現地の記者による徹底的な取材により選手から絶大な信頼を得るモウリーニョのことが明らかに。ドログバやテリー、アザールら選手の証言も交えながら彼の魅力に迫る。
勝利にこだわりながら進化してこそ意味がある
チェルシーの最盛期と言えば、ジョゼ・モウリーニョの下で国内タイトルを総なめにした3年間。2004− 05 シーズンからの3シーズンで獲得したタイトルの数は、コミュニティ・シールド(前シーズンのリーグ王者とFAカップ王者による開幕前哨戦)を含めれば6つに上る。当時のチェルシーは完璧な堅守速攻型だった。「ペトル・チェフのように、相手ゴール前まで届くゴールキックを蹴ることのできるGKと、ディディエ・ドログバのような、空中戦で絶対的な強さを発揮するストライカーがいるのに、なぜショートパスにこだわる必要がある?」とモウリーニョが言っているように、ロングボールやアウトサイドからのドリブル突破を効果的に使った縦に速いサッカーでポイントを重ねた。最多ポイント数( 95)、最多勝利( 29)、最少失点数( 15)といったプレミアリーグ新記録の樹立にも成功している。第2の盛期を挙げれば、カルロ・アンチェロッティを監督に迎えた2009− 10 シーズンになるだろう。カウンターを得意とするチームの特長は2004年当時から変わっていなかった。「ボール支配率の高低は気にしない」と言っていたのは、アンチェロッティ自身だ。だが、結果はクラブ史上初となるプレミアリーグとFAカップの二冠王。プレミアリーグ史上最多となる103得点を記録してのリーグ優勝でもあった。その両監督でさえ、モウリーニョは3年強、アンチェロッティは2年で監督の任務を解かれているように、チェルシーを牛耳るロマン・アブラモビッチは「攻撃的サッカー」路線を求めて止まない。ボールを支配して攻めるスタイルの確立は、二度目の就任を果たしたモウリーニョにとっても重大な任務であり続ける。
サッカーはルールはわかるものの布陣について人と語るほど詳しいわけではない僕。攻撃的サッカーとかカウンター狙いの布陣とかわかりやすく説明されればなんとなくわかる。このモウリーニョが監督に就任してからのチームは快進撃を続ける。僕の中学校の時の部活バレーボール部では指導者がよかったせいもあって、全国大会まで出場した。その時僕はすでに幽霊部員となっていて続けていれば僕も全国いけたのにと後悔したものだ。その顧問の先生は他の学校に転任した後のその学校で全国大会に出場したという噂を聞いた。やはりスポーツにとっても指導者というのは大事。選手を導くのが上手い人というのはいるものだ。
「全員が監督のために戦っている」
監督によってチームは変わる。当たり前のことのようだが、チェルシーの近代史において、モウリーニョほど実際にそう痛感させた指揮官はいない。1955年がクラブ史上初にして最後のリーグ優勝となっていた西ロンドンの〝ブルーズ〟は、北ロンドンのアーセナル、イングランド北西部のマンチェスターUやリバプールといったリーグ優勝争いの常連から、「カップ戦の専門家」、「南の軟弱者」などと言われて見下されてきた。時折、一発勝負のカップ戦や、強豪相手のリーグ戦で気を吐くことはあっても、同格以下との対戦であっさり敗れる。リーグ優勝に必要なチームの安定性とは無縁だった。元凶と言われた「芯の弱さ」は、ケン・ベイツ前オーナーの下、負債累積を覚悟で外国人戦力を買い始めた1990年代後半になっても改善されなかった。監督が変わっても、一貫性に欠けるチームのパフォーマンスは変わらなかった。1997年、監督としてFAカップ優勝を実現したルート・フリットは、その2年前に、チェルシー初のワールドクラスとしてやって来た。バロンドール受賞歴を持つドレッドへアのスーパースターは、誰からも一目置かれる名選手だった。しかし、指揮官としては満場一致の信頼を得られなかった。選手兼監督に転身した1996− 97 シーズン、当時キャプテンだったデニス・ワイズに「強引に先発するのは止めて欲しい」との進言を受けた事実からも、周囲の心がなびいていなかったことが覗える。フリットの後任として、やはり選手兼監督として指揮を任されたジャンルカ・ビアリも、カリスマ性には事欠かない元スター選手だった。初陣となったアーセナルとのリーグカップ準決勝第2レグ、全員がシャンパングラス片手のチームトークは、同大会優勝への粋な船出となった。だが、監督としては未熟だった。リーグ優勝への望みが途絶えた1999年3月のウェストハム戦、セットプレーから奪われた痛恨の1点は、必要とは思われなかったマルセル・デサイーからマイケル・デュベリーへのCB交代による自業自得の失点だった。 「迷采配」と言えば、2003−04シーズンのクラウディオ・ラニエリだ。前シーズンを4位で終えたチェルシーは、アブラモビッチへのオーナー交代に伴う大型補強を経て、初出場のCLを勝ち進んだ。敵地での準決勝モナコ戦第1レグ、チェルシーはアウェイゴールを奪っての1−1で前半を終えた。エルナン・クレスポのゴールで追いついた後は、モナコの攻撃を無難に捌いていた。決勝への道は開けたかに思われた。ところが、終わってみれば1−3の敗戦。後半のピッチでランパードが浮かべた当惑の表情は未だに忘れられない。
監督によってチームは変わる、その最たる例。結果を出し続ける指導者になるにはどのような心がけが必要か?彼の軌跡を追いながら学んでいく書籍。部活の顧問やその他指導者担う人に読んで欲しい書籍。もちろんサッカーファンが読めば懐かしの名シーンを思い浮かべながら読むことができるだろう。
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