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ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力|塩田元規

多様化する社会のなか何が正解かわからずに生きている人は多いだろう。そんなあなたのため、数字・計画・思考だけではなく、感情・直感・感性など内面を進化させる方法を伝授。

アップルの故スティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズがアップルに戻ってきた時、自分たちの哲学をCMという形で世に伝えた。それが「Think different.」だ。CMでは、哲学の言葉が流れる。その言葉がこれだ。 「クレージーな人たちがいる。反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。彼らは規則を嫌う。彼らは現状を肯定しない。彼らの言葉に心を打たれる人がいる。反対する人も、称賛する人も、けなす人もいる。しかし、彼らを無視することは誰にもできない。なぜなら、彼らは物事を変えたからだ。彼らは人間を前進させた。彼らはクレージーと言われるが、私たちは天才だと思う。自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから」このCMでは、アップルの製品や何をやっているかについては全く話さない。ただ、なぜやっているかということを話しているんだ。ジョブズは当たり前のようにわかっていたんだと思う。 機能的な差別化の前に、思想の差別化、意義・信念への共感、それが最初にあるべきだと。 それがあった上で、作り上げた作品がMacやiPhoneなんだと。だから、アップルの顧客は顧客じゃなくてファンになる。製品を購入することにワクワクする。ただの消費者じゃない、その作り手の思想に共感してくれる応援団になっている。

最近のアップルは正常進化こそあれ、革新的な物のリリースが減っているように感じる。次々と革新的なアイテムを生み出していた頃とは違い、より成熟した商品ラインナップにするため、他社に遅れを取ることも。ワクワクするような新製品はなかなかリリースされない。どこの会社も横並びの状態で、一歩抜きん出る会社が出てこないのも今の世の中なのかと残念に思っています。

多様性の時代

多様性の時代っていう言葉はすでになじみ深いと思う。僕たちの親の世代は、幸せの概念には大きな違いがなく、生き方の選択肢も今よりは少なかったのではないだろうか。これからの時代は、価値観のバリエーションが圧倒的に増えていく。マズローの欲求5段階説の第5段階は自己実現だ。安心・安全などの低次の欲求が満たされると、自分の可能性を最大限に広げていきたくなる。自己表現の欲求が高まる。誰かの正解に自分を適合させていくのではなく、自分の生き方を表現する自己表現の時代になる。一人ひとり価値観が違うし、色んな生き方があっていい。これからは、周りと同じ生き方じゃないほうが、社会的にも成功しやすい時代になってくる。人々が自分の色を表現する、カラフルな時代だ。このシフトは速い。二次関数のようにスピード自体がどんどん加速していくと思う。

より多様な時代というのは、どんな生き方も認められる世の中であるがゆえ、自己責任という大きな荷物を背負った状態に陥ることも。会社の中でもコンプライアンスや〇〇ハラスメントに怯えながら過ごす窮屈な時代に。それだけ個々人の責任で物事が動く時代なのだとつくづく思う。

無駄・無価値・無邪気な余白の時間を作る

ビジネスにおいては、最適化しすぎることが仇になることがある。一見無駄に見えるが、子供のようにワクワクすることが価値を持つ時代だ。たとえば、ゲームもKPI分析してKPIに合わせたチューニングをしすぎると、結果、売上が下がるということが起こる。一方で、KPIのことを考えず、チームメンバーがワクワクするような機能をゲームに入れると、それが喜ばれてKPIが伸びるということも発生する。合理的には説明できないことかもしれない。でも、ワクワクする、なんか面白いということがファンを作る。 これからの時代、「意味があるんですか?」と切り捨てられていたものに価値が宿る。無駄で無価値と言われていたけど、無邪気に楽しめること、そういうものが目に見えない価値になる。感情価値を作る。でも、その価値は見えにくいものだから、会社や組織の中では大切にしづらいことが多い。だから、組織の中でも、積極的に無駄・無価値・無邪気なことをやって、それが許される文化を作ることが大切だと思う。そういう余白が組織には必要だ。

ワクワクは顧客でなくファンを増やすのに役立つ一つの指標だ。ネットで何でも手に入る時代だからこそ、ファンを作ることに熱心な会社が高い評価を受けるのだろう。

目に見えないものを大切にすることであなたを進化させ、もっと輝くあなたへ。成功している企業にはそれなりの企業理念があります。簡単に真似できるものではありませんが、こうした考え方を土台にすればきっと成功すると思います。

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