東大からハーバード大学へと進み学んだあと30カ国以上を訪問して、国連機関の幹部や各国政府の首脳、国際的に影響力のある研究者と会ってきた著者が放つ世界のトップエリートに共通する学びの本質とは?
学びの成長が止まる人、伸び続ける人
CQ(好奇心指数) の高い人は、ハングリー精神を持ち、より探求欲があり、新しい経験に対してオープンである。そして、目新しいものに興奮しやすいが、決まったルーチン作業には飽きやすい。反体制であるが、独創的なアイディアをたくさん生み出す。複雑性の高まる時代を生き抜くうえで、CQは、IQ(知能指数) やEQ(Emotional Intelligence Quotient=こころの知能指数) と同じくらい重要だと説く。
CQの高い人は、回答がすぐに与えられないあいまいな状態にも耐えられ、フォーマルな教育の場以外でも、知的投資を惜しまず、常に知識を得ようとする。 CQは複雑な問題に対してシンプルな解決法を導き出す究極のツールであるというのだ。
教育の世界では長年IQが重要視されてきたが、1990年代に、ダニエル・ゴールマンの著書『EQ こころの知能指数』(講談社) が500万部の世界的ベストセラーとなり、新たな概念として「EQ」が注目された。ゴールマンはハーバード大学で心理学博士号を取得し、ニューヨークタイムズの科学ジャーナリストとしても活躍した人だ。
同著のなかで、EQとは「知能テストで測定されるIQとは質の異なる頭のよさ」で、自己認識力、決断力、自制心、ストレスなどを制御する能力、やり抜く力、他人への共感力、社会的適性などと定義する。
EQが世界的に注目され、脚光を浴びたのは、1990年代、冷戦終結後も世界各地で紛争が多発し混沌としていた時代だ。日本ではバブルが崩壊し、失われた 10 年を迎えていた頃、EQの概念が社会により求められていたのかもしれない。
それから 21 世紀に入り、IT革命を機に社会のあり方が大きく変化し、そのスピードが加速化している。今、「EQ」の次に注目され始めているのが、「CQ」なのだ。
IQ、EQというのは聞いたことがあるがCQというのは初めて聞いた。確かに知的好奇心は学びを促進する上で欠かせない要素の一つ。何か疑問があったりわからないことができたときにそのままにしている人と、すぐ調べ物を始める人では随分差がつく気がする。僕は配信アプリを使って若い子達と交流しているのだが、わからないことがあると配信中でもすぐ「調べてみますね」と調べ物をする子は伸びている印象。
結果を出すための最大のカギ
トーマス・フリードマンが『フラット化する世界』で、これからの時代は「IQよりもCQ(好奇心指数) とPQ(情熱指数) がもっと大きな意味を持つ」とした、そのPQにも関連する。変化が激しい時代において、失敗はつきものだ。その失敗を「実験」と捉えて楽しみ、学びの機会として研究し、情熱を持って挑戦し続け、最後には必ず実現させる力。それが「実現力」だ。
教育の世界では、長年IQが重要視されてきた。本著第2章の「思考力」は、IQの概念をより深めたものともいえる。そういったなか、1990年代、ダニエル・ゴールマンの著書『EQ こころの知能指数』が世界的ベストセラーとなり、新たな概念として「EQ」が注目された。
第1章でも触れたが、EQとは「知能テストで測定されるIQとは質の異なる頭のよさ」で、本著ではこれらを「実現力」として整理し直し、この章で詳しくひも解いていく。
EQというと、単に「頭だけでなく心が大事」といった単純であいまいなイメージでとらえられがちだが、その定義を読むと、 短時間のペーパーテストで測れないが物事を実現させるうえで非常に重要な「能力」のことを指していることがわかる。 「はじめに」で記したように、IQでは計測できないこれらの能力は、教育経済学の分野では「非認知能力」とも呼ばれている。近年では、ノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授らがその重要性を指摘し、注目されてきている。
日本でも慶應義塾大学准教授の中室牧子氏が、ベストセラーとなった『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン) のなかで、ヘックマン教授らの非認知能力の重要性に関する研究を紹介している。中室氏は同著のなかで、非認知能力はこれまで数値化が難しく、将来の成功にどう影響を与えるか十分に示されてこなかったがゆえに、過小評価されてきたと指摘している。
しかし、近年の心理学や経済学の貢献により、その重要性が多くの研究で示されてきていることをふまえ、「人生のかなり長い期間にわたって、計り知れない価値」を持つ非認知能力を過小評価してはいけないと説く。
今度はPQが出てきた!?どんだけ『Q』あんねんと突っ込みたくなるが新しい指標なのでこれからメジャーになるのでしょう。PQ(情熱指数)が重要なのは何事をやるにしろ継続するモチベーションが大事ということだろう。誰しも夢中になって時間を忘れるほど熱中したことがひとつくらいあるはず。
学び続けるために知っときたい学びのメカニズム。どうやったら好奇心のあるものに情熱を注ぎ続けられるか?そんな学びの根底に流れる地下水脈を探訪する書籍。
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