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我が闘争|堀江貴文|敵が巨大権力であっても、納得できなければ迷わず闘い続けてきた著者の孤独と渇望の半生

田舎町から東大進学のために上京し、23歳で起業。世間の話題を持っていた時代の寵児は拝金主義者というレッテルを貼られ、突然の逮捕劇。逆境の中でも生き抜くバイタリティで今でもファンが多い彼の孤独と渇望の半生。

東大生の憂鬱

東大に入ったらこっちのものだ。そう思い続けてきた。

なにがこっちのものかというと、それはもう総合的に。話が合う友達も沢山できて、可愛い彼女と付き合えて、将来を懸けるべきなにかも見つかって、完璧に充実したキャンパスライフを送る。そのはず、だった。

しかし物事はなかなか上手く運ばない。

入学式直後のクラスコンパの段階から、東大にも面白い奴はいないということが分かってしまった。久留米の「フセツ」がそうであったように、多いのは真面目な勉強家タイプ。積極的に話しかけて友達になりたいなんて奴は見当たらない。彼らと遊ぶくらいなら、寮の先輩と麻雀をしてた方がずっと性にあっている。

それでも一人、ロンゲで細身の、はじめは女と間違えてしまった中谷君は、僕と同じく田舎者で、地元では変わり者として相当浮いていたらしく、どこか親近感が持てるところがあった。彼を強引に駒場寮に誘い込むことに成功し、麻雀のメンツを確保した。

そして肝心の女の子たちは……。確かに真面目タイプは多いものの、可愛い子もけっこういるじゃないか。

第二外国語をスペイン語にしたのは、女子率が高いという噂からだった。確かに6割程度が女子、今だったら素直に選びたい放題と喜ぶのだけれど、なんとその時の僕は、まったく女の子と話ができなくなっていたのだ。

たしかにずっとモテるタイプではなかった。彼女だって一人もいなかった。でも中学高校時代は男子校だから出会いがないだけだと自分に言い聞かせていた。

しかし男子校の6年間で、僕は女子に対する接し方をすっかり忘れていた。そして男としての自信のようなものもまったく育てていなかったのである。

大学デビューという言葉が昔あったが陰キャやコミュ障が夢見る新生活。大学デビュー失敗した時の喪失感と言ったら(笑)その分僕はアルバイトに熱心に。アルバイト先が楽し過ぎてフリーターばりにシフト入れて大学には行かなくなりました。そして中退。その後の人生を物語るこの行動が逆にどんな状況でも諦めない諦めの悪さが醸成されたのかも。

東大生の1日

明け方まで麻雀をやっていたので、起きるのは昼過ぎだ。授業はとっくに始まっているが、まあいいや。休んだってどうってことはない。

腹が減った。部屋には炊飯器があるし、寮内には共同の炊事場もあるので作ることはできるのだが、とにかく面倒くさい。

寮には激安の食堂もある。しかしひどく 不味いので先輩たちには「行かない方がいいよ」と忠告されていた。怖いもの見たさで1回だけ行ったけど、あまりにひどくて二度と入らなかった。大学構内で生協が経営する食堂もあるが、こっちもやっぱり不味い。学生は「セブン-イレブンの弁当の方がマシ」と噂している。

最寄り駅の駒場東大前の下に「コマシタ」と呼ばれる小さな商店街があって、そこには学生向けの飲食店が結構ある。僕のお気に入りはそば屋の「 満 留 賀」、そしてその近くの肉屋が店先で売っている唐揚げ弁当。あとは近くのコンビニで空腹を凌ぐ。

取り立ててやるべきことは見つからない。

授業に行かなくても、昼間からぶらぶらしていても、誰にも注意なんてされない。僕は自由のありがたさを享受していた。

誰の目も気にせずに、100%自分に集中できるこの環境を今はとにかく楽しみたい。

部屋に戻って、ゲーム機をいじって、漫画本を読んでいればあっという間に夕方だ。やがて同室の松尾さんとドクター高見さんも帰って来て、みんなで飯を食うかということになる。

誰かが大量の肉を手に入れてきたといって、ホットプレートで焼肉大会が行われることもあったし、連れ立って「コマシタ」の安居酒屋に行くことも多かった。

ドクター高見さんは、高校時代からあまりに優秀で、地元の有名企業から返さなくてもいい奨学金をもらっているらしく、ちょっとリッチ。金のない僕らに結構おごってくれた。

大学生活をそれなりに満喫する著者には共感。それで勉強もできたのだからすごいの一言。そんな東大の中だと彼の異色さも緩和されるのは結果良い環境だったのではとも思う。

時代の寵児と言われた著者の半生を綴りつつその時の日本を懐かしがることができます。

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