個人レベルで気軽に始められて、生活と遊びの中から年間30万円程度稼げる仕事があったら。このような他者と競合しない形で複数の仕事を作り生計を組み立てる方法論。
年収が高くてもそれを上回るストレスがかかるのは本末転倒
相変わらず、年収が仕事の価値をはかる強力な基準になっている。しかし、年収が高くても、その分ストレスのために寿命を縮めたり、支出を増やしていたら本末転倒である。
これらを解決する方向性は、これまでにもいくつか提唱されてきている。それは、藤村靖之氏(1944年~。日本の発明家。日本大学工学部客員教授。主著に『月3万円ビジネス』晶文社など)が提唱する「月3万円の仕事を 10 個作る」であったり、宮本常一氏(1907年~1981年。日本を代表する民俗学者。主著に『生業の歴史』など)が調査していたような複数の仕事を持つ農村の生活などであろう。
例えば、ドイツでも、十数年前までは約1割の企業が労働者の約 90%を雇っていたが、今では 65%程度になっているそうだ。ドイツの哲学者ハンス・イムラー氏(主著に『経済学は自然をどうとらえてきたか』農山漁村文化協会)も、これからは新しい形の家族経営体(U2)こそが、グローバル化した社会において大きな可能性があるだろうと述べている。
すなわち、これからの仕事は、働くことと生活の充実が一致し、心身ともに健康になる仕事でなければならない。
しかし、現在「新しい働き方」として提唱されているのは、これからさらにグローバル化が進み競争が激しくなる、だから世界に通用する高いレベルで能力を磨き、自分自身を広告的に宣伝し、稼げる仕事をしていこう、おおよそこんな考え方が大半ではないか。
普段の仕事でストレスを抱えた人から会社を辞めてフリーランスの道を選んでいる。今はフリーになってもスキルさえあれば稼ぐプラットフォームはいくらでもある。会社をやめて、これまで貯めたお金を元手に新たなスキルを身につけるために勉強する人もいるほどだ。
この書籍ではそこそこのスキルで社会の需要に応える小規模な仕事をいくつも作ることを推奨している。現在の需要から考えると動画編集やプログラミングなどがそこそこ稼げて需要の器も大きい仕事となるだろうか。
起業ムーブメント
起業ムーブメントに水を差す意見として、「新しい価値を提供できなければ起業する意味がない」というようなことがよく言われる。世間の声というのは、起業に対して何かと高いハードルとプレッシャーをかけがちである。
だが、そもそも仕事の起源を考えてみれば、皆がやるのが面倒なことを誰かがやってくれたら有り難いなあ、ということをやる気のある人が担当してきた、ということだ。確かに豆腐を毎日各自がつくっていたら、大変だ。だから、誰かが手を挙げて豆腐づくりを担当してくれて、それが仕事になっている。
仕事というものは、誰かの役に立っていたり、楽しませているから仕事になっている。その点に関しては、会社員であろうが自営業であろうがフリーランスであろうが何ら変わりはない。会社の場合は組織全体の意思と責任で世の中の役に立つ価値が提供されているだけである。違いは、責任が組織にあるか自分自身にあるかだけである。
したがって、既に多くの人は何らかの価値を生み出しながら生きている。自分個人の意思と責任で仕事をして、試行錯誤して自分の仕事を変化させていけば、自ずと新しい価値が生まれるはずなのである。そのやり方も、ある程度投資を集めて挑む人から、少ない元手で手間をかけながらも、ローリスクで始められるナリワイ的なものまで様々だ。
仕事をつくるときは、その中から自分の意欲、状況を鑑みて決めればよい。株式会社をつくる、だけが起業ではない。
ブログをやっているとGoogleのコア・アップデートなどでサイト全体を構築し直さなくてはならない事がある。そんな時、単純作業を代行してくれる人はいないかななどと考える事がある。僕の場合は時間があるので自分で行うが、忙しい人ならお金を払っても委託したい内容の仕事だろう。そんなニッチなところに仕事(ナリワイ)はある。
人生においてストレスを抱えて生きる時間は消費でしかなく、できれば自由を手に入れたいものだ。そんなあなたのための生業(ナリワイ)的思考をレクチャー。会社や組織に属さない、選択肢の一つとして頭の片隅にでも置いておけばストレスから解放されるだろう。
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