世界に通用する一流の育て方地方公立校から〈塾なしで〉ハーバードに現役合格｜廣津留真理

世界に通用する一流の育て方　地方公立校から〈塾なしで〉ハーバードに現役合格｜廣津留真理

2022年10月12日

娘を田舎の県立高校からハーバード大学に現役合格させたその手法とは？非常識とも思えるその教育法、それは妊娠中に育児本を200冊読破して独自の教育論に昇華させたものだった。もはや東大は眼中にない、世界レベルの学力の伸ばし方がわかる。

学費は小中高12年でたったの50万円

親は学校や塾に子どもの勉強を丸投げしてはいけません！

２０１２年、一人娘のすみれが地元大分の県立大分上野丘高校から米ハーバード大に現役合格しましたが、それまで一度も塾通いしたことはありません。それは何より、私が家庭学習を重視してきたからです。

娘を妊娠したときから、私は独自に家庭学習の準備をはじめました。もちろん、最初から確固たる教育理論など持ち合わせていたわけではありません。学術書を含めて、育児本を２００冊ほど読むことからはじめたのです。

日本の本だけでなく、アメリカの育児書もとり寄せて勉強しました。そして、模索しながらも自分の頭で考えて独自の家庭学習を娘に授けてきたのです。その方法について、これから本書でじっくりと紹介していきたいと思います。

時間を自由に使える幼少期は、家庭学習の機会にあふれています。私は娘が０歳のときから英語と日本語の絵本を「読み聞かせ」して、２歳からは娘１人でも読める市販の教材や手づくりの絵本で日本語と英語の読み方を教えました。

特に力を入れたのは、私自身が好きだった英語と音楽です。

２歳から英語の勉強をはじめた娘は、４歳で英検３級（中学卒業程度の英語レベル）に合格。バイオリンも２歳からはじめ、その後、演奏会で披露したりコンクールで入賞したりしました。「バイオリンを習わせていた」というとお金持ちだと思われそうですが、わが家は地方都市大分の平均的な家庭です。

娘にバイオリンを習わせることができたのは、幼稚園は年長の１年だけ、それに塾通いを一切しなかったため、学費を抑えられたことが大きいです。小中高すべて公立校で、その 12 年間通算の学費はたった 50 万円ほどだったのです。

文部科学省「子供の学習費調査」（平成 26 年度）によると、公立の小中高に 12 年間通うと全国平均の授業料はおよそ 43 万円。ずっと公立校に通っても、塾や習い事を足すと12年間の学費は計１２０万円。ずっと私立校だと計２６５万円で、塾通いを含めた学費の総額になると３８０万円以上に跳ね上がるそうです。

わが家の場合、２０１０年度からはじまっていた高校授業料無償化の恩恵を受けたので、これに給食費や家庭学習に必要な本代などを合わせても小中高12年間で50万円ほどしかかからなかったのです。

家庭学習に注力して、その分浮いたお金で音楽やスポーツなどわが子の可能性を伸ばしてあげたほうがよいと、私は思うのです。

塾通いも嫌々だと成果が出ません。子供が自発的に勉強する素地を作らなくては効率が悪い。予備校に通っていてもそこで仲間を作って大学生みたく遊ぶようでは予備校の受講料の無駄。あっ、それは俺か（笑）幼い頃から勉強を楽しめる環境づくりが大事。そして勉強の習慣は社会人になっても続くものでなければどこかで勉強する人との格差が生まれます。

ハーバード生の教え──否定系ではなく肯定系で話す

ネガティブなことを口にしないのもハーバード生の特徴です。

例えば、太っている人と話をしていて、その人の食生活が話題になったとしましょう。そんなときでも「いまの食生活を続けると、もっと太ってしまうよ」と身もふたもない正論めいたことを言ったり、相手を傷つけたりするようなネガティブなことは言いません。

例えば、こんな具合にポジティブな提案をするのです。「いま流行りの糖質制限ダイエットが効果的だよ」「新しいスポーツクラブができたから、私と一緒に体験に行ってみない？」と。

日本のお母さんも「道路に飛び出しちゃダメよ」と否定形で子どもに注意しがちですが、「道路は左右をよく見てから渡ろうね」とポジティブに教えてあげたほうが行動しやすいのです。

学校の張り紙１つとってみても、日本では「廊下は走らない」と書いてありますが、「廊下は歩こう」のほうが行動しやすいでしょう。否定形で注意されるより、ポジティブに行動を導いてあげるほうが、「そうしよう！」と思えるものです。

禁止よりより良い行動へと導く言葉を心がけるのが大事。禁止や否定の言葉は負のイメージを持っているのでなかなか受け入れられない場合も。ネガティブな言葉を発する人間は伸びません。何かしら理由をつけて禁止を破ろうとします。ところが肯定系だとそのようなことが起こりづらいのです。簡単なマインドセットの変換でより豊かな経験ができます。

世界で戦う人間に必要なのは日本のように受験用に詰め込んだ知識ではなく根本から勉強に取り組む姿勢だったりします。うちの子はハーバードなんて目指さないから関係ないわなどと言わずに読んでみるとブレイクスルーがあります。

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。