通じもよくなり、結果的に体調がよくなる。さらに十分な栄養をとり、適度な運動を行うと、認知症患者のほとんどに完治、もしくは著しい改善が見られる。

私はこれを、『水、メシ、クソ、運動、４つのケア』と呼んでいる。

水が絶大な効果を発揮するのは、とりわけ夜になると騒いだり、暴力をふるったりする不穏な異常行動がある場合だ。家族が最も苦しむのは、この種の異常行動なのは言うまでもない。このような患者に水分を多くとらせると、それこそ１日か２日で症状が消えてしまうことが多い。

認知症は基本的に、症状が消えれば介護の必要がなくなる。家族は、あれほど苦しんできたのにと驚き、感激する。

1日1500cc水を飲むだけで認知症予防になるどんな生活習慣よりも重要な水分補給。これをしっかりやることが予防につながるのだそう。認知症に限らずデスクワーク中のビジネスマンなんかにも水分補給は重要で、1日に必要な水をきちんと摂取したかどうかをお知らせしてくれるタンブラーなどの商品も結構売れてたりする。スマホと連携して1日に必要な水を！！

水の力が症状を消す

「体の半分以上は水」と言うと、水風船のように体内に停滞しているイメージを持つかもしれない。しかし、水はぐるぐると体内を巡り、水しかできない働きをしている。

また、体を維持するためには、どうしても捨てなければならない水も出てくる。不要物を浄化し、リサイクルするのも、水の大切な役割だ。特に汗をかいたり、運動をしたりしなくても、生きているだけで、体からは一日約２４００～２８００ cc の水が出てゆく。

体から出る水のうち、約１５００ cc が尿だ。腎臓でこされた老廃物は、水分と一緒に尿として捨てられる。尿が出ないと体内に毒素が溜まり、尿毒症になってしまう。

呼気や皮膚からの蒸散もある（不感蒸泄）。細胞は、代謝の過程で 38 度の熱を発生させる。そのままでは体がどんどん蓄熱して熱くなってしまう。不要な熱を捨て、体温を保つために、水が使われているのだ。ベッドに寝ているだけでも、皮膚の表面からは水が湯気となって立ち上っているのである。 24 時間で約７００～１０００ cc が体外に排出される。

さらに便の中にも、形を整えるため、およそ２００～３００ cc の水が含まれている。

一日でこの３つを合計した、２４００～２８００ cc もの水が出てゆくのだ。

失われた分は、補給しなければならない。細胞の中でエネルギーが燃えると、水と炭酸ガスが発生する。おのずと生まれるその水（燃焼水）が２００～３００ cc。魚、肉、ご飯や味噌汁など、食事に含まれる水分は、平均７００～１０００ cc。三度の食事だけでは、水分は不足してしまうのである。

知らず知らずのうちに脱水状態に陥る生活習慣。自宅にいるときはこまめに水分補給しているのに会社や出先ではあまり水分を取らない人が案外多い。そこで僕はタンブラーを持ち歩いてその都度水分補給をすることをおすすめしてます。この際タンブラーは気分が上がるものを選ぶこと。継続の助けになってくれます。

水を飲むだけで認知症予防ができるならなんてコスパのいい（笑）でも事実のようなのでぜひ皆さんもお試しあれ。人生100年時代の最大の敵、認知症を正しく恐れ予防するためのメソッドがここに。

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