情報管理を行うツールが数多ある中からどれを選ぶか?10年以上に渡りEvernoteを使ってきた著者が試行錯誤から得た知見をもとに、今後の情報管理に必要な考え方を提示。知的生産のための情報管理システムがここに。
メモする仕組み以上に見返す仕組みがないと死蔵する
Evernoteがリリースされてから数年の間は、Evernoteユーザーが増えるにつれて、サードパーティー製のアプリの数もどんどん増えていきました。
とりわけ、多かったのが、Evernoteへメモを素早く送信する類のアプリです。
備忘録やアイデアメモを保存する場合、これらのアプリは大変重宝しました。
ただ、アイデアメモとなると、 どれだけ素早くメモをする仕組みを整えても、保存したメモをどう活かすか。その仕組みがないと、ただメモをするだけで終わってしまいます。
かといって、Evernoteにノートを見返す仕組みやノートを見返すことを促す機能があるわけではありません。
一時期、毎週1回、Evernoteに保存したアイデアメモを見返す時間を作っていましたが、次第にEvernoteの動きの遅さにストレスを感じ、やめてしまいました。
そうなると、アイデアメモをただ保存するだけ、となります。
そして、アイデアメモを見返すことがなくなると、挙句の果てには、 何か着想があってもメモすること自体しなくなる、という悪循環 に陥ってしまいます。
■ここでの学び とかくメモを素早くとる工夫はするが、メモを見返す工夫は疎かになりがち。しかし、 アイデアメモは見返さないと活かせない。せっかくメモを保存しても死蔵してしまう メモを保存する目的が、アイデアの発想や、メモを見返すことによる何かの意識醸成であれば、 メモを定期的に見返す仕組みを構築 する必要がある。
どこでも素早くメモを取れるというのはアイデアを取りこぼさないためには重要。常にパソコンやスマホが使える状況下ならいいがそうでない場合、Apple Watchなどウェアブル端末が利用できると便利だ。メモを取る癖は習慣として身に付いてはいるもののそれを活用するためには見返すという次の工程がいる。これがないならばメモの意味は記憶の定着だけとなってしまう。せっかく引き出しを作ったのだからそこに整理整頓して情報を格納するべき。そうすれば、次以降その情報が必要となった時に取り出しやすくなる。
普通の個人の継続的な知的生産を実現するための情報管理
「知的生産のための情報管理システム」には、1つのテーマがあります。
それは、「普通の個人の継続的な知的生産のための情報管理」 です。
具体的な情報管理システムの内容に入る前に、「はじめに」の中で少し触れましたが、「普通の個人の継続的な知的生産」の意味することを明確にしておきます。
「普通の個人の継続的な知的生産」の「知的生産」とは、これまでも述べてきたとおり、私にとっては、文章を書いてアウトプットすることを意味します。
アウトプットの先は、ブログや本書のようなKDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)が中心です。そのためには、読書などのインプットも必要であり、このアウトプットとインプットの循環が知的生産には重要だと考えています。
「継続的な」というのは、自分の興味・関心のあるテーマに関する一貫した文章を継続的に書き続けることができる、また、それに関する読書などのインプットを継続的に行うことができる、という意味です。
「普通の個人」とは、プロの作家ではない普通のどこにでもいる会社員の私が仕事ではなく趣味として、という意味です。
よって、これから紹介する「知的生産のための情報管理システム」は、 普通の会社員の私が、趣味活動として、一貫したテーマを持ちながらアウトプットとインプットを継続するための情報管理、また、 適材適所に配置した複数のツール(アプリ)を連携させながらシステムとして全体が機能することを目指した情報管理 です。
これは、『クラウド時代の思考ツール WorkFlowy入門』(彩郎 著)に大きな影響を受けました。
本書では、著者は「普通の個人の継続的な知的生産」をWorkFlowyというツールに求めていますが、私は1つのアプリだけでなく複数のツール(アプリ)を用いた情報管理システムにより「普通の個人の継続的な知的生産」を実現することを志向しています。
また、知的生産に関する情報以外にも、日々、普通に暮らすだけでも多くの情報を扱う必要があります。知的生産と仕事に関する情報以外の生活全般の情報をひっくるめて「暮らしに関する情報」と呼んでいます。
「暮らしに関する情報」は、雑多なものから重要なものまで多種多様です。
例えば、レシート、領収書、給与明細、車や自宅マンションの関係の通知や資料、子どもの学校のプリント、家電の説明書、日記、料理のレシピ、家計簿など具体例を挙げればキリがありません。
ここからの内容は「知的生産のための情報管理」がメインになりますが、これらの「暮らしに関する情報」についてもどのように管理しているかあわせて紹介します。
僕のようなブログを毎日の日課にしていると同じようなジャンルの本の紹介が多くなる。単に自分の興味の赴くままに選書しているので仕方がないことだが、その範囲は徐々に拡大していっている。インプット→アウトプットを繰り返すうちに自分というものが形成されていく感じがするのが読書の良いところ。
知的生産のための情報管理術。Evernoteでの情報管理術の紹介がメインとなっているが他のアプリ、サービスでも応用がききます。最近のアプリはどこも他者製品の良いところはどんどん模倣して自社のものへと実装しているのでどこのアプリを使っても同じようなことが可能になっています。これからの情報管理に!
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