世の中の全ての疑問を集中させたような疑問が「宇宙の始まり」。宇宙の始まりの謎を追いながらの宇宙創世論、量子論、相対論、素粒子論などを考察しながら、この壮大なテーマについて考える。
始まりらしきものはなぜ始まったのか
宇宙に始まりらしきものがあるとなれば、落ち着かない気持ちになる。なぜなら、その始まりらしきものはなぜ始まったのか、という疑問がただちに湧いてくるからだ。ビッグバン理論は、宇宙の始まりの原因についてまでは教えてくれない。なぜビッグバンという大爆発が始まったのか、標準ビッグバン理論の枠内では原因不明なのだ。
もし宇宙が永遠不変の存在ならば、とりあえず始まりに関する疑問は生まれない。宇宙が無限の過去から存在していたというのなら、なぜ永遠不変の宇宙が存在するのかという疑問は残るものの、原因不明の始まりを考えるより少しは心が落ち着く。
ところが、宇宙に原因不明の始まりがあると言われると、なんとも落ち着かない気持ちになる。何か足場を失ってしまったかのような不安感が心に生じてくる。心の安定を得る最良の方法は、神様が宇宙を作ったことにしてそれ以上何も考えないことなのかもしれない。だが、その神様はどこから生まれ出てきたのか、という疑問が次に湧いてくる。こうした疑問の連鎖を断ち切ることは難しい。
宇宙の始まりについて考えるけどその理由を考えることは少ないような気がする。なぜ宇宙は生成されたのか?その原因を探ることは不可能に近い。始まりの現象を知ることはできても「なぜ?」となると話は別。
ものが存在する・しないは二次的なこと
ホィーラーが量子論の多世界解釈の熱心な支持者だったのに、最後にはそれを捨ててしまい、ビットがすべてを作り出す、と言ったことを思い出そう。理論物理学の最前線で多宇宙の考え方が再び流行する 兆しが見えてきた現在、彼の考えに学ぶ点もあるかもしれない。
ホィーラーの基本的な考え方は、この宇宙の現象は情報がすべてであって、ものが存在するとかしないとかいうことは二次的なことに過ぎない、ということだ。したがって、多宇宙が存在するかどうか、ということは物事の本質を捉えた問題ではないことになる。本質的なことは、私たちが宇宙を観察したときにどのような結果が得られるかであって、それが存在するかどうかを議論しても意味がない、というのだ。
情報社会に生きる現代の私たちには、情報がすべてであるという考え方も、かつてほど受け入れ難くはないかもしれない。パソコンは仕事で必要不可欠だという人も多いだろう。また、2007年にアップル社からiPhoneが発売されて爆発的な売れ行きを示し、その後は各社から一斉にスマホが発売された。今や若い世代では、スマホを持っていない人の方が圧倒的に少ない。最近は、電車やバスに乗ると、若い世代に限らずスマホを使って時間をつぶしている人を多く見かける。便利なアプリが次々と登場してくるので、スマホに向き合う時間は増える一方だ。
パソコンやスマホは、情報を光や音として私たちの脳に届ける機械である。これらから情報を伝えるという機能を取ってしまったら、単なる邪魔な箱でしかない。情報というものがいかに大きな意味を持っているかは、この例から明らかだろう。
最近ではスマホとパソコンのアクティブ時間が増えすぎてそれがない時間が考えられなくなってきた。それにかかるコストも高くなりWi-Fiないのもキツくなってしまう。情報が氾濫する世の中では伝えるの押し付けが激しい世の中になっている気がする。情報の取捨選択が必要で情報の真偽の見極めも大事に。
未知の領域に挑む現代宇宙論の冒険。宇宙誕生の理由というちょっと今までにない切り口の宇宙論。
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