半分、減らす。──「1／2の心がけ」で、人生はもっと良くなる｜川野 泰周｜より少なく、より豊かに暮らすため

地位財は全くないと生活に困るが過度に持っていても幸福度は上がらない。年収も一定額を超えるとそれ以上は幸福度向上に繋がらない。ならば仕事を抑えてより幸福度が上がる行動に割り振ったほうが良い。お金で買えない健康、自由、愛情、良好な人間関係や環境の向上に時間を割くと驚くほど満足感が得られます。

ポチッとすぐ買ってしまう人たち

物と出会った瞬間、「あ、これ、欲しい！」と、ときめくことって、ありますよね。とりたててずっと探していた物でなくとも、自分の感性にピッタリ合う物を見つけると、気分も高揚するものです。

でもまさにそのときなのです、衝動買いが起こりやすいのは。

お店で買い物をする場合はまだ何段階か、実際に買うまでにステップがあると思います。

洋服なら試着してから考え直すとか、ほかにいい物はないかと店内をうろうろするとか、レジに行くまでの間にワンクッション置いて、頭を冷すこともできます。

ところがすっかり身近な存在になった「ネットショッピング」には、そういった〝間〟がほとんどありません。

「いいね、これ」と盛り上がり、ハイテンションのまま「ポチッと」購入ボタンをタップして、すぐカードでお会計……といった具合に、瞬く間にショッピングが終了してしまいます。

しかも、仕事を終えて夜にお酒が入っていたりすると気持ちが大きくなり、「これ、いいな。買っちゃえ」と次々に買い物をしてしまうリスクはさらに高まります。

しかし、こうして「ネット衝動買い」した物は、後悔することが多いものです。二、三日して段ボール箱に入った商品が玄関に届いても、最初は「あれ、何か買ったっけ？」と買った記憶すらあいまいなこともあります。

そして、開けてみてようやく、数日前に酔ってネットショッピングをしたことを思い出しますが、部屋のなかにはそうやって購入したたくさんのグッズが、使われずに山積しているという方もおられるのではないでしょうか。

なかには買ったことで満足してしまい、箱も開けずにそのまま積まれているといったケースもよく見かけます。