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世界を動かすエリートはなぜ、この「フレームワーク」を使うのか?|原田 武夫

伝統的な論理法の一つである類推法。これこそが世界を股にかけるエリートたちが様々な場面で用いている技法である。あなたも世界標準の論理思考で明日を生き抜こう。

グローバル環境の実態

我が国企業の「現場」が直面しているグローバル環境の実態を振り返って考えてみた。そこでくっきりと浮かび上がってきたことがひとつある。それは、とにかく生き残るために必要なのは、「イノヴェーション、イノヴェーション、イノヴェーション!!」ということだ。 マネーがあふれかえる金融資本主義の中で機敏に立ち回っているアメリカの製造業と互角にやり合うためには、同じようなスピード感をもって技術開発を行うことが我が国の企業には必要だ。あるいは、そうやって追いまくられるのは嫌だとばかりに、今度は中国企業を相手にしようとすると、相手は札束で頬を叩いてくる。そんな彼らとの取引を物にするために必要なのも、やはり「次、ハイ、次!」とイノヴェーションを進め、新しい技術を生み出し続ける力なのである。その動きが止まった瞬間、中国から我が国へのマネー・フローはぱたりと止まってしまうのだ。では、こうした状況に立ち向かう我が国企業の側は、これらに対してしっかりと準備ができているのだろうか。私が全国を周り、業種を問わず数多くの企業の現場を見ている限り、率直にいって危機的というのが現実なのである。それにはいくつかの理由がある。第一に、1990年に平成バブルが突然終わってしまって以来、我が国企業では「イノヴェーションはいらない」という風潮がはびこってきた。 なぜならばイノヴェーションを引き起こすと、同時にコストがかかるからだ。 これまで「イノヴェーション」という単語を特に定義せずに使ってきたが、これが新しい技術の開発(技術革新)という意味であれば、それはまさに博打のようなものなのである。基礎技術が無事に検証実験を終えることができるのか、そしてそれが製品として実用化できるのかなど、ハードルはいくつもある。それを乗り越えるにはとても手間暇がかかり、時間とともに無尽蔵の資金が必要なのである。あるいはイノヴェーションが、「新しい仕事のやり方・仕組みを創り出すこと」を意味するとしても同じである。いや、ある意味これはもっと厄介なことかもしれない。なぜかというと、こうした新しい仕事のやり方・仕組みは往々にして、「それまでの仕事のやり方・仕組み」で暮らしてきた人たちから仕事を奪うものだからだ。彼・彼女らは失業したくないので、この意味でのイノヴェーションに徹底的に抵抗することになる。その結果、企業としてはコストがかかって仕方がないというわけなのである。

イノヴェーションは必要だろうが、全ての企業でそれが必要かというと疑問符が残る。無駄な新技術開発にお金をかけるよりも現行の技術での生産体制を強化する方が効率的なこともある。コストの面でなかなか厳しくなるのは技術革新のデメリット。結果新しい技術が生まれればいいが徒労に終わることもしばしば。バランス感覚が大事。

技術立国

要するに、諸外国が我が国を「技術立国」というとき、その対象は過去において研究開発され、知的財産となった結晶に注目しているのであって、今現実に我が国で行われているイノヴェーションではまったくないのだ。 だからといって、このまま何もしないわけにはいかない。チャイナ・マネーが、そしてそれ以外の国々のマネーが、ニッポンのイノヴェーションを買い漁りにやってくる。それを巧みに利用し、 梃子 にすることによって再浮上するしか、私たちの国・ニッポンにはもはや手だてはないのである。 研究開発のための人間は、大勢いる。もっといえば「何か新しいことを創り出さないと沈没してしまう」と気づいているビジネス・パーソンは、無数にいる。 しかしそれでも動けない。もがいているのだが、肝心の「世界中で地殻変動を起すような」イノヴェーションが出てこない。 こんなとき、普段だったら頼りになるのがこれまた我が国には大勢いるコンサルタントたちなのだが、事この問題となると何とも心もとないのである。それもそのはず、経営コンサルティングの世界ではこんな「常識」があるからだ。 「イノヴェーションを企業の現場で巻き起こすための定石は存在しない。 ましてやそれをグローバルな規模で展開するリーダーシップを養うための必勝法などありえない」 しかし、本当にそうなのだろうか。── 私はそうは思わない。 もっというと、ここでいう経営コンサルティング業界の「常識」でいう3つの要素(グローバル、イノヴェーション、そしてリーダーシップ)は、実のところひとつながりのものであり、あるひとつのフレームワーク(思考の枠組み)でつながっているというのが正解なのだ。そのフレームワークこそ、「類推法」なのだ。 結論を先取りしていうならば、この 類推法という思考の枠組みさえマスターできれば、イノヴェーションも、グローバルも、そしてリーダーシップについても、「前に進める」ことができるのである。

私たちが求めるフレームワークこそ類推法。この書籍を読んでいくことでそのエッセンスが身にしみてくることであろう。別にエリートになりたいと思う人でなくても問題解決や新しいアイデアを必要とする時にはこの類推法が役に立ちます。

どんな地殻変動が起こるかわからないこの世の中で確実に生き抜くための思考法をマスターして生き抜こう。

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