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ロングゲーム|ドリー・クラーク|今、自分にとっていちばん意味のあることをするために

人生100年時代、健康であればあながち嘘ではないこのロングゲーム。目先の仕事で忙しいだけでは何も手に入らない。世界的企業のように私たち個人にとっても長期戦略は必要。この本を読めば短期的成果ばかりを求められる世の中で大きな成功を掴むためのヒントが得られます。

新しい挑戦に 20%の時間を使う

2004年、グーグルは株式の公開に合わせて、独自のユニークなコンセプトを打ち出した。 それは「 20%ルール」だ。 創業者のセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジがIPO(新規株式公開) レターに書いた言葉を引用しよう。

「私たちは従業員に、進行中のプロジェクトだけでなく、グーグルに大きな価値をもたらす新しい何かに、自分の時間の 20%を使ってもらいたい。従業員はよりエンパワーされ、創造性とイノベーションを加速させることができるだろう。私たちは、いつもこうして最も大きな進歩を達成してきた」

現に、グーグル・ニュースとGメールは「 20%ルール」の産物だ(ちなみに「 20%ルール」のコンセプト自体を最初に提唱したのは3M社だ。3Mはイノベーションと創造性のために 15%の時間を使うことを従業員に推奨し、その結果あの「ポスト・イット」が誕生した)。

実験のための時間を確保し、情熱のおもむくままに創造性を発揮する──この戦略には、たしかに大きな効果がありそうだ。本書でも、第3章で「自分の興味に最適化する」ことについて触れている。とはいえ、ある分野に興味をもつことと、その分野を極めるために実際に行動を起こすことの間には巨大な開きがある。

そこで「 20%ルール」の登場だ。この時間のおかげで、興味のある分野を探求する余裕が生まれる。すべての時間を注ぎ込みはしないので、リスクも低く抑えられる。

もちろん、たとえ 20%でも、自分の時間を実験のために使うのは簡単ではない。私たちは忙しい。すでにスケジュールがいっぱいで、そんな余裕はないという人もいるだろう。

元ヤフーCEOで、それ以前は長年にわたってグーグルで働いていたマリッサ・メイヤーはこう言っている。「グーグルの『 20%ルール』には裏がある。実質的には 20%ではなくて120%だ」。つまり20%の時間でやるはずの特別プロジェクトは、実際は「本来の仕事にプラスして」やっているということだ。

通常の業務を日々淡々とこなすだけでは新しいものは何も生まれない。そう悟った施策だ。実際、新しいことを始めるには思いのほか時間やパワーを使うので、こうした余裕を与えるのはなかなか良い職場かと思います。突き抜けた何かを求める時間をくれる会社はいまだに少ない。

7年先まで考える

ジェフ・ベゾスの考え方は、逆立ちの習得を目指した友人とは正反対だ。友人は、逆立ちくらいちょっと練習すればすぐにできるようになると考えていた。一方でベゾスは、つねに長期の難しい目標を探している。ほかの人が恐れをなして逃げ出すような目標だ。

2011年、ベゾスは『ワイアード』誌のインタビューで次のように語った。 「3年単位の目標ばかり追っていると、たくさんのライバルと闘わなければならない。しかし7年単位の目標にすると、ライバルは激減する。なぜなら、そんなに先まで考える企業はほとんどないからだ。時間軸を伸ばすだけで、短期では達成できないような大きな目標に取り組めるようになる」

実際のところ、私たちのほとんどは野心が足りない。たしかに突拍子もない夢を語ることもある。現に私のまわりにも、いつか第二のオプラ・ウィンフリーになりたいと言っている人が複数いるほどだ。とはいえ、その夢を実現するための具体的な計画を立てる人はほとんどいない。

私の友人に起業の夢をもつ人がいた。私はもう何年も前から、仕事を辞めて夢をかなえるように励ましてきた。そしてある日、彼から電話があった。ついに夢をかなえる決意をしたのだ。「おめでとう!」と私は言った。「仕事はいつ辞めるの?」と。彼は答えた。

「それは……自分がいなくてもきちんと回るようになってから辞めたいんだ。5年以内にはと思っている」

それを聞いて、声を出して笑ってしまった。私に笑われて彼もさすがに懲りたようだ。その2カ月後に仕事を辞め、今は自分のビジネスで成功している。

私たちの多くは、仕事を辞める前の彼と同じだ。 自分で勝手にハードルを設置し、始めるのを難しくしている。その間に目標に向かって行動を起こしていれば、どれほど多くのことを達成できたか気づいていない。

そのうえ、計画が変わるかもしれないという恐怖もある。「自分が間違っていたらどうしよう」「もしうまくいかなかったら?」と考える。たしかに時間がたち、経験を重ねるにつれて、自分の考え方も変わり、スキルや好みも変わるだろう。ビジネスの状況も変わるかもしれない。とはいえ7年計画を立てたら、何がなんでもその計画を達成しなければならないというわけではない。長期計画で動いていれば、大きく考え、必要な修正を加えることができるだろう。

短期的目標では確かに為せることは少ない。それが7年後となればちょっと夢語りできるのではないか。最近のようにAIの爆速普及で、できることが一気に広がるなどのイノベーションが起きたりしてやりたくてもできなかったことが可能になったり。ロングタームでの仕事をこの20%を使って行えば自身のマニアックなところも深掘りできる。そこから生まれる何かも多くあることだろう。

人生でも、ビジネスでも長期戦略の有用性がわかる書籍。短期目標とは別にあなたも長期戦略でやりたいことを成し遂げてみませんか?

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