日本の五大疾病の一つである「うつ」で本当に危険なのは中高年のメンタル。僕が入院中にもうつで中年男性が入院してきました。これだけ一般化した病気なのに対策が進んでないのが現状。心の健康を守るための働き方、休み方、そして定年後の過ごし方を指南。
オフィスが静かになった
私は現在も6つの会社で産業医を務めています。はじめて職場のメンタルヘルスケアにたずさわったのは 31 歳のときですから、ちょうど 40 年前、昭和 53 年のことでした。その私が痛感するのは、この 20 年、いや 10 年の間に日本の会社は大きく変わった、ということです。大きく言えば、「年功序列、終身雇用」に象徴される日本型経営の終焉、といった表現になるのかもしれませんが、ここで私が言いたいのは、もっと実感的なこと、いわば「職場の空気」の変容です。
前章で紹介した「ストレス評価に関する調査」でも、「ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行」、「上司とのトラブル」、「同僚とのトラブル」、「セクシュアルハラスメント」など、人間関係に関連する項目が上位に挙げられたように、職場の空気、人間関係の変化は、メンタルヘルスにとても大きな影響を与えます。
そこで精神科医からみた「会社の変化」として、まず着目したいのは、「雑談」と「雑用」です。 「かつての職場」をのぞくと、いつも「ワイワイガヤガヤ」していました。あちこちのデスクで電話が鳴り、それに負けじと大きな声で会話が交わされている。煙草の煙もたちこめ、健康に良いとはいえない環境でしたが、賑やかだったのは確かです。しかも、仕事のやり方も、「チームでする」のが主流でした。上下の関係も濃く、互いの仕事の進め方もよくわかる反面、締めつけも強い。 「ワイワイガヤガヤ」の内容はといえば、仕事のことばかりではありません。人事の噂、休日のゴルフ自慢、終業後の麻雀や飲み会の相談、なかには違う部署の人までがふらふらと入ってきて、上司の愚痴をこぼしたりします。つまり無駄話、「雑談」です。
会社での人間関係ほど病むものはない。上司や会社との関係からかなかなか言い出しづらいのも悪化する原因の一つ。手遅れになって病院に駆け込む人も案外多い。僕は定期的に精神科に通っているのだが、同僚ぽい人に連れられて精神科を受診しにくる人を結構見る。早い段階で受診すれば1ヶ月ぐらいゆっくり休養すれば回復するケースが多いみたいだが、誰にも打ち明けられずに溜め込むと重症化しやすい。
気晴らしをリストアップ
ストレスが蓄積される大きな原因のひとつは、睡眠も含む可処分時間の減少です。では、その可処分時間で何をするのが、ストレス軽減に有効なのでしょうか?
実は、人は無意識のうちにストレスに対処する方法を実践しています。気分が落ち込んだときに、自分が何をするか思い出してみてください。軽く伸びをする、コーヒーを飲むといった軽いものから、好きな本を読む、おいしいものを食べる、音楽を聴く、買い物をする、さらにストレスが大きければ、旅行に行く、趣味に没頭する──。
こうしたストレスに対処する気晴らしの方法をあらかじめリストアップするのが、「コーピング」(copeは英語で「対処する」という意味)と呼ばれる手法です。できるだけ多くの方法をリストアップしておくのがコツで、それをストレスの大きさや性質によって使い分けるのです。いくつかの気晴らしを組み合わせるのもいいでしょう。そうした気晴らしを実行して、まだストレスを感じているかを、自分に問いかけるのです。
無意識に行っているストレス対処法を意識化することで、自分が抱えているストレスを客観的に認識するわけです。 まずは1人で出来ることから。
自身でストレス解消法をいくつか持っているとそれを集中して行うことでストレス発散になったりする。ストレスの原因から遠ざかり好きなことをする時間を設ける習慣があればストレス軽減できうつなどの症状にも効く。仕事があるので無理と言わずに徹底して休むと良い。
中高年のストレスに効く防衛法を伝授。日常の中にそうした習慣を組み込むことで適度にガス抜きをしてメンタルを正常に保つ工夫をしていきましょう。
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