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先生も大変なんです いまどきの学校と教師のホンネ|江澤 隆輔|先生たちの悩み・思いを,隠すことなく赤裸々に

学校の先生の超多忙化が問題になっているが、この長時間労働の中身を教師自身は「どう忙しいのか」「実際どう感じているのか」本音で語る。現役公立学校教師が実情を赤裸々に語る。

かけがえのないやりがい、でも…

こんなご説明をすると、教師がいかにつらくて、苦しい仕事か、という印象だけが伝わってしまうかもしれません。

学校のつらく苦しい側面が昔より大きくなってきていることは、客観的なデータでも分かっています。ですから正直に申し上げると、「学校はブラックだ」と言われるのも、頷けることではあります。

しかしその一方、「教師なんてつらいだけ」「ブラックだ」と言われると、もやもやするのも事実で、反論したくなる気持ちがないわけではありません。 教師がかけがえのなく、素晴らしいやりがいのある仕事であることもまた事実 なのです。

日々、多感な時期の小・中学生に向き合って授業をして、いろいろな行事を通じて向き合い、交流していくこの仕事では、子どもたちとぶつかることもあります。また、授業で子どもの反応が芳しくなく、学級内でトラブルが起こることだって珍しくありません。

それでも、日々子どもたちが成長し、学んでいく様子を見ることができるのは、とても素晴らしい経験です。子どもたちと向き合ったことを受け取ってくれた、工夫を凝らした授業に子どもたちが飛びついてくれた、研究を重ねて作成した教材で、子どもたちが熱心に学んで力をつけてくれた……。こういった、 子どもの成長を目の当たりにできるのは、教師という仕事のかけがえのない特権 だと思っています。

このような教師としてのやりがいは、だれもが感じていることだと思います。職員室では、「先生のクラスの○○くん、美術の時間にすごくがんばって、こんないい絵を描いていましたよ」「先生のクラスの△△さん、最近すごく活発に意見を言うようになってきましたね」といった、子どもの様子を伝えあい、ほめる言葉がよく飛び交っています。

このことを一番実感できるのが、卒業式です。私を例にとると、小学校六年を一度、中学校三年を四度受け持った経験があります。これは、一三年という私の経験年数からすると多く、恵まれた教師人生だと思います。

やりがいがあるということだけで続けられるほど簡単な問題じゃない教師の過重労働。普通の授業の準備に加え、部活の顧問になるとほんと休みがない。一人一人の生徒を卒業した後も覚えていたりその教師の皆さんの凄さは目に見えて分かる。

どれほど働いても残業代がもらえない「給特法」

教師の給与を四%上乗せする代わりに残業代を支給しない、この「給特法」という法律について、もう少し詳しくご説明しましょう。

この法律ができたのは、一九七一年のことです。当時、教師の残業代をどのように支給するか、ということが議論されていました。その少し前の一九六六年に行われた教員の勤務状況調査によると、 当時の教師は一週間あたり二時間ほどの時間外労働 を行っていました。この調査に基づき、給料月額の四%を上乗せすることで、この時間外労働分をカバーできるだろう、ということで、この金額になったのです。

なぜ一般企業のように、時間ごとの残業代を支払う、という仕組みにならなかったのでしょうか。いくつか理由はあるのですが、その一つとして私が考えているのが、 教師は「仕事」と「仕事ではない」ことの線引きが難しい、というものです。

例えば、自宅で教育実践のための書籍を読んで、「どうすれば子どもたちに分かりやすく教えられるか」と勉強することは、仕事でしょうか。例えば、休みの日に授業で使う教具を考えたり、つくったりすることは仕事でしょうか。

このように、「仕事」と「仕事ではない」ことの線引きが難しいという「特殊性」が、教師にはあるのです。その「特殊性」に対して給与に上乗せをしよう、そしてその上乗せ額は当時の調査に基づいて計算しよう、というのが、この給特法という法律でした。

とはいえ、この法律が出来たのは一九七一年のこと。約五〇年前の教師の働き方が基準になっています。昭和が終わり、平成になり、そして令和になって、教育への考え方が大きく変わってきています。

この五〇年間で、「学級崩壊」「校内暴力」「不登校」「インターネットいじめ」など、教育の大きな問題がクローズアップされるようになりました。そして、それに対応するという教師の業務範囲も広がっていきます。授業や指導に関しても、「個に応じた指導」といって、教師は子ども一人一人に手厚く向き合う必要が出てきました。それ自体は重要なことだとは思いますが、教師の時間外勤務が増えてきたのも事実です。  時間外勤務が増えようが、給特法の定めによって教師の給与は変わりません。例えば企業であれば、残業代が膨らめば、「時間外労働を減らして支出を減らそう、そのために業務の整理をしよう、効率化を図ろう、管理職はそのために部下の状況を注視して必要な対応を……」といった、時間外労働を減らすためのインセンティブが働くでしょう。しかし、いくら教師が働いても給与が変わらないのであれば、学校や教育委員会としては、特にそれを抑制する理由はないことになります。

給与を四%上乗せする代わりに残業代を支給しない「給特法」という法律。そんなブラックな法律がまかり通っているから教師の権利が侵害されているのだろう。僕はこの書籍を読むまでそんな馬鹿げた法律があるなんて知らなかった。拘束時間と同じだけ給料が出てるものだと勘違いしていました。そんなブラックな法律はやめるか、業務の減らすかしないと教師の人権を守れない。最近では部活の顧問を地域で割り振るような動きも出てきていて少しはマシになる方向に舵を切っているようだがそれでもまだブラック。

先生の多忙っぷりは親戚に教師が多いので話にはきていたが、本人はそこまで辛そうにしていないので大変さが伝わらなかった。ある配信アプリで知り合った学校の先生の忙しさを聞いたらビックリ。そして「給特法」による追い討ちでやる気を削ぐブラックっぷりを知った。先生の今がわかる書籍。

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