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思い通りに伝わるアウトプット術|山口 真由

インプット中心でアウトプットの機会が少ない学生時代から、社会人になって急にアウトプットを求められるように。慣れないアウトプットに四苦八苦した著者ならではの克服方法を伝授。

本当に成果につながる「アウトプット」とは?

他者とのコミュニケーションなど「コントロールできない時間」は「非常時」になります。ビジネスはその代表格。ビジネスシーンで求められるアウトプットも、自分の裁量だけでは決められないものです。報告書を提出するにせよ、商品を納品するにせよ、その外側には指示を出した人や受け取る人の思いがあり、それをもとに決められた期限と、期待されている内容があります。すべて自分のコントロール外にある、動的なものです。そのことを認識し、「平時」のスイッチを切り替えることが必要です。 コントロールできなくて当たり前、と思うのです。これを先ほどの、「完璧な文書を作り込んで失敗」という例に当てはめてみましょう。自分が完璧だと思った方向性が、人にとってそうとは限りません。その前提に立てば、途中で何度か見せて修正するのは当然だとわかるはず。一人で作り込んで時間を空費し、ニーズに合致しない成果物を出し、果ては「こんなに完璧なのになんで怒るんだ?」と不満を抱く、などということは避けたいもの。それこそ「人の感情」という最もコントロールできないことに悩む、不毛な事態です。そんなことになる前に、 完璧でないものをためらわずにアウトプットしましょう。要は、数を打てばいいのです。 「できて当たり前」を捨てれば、決して難しいことではありません。

アウトプットは作り込まれた完璧なものでなくても良いと考える。8割がた完成したらそれで実行という人もいるが、5〜6割に落としてアウトプットする方が現実的でスピード感のある対応ができます。そしてトライアンドエラーを繰り返し、ブラッシュアップしていくことの繰り返しでしかいい仕事はできません。もちろん自分がおおかた完成したと思うものでも、それを受けた人が同じく受け止めるとは限らないので、フィードバックは欠かせません。よくアプリなどの評価を求められることがあるが、こうした使用者の声がさらなるアップグレードに役立ったりするわけです。

人生を変える最大のアウトプット!「話す技術」

専門知識を伝える報道番組や討論番組ならば、しっかり時間をかけて事実や背景を調べて、理論を組み立てます。対して、情報番組やバラエティではカジュアルさやわかりやすさが求められますから、調べものよりは、表現の工夫に注力します。視聴者層の年齢、性別、関心などに合わせて、わかりやすく、面白く感じる表現を考えていきます。また、「どのような意見が受け容れられやすいか」も大事なポイントです。この意見は賛成されやすいだろうか、それとも抵抗感を与えてしまうだろうか、を予測するのです。そして最終的には、 好感と抵抗感の割合がだいたい「8:2」 くらいになるようにおさめます。 「10 割」にするのは不可能ですし、 10 割に近づければ近づけるほど、そうした意見はつまらないものになります。 全員に賛成されるような意見は、イコール「無難で印象の弱い意見」。つまり、言っても意味のない話なのです。逆に、インパクトだけを狙うと印象は強くなりますが、こちらもあまり行きすぎても、賛成の割合は低くなり、聞き手の不快感のほうが先に立つでしょう。ですから「8:2」がベストバランス。

最近、僕の書く文章がありきたりになって面白みに欠けるようになってきたという指摘を受け、振り返ってみると昔は結構尖った発言をしていたと再認識。なんとなく著者に気を使ってしまい無難な言葉を並べる傾向がいつの間にか面白くないものにしていたようです。尖った発言はインパクトがあるので印象が強くなる。その代わり賛否を呼ぶ声が上がったり反論をいただくことも。中には熱烈な著者のファンから誹謗中傷のコメントが来たり。最近はそんなことも少なくなりましたが。

伝え方は準備が命!「インプットの技術」

たとえば、AさんとBさんが「投資信託」についてこう言ったとします。 A:「2018年に投資信託を買った人の 46%が資産を目減りさせました」 B:「2018年に投資信託を買った人の 46%は、資産を目減りさせたそうです。僕も持っていたけれど、増えませんでしたね」どちらに親しみを感じますか?当然、Bさんですね。知識「だけ」を話したAさんは、どこかに書かれたことを読み上げたのと同じ。それなら、新聞を読ませてもらったほうが早いですね。対してBさんは、同じ知識に「経験」 を添えました。こうして「話し手自身」を感じさせる要素があると、情報には血が通う ものです。とはいえ、自分のことをダラダラと話すのも考えもの。今度は主観に傾いて、情報の正確性が落ちてしまいます。私の感覚では、「知識7割・経験3割」がベストバランス。知識を述べつつ、自分自身の思いを時折入れるイメージです。インプットの段階から、このバランスを意識しましょう。本当に人が話を聞きたいのは、その人独自の経験から来る視点です。そうでなければ、新聞記事のまとめでも読んだほうが良いのです。知識をインプットするとき、必ず自分自身に問いかけるようにしましょう。 「今の文章をどう感じているの?」 「共感または反感を持っているとしたら、自分のどういう経験が原因?」 そうすると、 インプットした知識から、自分自身の関連する経験が引き出せるようになります。それらも併せて話すと「知識+経験」となります。そして、その組み合わせは本人にしかできない編集です。そこにもやはり、「その人らしさ」の血が通うでしょう。

僕が経験したことといえば転職や統合失調症への罹患などが挙げられるが、そうした経験をもとに話すときは血の通ったアウトプットができているような気がします。逆に、仕事に関するものは長く同じ仕事に従事した経験の少なさからか大した発言はできません。何事もバランスですね。

僕のブログを読んでいるということはあなたは多分読書好き。インプットに関しては普段から行う習慣がある方かと思います。もしあなたがインプットに対してアウトプットが苦手と感じているなら読んでみると良い書籍かと思います。

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