健康で長生きこれは人類の悲願だろう。しかし僕は短命でも自己を全うすればそれでも良いと思っている。健康に気をつけて長生きするための秘訣が詰まった書籍。養生訓を現代のものにアップデートして7つのポイントで解説。
健康で長寿を謳歌するため
近頃はたとえば風邪をひいてお医者さんに行ったとしても、すぐに抗生物質を処方されます。抗生物質を摂ると、腸の中の善玉菌が死んで、腸内バランスが崩れてしまいます。相対的に悪玉菌の数が増えるわけですが、そうなると、トキシンという物質を作ってそれが腸の粘膜を攻撃して、バリアが崩れることになるのです。ですから、アレルギー症状が出ている人というのは、善玉菌が少ないのですね。症状を緩和するには善玉菌を増やさなければなりません。 現代の薬は、さまざまな病気との闘いの末に生み出されたものですから、大変ありがたい働きもしてくれるのですが、一方で無駄な薬が処方されているという事実もあります。 風邪のほとんどはウイルスですから、それに対して抗生物質を処方することなどは、私は余計なことだと考えています。
最近、抗生物質を処方するのを控えるクリニックが増えているそうです。耐性菌の増殖を減らすためにも必要な取り組みだと思います。抗生物質をむやみに出すクリニックが多い中、問題意識を患者側も持たなくてはならないと感じています。薬の処方の際に抗生物質はなるべく出さないでと要望を出すのも良いでしょう。
元気で長生きの基本は「食」にあり
「食は控えめでちょうどよい」ですとか「いつも適量を食べること」など、いずれも「満腹になるまで、食欲の赴くままに食べ過ぎてはならない」ということを説いているのです。現代のように食べ物があふれている飽食の時代ではありませんから、「たくさん食べること=健康」と考えられていたのかな、などと、ともすると想像してしまいそうですが、やはり、いつの時代も「過ぎる」ということはよくなかったのですね。300年前の人たちも「思い切り食べたい」という欲望と、「健康」との板挟みで葛藤していたのかと思うと、何だか江戸時代が急に身近に感じられてくるような気がします。この『養生訓』のすごいところは、今ほど科学が発達していなかった時代に、現代の科学できちんと証明されているような教えが盛り込まれているところです。この「腹八分目」というのも、なぜそれがよいのか、現代の科学ではデータできちんと証明されているのです。 食べ過ぎないこと、つまりもっと特定すると、カロリーを取り過ぎないこと が、生活習慣病を予防するだけでなく、健康で長生きするために必要な条件だということは、今や医学的に証明されています。
現代のように医学が発達していない時代にこのような健康法がすでに確立されていたことは驚きに値する。昔の人は経験則でそれをわかっていたんですね。カロリーを取り過ぎないことはスイーツ好きの僕にとっては厳しいことですが、最近ではダイエットのリバウンドが来ているので、また節制するフェーズに来ている今日この頃です。
「生きがい」は養生の重要なポイント
病気があるということは、やはり気を重くさせるものです。つらい症状が伴う場合はなおさらです。どうしても、そこに神経が集中して、病気以外のことを考えられなくなるのも無理はありません。しかし、そうでありながらも、やはり気持ちだけは何とか上向きにもっていったほうが、体にもよいのです。「病は気から」と言います。もちろん、深刻な病状の場合はこの限りではありませんが、しかしながら、これにも一理あるのです。一つ病気を得たことによって、かえって健康が保たれるという場合もあります。定期的に病院に通ったり、検査をまめに受けていることで、ほかに何か異常が見られたときに早めに治療、解決することができるからです。無病息災とよく言われますが、まったく健康な人は逆に過信してしまっていることから、かえって病気の発見が遅くなることもあります。それよりも一病息災。具合の悪いところを抱えていることで、実は大事に至らずに済んでいる、という場合だって多いのです。難しいかもしれませんが、できるだけポジティブな考え方を持つことが回復への近道にもなります。
僕は精神科にかかっているので定期的に医師の検診を受ける習慣があります。そこで体調不良やなんかを相談するので、未然に病気を防ぐことも。最近だと血液検査で糖尿病の危険があるので食事には注意するよう促されました。一つ持病を持っていると注意するので、他の病気にかかりにくいのかもしれませんね。
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