近年の中国のGDPの伸びは凄まじく2030年にもアメリカを抜き世界一の経済大国になるという試算が出ている。隣国の覇権獲得は日本が今後、中国の土俵で戦わざるを得ないことを意味する。このまま日本は中国の属国に成り下がるのか?現状を分析。
20年でゼロ成長の日本、GDP12倍の中国
これまでのIT産業は米国企業が主導権を握っており、使われている技術の標準を決めるのは米国でした。ところが中国が急速に技術力を高めていることから、中国独自の技術仕様がたくさん登場し、一部では国際標準を中国企業が決定するという事態になっています。しかもトランプ政権の政策転換によって米国と中国は事実上の貿易戦争状態となりましたから、両国のやり取りは急速に縮小しているのが現実です。近い将来、米国の技術体系と中国の技術体系はバラバラになり、相互に利用することが困難になる可能性も指摘されています。
これは技術分野にとどまる話ではなく、取引や決済といった商習慣、物流、賃金体系など社会の様々な分野に関係してきます。
基本的に貿易というのは、遠い国よりも近い国と活発になる傾向が強く、日本の対中貿易額はすでに対米貿易額を上回っています。それでも、これまでの時代は米国中心の国際社会でしたから、日本はもちろんのこと中国も米国に合わせて行動する必要がありました。米国と中国の間に位置する日本にとっては好都合であり、米国基準の技術や商習慣を獲得しておけば、米国とも中国とも取引ができたわけです。
ところが、これからの時代は、米中欧というブロック経済が成立し、その経済圏内を中心にモノやお金が行き交うようになる可能性が高いと考えられます。先ほど説明したように経済のブロック化は、商習慣や技術のブロック化とセットになりますから、日本にとっては極めて深刻な事態といえます。これまで通り米国を向いてビジネスをしていくのか、中国を向いてビジネスをしていくのかという重大な選択を迫られる可能性が高まっているのです。
これは日本という国のあり方そのものに対して、根本的な価値観の転換を迫る可能性があると考えるべきでしょう。
中国の成長や人口の多さを考えると中国との貿易が自然と主戦場となるのだが、そうすると日本の未来は中国次第となってしまう。今まで通りアメリカを向いて国策を練るのも限界があるのでやはり中国との関係が今後のキーとなっていく。米国偏重の日本の姿勢もこれからは考え直さなくてはいけないのかも。
コロナ危機が米中分断を加速
コロナ危機の発生前までは、1円でも安い製品を調達するため、企業が全世界にサプライチェーンを拡大するのは当たり前のことでした。安い製品があれば、たとえ地球の裏側からでも迷わず調達していたのです。ところが新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした常識を大きく変えることになりました。
従来のサプライチェーンと、それに付随する緻密なオペレーションは、全世界のすべての地域で順調に経済活動が継続することが大前提となっています。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大によって各地の物流網に混乱が生じ、物資の調達がままならないという事態が頻発しました。サプライチェーンが巨大であればあるほど、こうしたトラブルの影響を受けやすくなってしまいます。
例えば自動車メーカーのGM(ゼネラルモーターズ)は、自動車の生産に必要な 10 万点の部品を全世界の5500カ所から調達しています。
メーカー本体に直接製品を納入する、いわゆる一次サプライヤーがどのような場所に生産拠点を構え、物流がどうなっているのか把握するのは難しくありませんが、一次サプライヤーに部品を納入する二次サプライヤー以下になると、最終製品を製造するメーカーもすべての状況を把握できていません。複雑なサプライチェーンを構築している場合、コロナ危機のような事態が発生した際、どこに影響が出るのか事前に予測するのは至難の業となります。
感染症の専門家は、コロナ収束後も、似たような感染拡大が何度も発生する可能性が高いと指摘しており、企業は従来型サプライチェーンの見直しを迫られています。
人類とウィルスの戦いにより世界は分断された。コロナ収束の出口が見えない中、こうしたパンデミックはこれからも起きるだろうということを頭の片隅に置いておかなければならず、不自由な生活が続く。
2030年日本経済は中国に支配されるというのもあながち見当違いではないことがわかる書籍。中国に牛耳られた市場で日本は生き残れるか?その可能性を分析。
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