ストレス社会で自身を守り抜き、働いていくための40のテクニック。「To Do」を手放して仕事を効率化するなど、今までにない方法を提案。簡単で人によっては最大限の効果が見込める人生デザイン学。
欠点は直さなくてもいい
日本では多くの場合、得意なものを伸ばすより、不得意なものを克服することを求められる。しかし、本当に人を輝かせるためには、欠点を直す必要はない。
ぼくのプロデュースワークでいちばんの転機となった、ある男性ボーカルデュオとの出会いが、それを確信させてくれた。
彼らに初めて会った日を、いまでもはっきり覚えている。
場所は、都内のテレビスタジオ。
リハーサルで彼らの生歌を聴いた瞬間、力強く温かい歌声に、一目惚れならぬ〝一聴惚れ〟し、彼らの、人を寄せ付けない野性的な面構えと、真っ直ぐで本気のまなざしに心を奪われた。話してみると、シャイでバカ正直で、優しい人柄のふたり。
一瞬にして、彼らの虜になったのだ。
ふたりは、まったく違う境遇だったが、それぞれの人生で壮絶な苦労を経験してきていた。さらに、決して饒舌なタイプではなく、「うまくやろう」と立ち回ることができない不器用な人間だった。
そんなふたりが、ひとたび歌を歌うと驚くほど輝き出し、その歌声で人の心を震わせてしまう。ぼくは彼らに他人とは思えない特別な感情を抱いたのだ。
幼少期から夢中になっていた「釣り」と「野球」以外には、自分に自信をまったく持てず、高校を卒業するまで極度の恥ずかしがり屋で、一切、前に出られない。新入社員時代は激しく叩かれ、いじめられ、その後もうまく立ち回ることができない。
そんなぼくが、もっとも自分が嫌いだったのが中学生時代。
もしあの頃のぼくが、彼らのような「一芸(歌)だけで人生を勝負する、不器用なアーティスト」を、メディアで目にしていたら、心の支えになっただろう、もっと人生が楽になったかもしれない、と心底から思えたのだ。
ぼくは、プロデューサーとしてというより、いち人間として、彼らを本気で応援したい。
高度成長期などと違い一芸に秀でている人がその他の劣った面をカバーしてやっていける世の中になりました。一様の組織人を必要とした時代からまた変わってきています。個人でも発信する手段は増えて才能を開花させる異才の人も数多くいます。そんな現代だからこそ、欠点を隠そうとするのではなく、それはそれとして、長所を伸ばす方向の方が成功しやすい時も。もちろん欠点を補い組織で働くという選択肢もありますので、一概に長所ばかりにフォーカスするのはよくありませんが。
友達はつくらなくてもいい
ぼくは三〇代半ばまで、人とコミュニケーションをとることがストレスだった。小学生、新入社員の時と二度いじめられた経験から、人間社会が大嫌いで、なかなか人に心を開けない性格だった。
真の友を得るためには、自分を曲げて歩み寄ったり、こびを売るのではなく、自分らしく本気の姿勢を見せ続けるしかない。最初は冷たくされても、ひとつのことを全力でやり続けていれば、しだいに周囲にその熱い気持ちが伝わっていく。
そう教えてくれたのは、それまで日本人と接したこともなかった、プエルトリコの大切な仲間たちだった。
それは高三の時、父親の「大学受験どうするんだ」という(まともな)反対を、英語を学ぶためという「表の理由」で押し切って決行した、一年間の留学でのできごと。
ぼくが最初に住んだのは、米国中西部に位置するイリノイ州の田舎町。
念願の留学生活が始まったものの、その街の雰囲気は、どことなくしっくりこない。裕福なエリアで、毎年留学生を受け入れていることもあり、みんなフレンドリー。けれど、いつもどこかお客さん扱い。
何をやっても褒められ、ダメな英語にも「いいよ、いいよ」と言ってくれることが、逆に居心地が悪かった。
親友と呼べる人がいなくても世の中なんとかやっていける。もちろん友達が多いことはプラスに働くことも多いが、無理をする必要はない。GoogleやSiriに質問すればなんでも返ってくる時代、コミュ障だと組織で働くには難があるが生活できないかというとそうでもない。自分に合った生き方を選択できる世の中になった。
多様性が叫ばれる時代、やらなきゃいけないことは少なく、手放してもいい「やらなくていいこと」は意外と多い。「ねばならない」の呪縛から解き放たれればまた違った生き方ができるのです。
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