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LINEで子どもがバカになる 「日本語」大崩壊|矢野耕平|作文に「絵文字」を使うんじゃない!

作文に絵文字を使い怒られる子供。子供たちの国語力が崩壊しつつあるという。感情表現は語彙力がないのでスタンプで、文章は予測変換機能で自動作成、こうした「LINE」の弊害を気鋭の塾講師が解説。未成年の子供を持つ親必見!!

「比喩」が理解できない

小学校六年生を対象にした国語の授業。

少し難解な問いかけへの返答に 窮 した女の子が、一瞬ぽーっとした表情で空を仰いだ。 「ほら、あきらめずによく考えなさい。お花畑に立ち寄らない!」

わたしがそう注意したところ、彼女はちょっと膨れっ面をしたかと思うと、やにわに不可解そうな面持ちを見せた。 「は? わたし、お花畑なんか行っていないよ。だいたい、受験勉強があるから最近は家族で旅行してないし……」

そうなのだ。彼女は「お花畑」ということばをそのままストレートに受け取ったのだ。

彼女が目の前の問題から逃避して、瞬間的にぼんやりとした様子を見て、「まるでお花畑の世界へ逃げ込んでいるようだ」という皮肉を込めたことが、彼女には全く理解できていない。

国語の授業を通じて多くの子どもたちを観察していると、昨今「比喩」が伝わりづらいと感じる場面に多々出くわすようになった。

比喩とは、ある物事の説明にそれと共通点のある(似た要素のある) 他の物事を借りて、相手にイメージしやすいようにする工夫のこと。比喩は具体的なものをあえて抽象化する働きがある。  比喩はその「 喩え方」によって「同化」と「異化」に二分することができる。 「同化」とは「イメージしやすい喩えを用いることで、何を具体化しているのかをすぐに理解させる」方法である。たとえば、「太陽のようにまぶしい」というような場合である。

一方、「異化」とは「本来ちがう世界でちがう意味に使うことばを、本来の意味以外の使い方をして、そのものの本質にせまる」方法を意味している。たとえば、「波打ちぎわをゆっくりゆっくり歩くような人生を送った」といったものである。

後者に当たるタイプの比喩が巧みに使われている文章を読んでいると、そこで一旦立ち止まることになる。そして、そのものを頭の中にイメージすることで、文章に深みが出るだけでなく、著者(あるいは作者)がそこで示している像がある種の匂いを伴って眼前に現れてくるのである。

お花畑、僕らの世代ではこれは周りの生徒からの笑いを誘う言葉のチョイスのはずが、現在では通用しないことに逆にびっくり。比喩が通用しないのはなぜかと考えたとき、ものを考える力が圧倒的に不足しているからかと。なんでもググれば出てくる時代、わからない言葉や疑問に思ったことは取り敢えず検索という習慣が思考停止を生むのかも。

「LINE」から逃れられない子供たち

「LINE」の世界にどっぷりと漬かってしまい、そこから逃れることのできなくなってしまった子どもたちを見ていると、つくづく「非教育的な環境」に子どもたちが追いやられていると感じる。

一例を挙げよう。

子どもたちのLINE上のやり取りを注視していると、あることに気づかされる。相手との会話内容が「軽い」ものばかりであり、本音を 曝 け 出すことなどほとんどない点だ。

「ことばにならない」「ことばにできない」……こんな窮地に追い込まれたときにスタンプでその場を凌ぐという女の子の話を第一章で紹介した。換言すれば、LINE上で自身の本音を相手にぶつけるのは、マナーに反することであると考えているのだろう。あるいは、自身の本音を開陳することで、それをきっかけに自分が周囲の仲間から除け者にされることを恐れているのかもしれない。

このような上辺だけの「LINE的会話」に子どもたちの生活が支配されてしまうと、知らず知らずのうちに、本音を心の奥深くにしまい込む癖がついてしまう。

実際、小学生の作文を添削していると、どこかで聞いたような一般論をつらつらと並べるばかりで、当人の思いがずしんとこちらに伝わるものには残念ながら滅多に出合えない。大学生から添削をたまに依頼されるのだが、就職活動における「エントリーシート」だって小学生の作文と似たり寄ったりである。どこかのサイトからコピー&ペーストしたのではないかと疑ってしまうものが多く、「この会社で働きたい」という熱意が伝わってくるようなものを見かけることが極めて少ない。

わたしはLINEの使用を即刻中止せよなどとののしるつもりはない。LINEとの付き合い方を誤り、それに「依存」しきってしまうと心の内までLINEに浸食されてしまうことを強く申し上げたいのである。

日常生活に欠かせないツールとなったLINEだが疑問に感じた子供たちの中にはアプリを使わなくなった子も。ツイッターやInstagramのDMで普段のやり取りをして広がりすぎたLINEの付き合いから逃れるように。いつの時代もこうした便利ツールが新しいものに置き換わりながら成熟していくそんな過渡期なのかと。

LINEを使う弊害、そのことに気づき始めた一部の人たちはLINE離れを始めている。何を隠そう僕はLINEをほぼ使わない生活をLINEが普及し始めた時から貫いている。利用者からは不便ではと言われるがそんなことはない。無駄なタイムラインを見なくて済むので時間は自分のためだけに使えるし。LINEについてもう一度利用方法などを検討し直す時期が来ているのかも。

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