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民主主義とは何か|宇野重規|民主主義はもう時代遅れ?それともまだ活路はある?

民主主義というと民意を反映した政治が行われていることが至上命題だが、今の政権にそれができているかと言ったら首を傾げるしかない。理想を語ることはやはりやめないでいたい。現実と照らし合わせながら民主主義とは何かを再考。民主主義はもう時代遅れ?それともまだ活路はある?

民主主義は危機を乗り越えられるか

このように、民主主義は現代において多様な危機に遭遇しています。民主主義がそれを乗り越えられるかは、まだわかりません。そこで問われているのは、民主主義の力によって格差を縮小し、平等を確保することができるのか、人と政治をつなぐ新たな回路を見出すことは可能か、民主主義は真に人類が共有しうる共通の課題か、人間の人間らしさ、個人の尊厳や平等をいかに正当化できるか、そして、パンデミックのような緊急事態に民主主義は対応できるのか、といった問いです。

以下、本書では歴史を遡りながら、これらの問いに答えていきたいと思います。まずは民主主義という言葉の生まれた古代ギリシアです。

とりあえず、現時点において民主主義より優れたものはないのだろうと思う。民意が反映しやすい運用がなされているかどうかが大事なのはいうまでもないが、それでも国民ファーストといった点では最良の選択ではなかろうか?

何を信じるべきか

最終的に問われるのは、私たちの信念ではないでしょうか。厳しい時代においてこそ、人は何を信じるかを問われるのです。

第一に、「公開による透明性」です。古代ギリシアで成立した「政治」とは、公共の議論を通じて意思決定を行うことへの信念でした。力による強制でもなければ、利益による誘導でもなく、あくまで言葉を通じて説得し、納得した上で決定に従いたい。これこそが、自由な人間にとって何より大切であるとする理念を、現代に生きる私たちもまた共にしています。そのためにも、情報の公開やオープンデータはもちろん、政策決定過程をより透明度の高いものにしていく必要があります。

第二に、「参加を通じての当事者意識」です。私たちは、自分と関わりのないことには、いくら強制されても力を出せません。これはまさに自分のなすべき仕事だ、自分たちにとってきわめて大切な事柄だと思えてはじめて、主体的に考え、自ら行動する動機が生じます。逆に自分に深く関わることに対して無力であり、影響を及ぼすことができないという感覚ほど、人を 苛むものはありません。私たちは身の回りのことから、環境問題など人類全体の問題にまで、生き生きした当事者意識をもちたいと願っています。民主主義とは、そのためにあるのです。

第三に、「判断に伴う責任」です。政治においては責任の問題が不可避です。一つひとつの判断が社会や人類の将来に影響を与え、場合によっては多くの人々の暮らしや生死にかかわるだけに、政治的決定には責任が伴います。といっても、責任を問われるのは、特別なリーダーだけではありません。ごく普通の人々が、自らの可能な範囲で公共の任務に携わり、責任を 分ちもつことが、民主主義にとって重要です。責任を負担として捉えるのではなく、自分たちにとって大切なものを預かり、担っているという感覚として理解するならば、それはむしろ人間に生きがいと勇気を与えるのではないでしょうか。

個人は相互に自由かつ平等であり、それを可能にする政治・経済・社会の秩序を模索し続けるのが人間の存在理由です。民主主義をどこまで信じることができるのか、それがいま、問われています。

公開による透明性が担保されれば政策決定もより民主主義の意味を感じられるであろう。国民が間違った政策、自分たちの不利益にはNoと言える環境を整え理想的な選挙を行えるように投票率を上げる方法を模索するべきだ。投票に行くのが面倒だという理由で行かない人がいる現在の状況を変えるげく投票方法についても考えるべき。

民主主義の合理性を確認しつつ是か非かを考える書籍。民主主義が他より優れている点を見ながら再考します。

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