Book

ダブルハーベスト|堀田 創 , 尾原 和啓|勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン

AIビジネスの最前線を専門家二人が明かす。圧倒的な競争優位を築く新時代のフレームワーク、「ダブルハーベストループ」の秘密とは──。

AIブームの背後で起きた「ゲームチェンジ」に気づけているか

「DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が毎日のようにメディアでは連呼されています。

そして、その流れがコロナ禍によって加速していくなかで、「AI(Artificial Intelligence:人工知能)」の存在は「DXのコア」として、ますます重要性を増しています。

その一方、日本の大企業・中小企業の方々からは、ため息まじりにこんな声が聞こえてきます。

「DXにAIが必須? そういわれても、何をどう取り組めばいいのやら……」

「わが社には関係ない話だよ。ウチにはAIを扱えるような人材もいないし……」

「AIによるイノベーションなんて、海外のITベンチャーとかの話でしょ……?」

似たような実感をお持ちの方も多いでしょう。

数年前に起きたAIブームへの〝幻想〟は打ち砕かれ、いま、人々のなかにはぼんやりとした失望が広がっています。

それは無理もないことだと思います。

「AIがビジネスを変える!」と騒がれたあの熱狂はなんだったのか。日本ではAI人材の不足が叫ばれ、依然として〝自動化〟されないままの雑務が随所に山積みになっているではないか——。

ですが、AIはやはりビジネスを変えます。

いえ、 現に 変えています。

ただ、予期されたのとはまったく別のフェーズでゲームチェンジが進んでいるのです。

すなわちそれは、「 技術 としてのAI」から「 戦略デザイン としてのAI」へのシフトです。

いまやAIは、それほどの専門性がなくても、誰もが使えるパーツとして提供されつつあります。

どれだけ優れたテクノロジーを開発できるか、どれだけ優秀なAI人材を抱え込めるかは、もはや大きな問題ではありません。

むしろ肝心なのは「AIをどのように企業の戦略のなかに組み込んでいくか」です。

AIをITに詳しい人だけのものにしておくのはもったない。一般人でも使用用途さえわかればAIを日常的に使うことができます。すでに様々なアプリでそうしたAIの機能を搭載したアップデートが出ており身近な存在になっています。

データを〝狩る時代〟から〝育てて収穫する時代〟へ

いまのようにAIがブームになる少し前は、ビッグデータという言葉が流行っていた。データを握ったものが勝者になるという意味で、「 データ・イズ・キング」と考えられていた時代だ。

しかし、単にデータをたくさん持っていれば勝てるというのは幻想にすぎないことがわかってきた。

ビッグデータ時代にもてはやされたのは、すでにあるデータをどう活用するかという発想だった。典型的なのが「こんなデータが取れました」「こんなデータもあります」「それを使えば、こんな傾向が読み取れます」というパターンで、大量のデータからインサイト(洞察) を抽出して、それを競争力につなげていこうという考え方が主流だった。

データには隠れた宝物が埋まっていて、それをうまく見つけた者が勝つ。だからこそ、「データは王様」であり、大量のデータを握ったプラットフォーマーには勝てないと思われていたのだ。

しかし、話はそう単純ではなかった。ただひたすらデータを収集するだけでは、たいした洞察が得られないどころか、一時的に競争優位を築けたとしても、そうして得られた競争力はそれほど長続きしないことがわかってきたのだ。

それはなぜか。まず、大量にデータがあるといっても、それがAIにとっていいデータかどうかわからない。さらに、そのデータを分析したところで、過去のことはわかるかもしれないが、未来のことはわからない。

既存のデータはたいてい過去の記録でしかないからだ。変化の激しい現代に重要なのは、刻々と移り変わるリアルタイムのデータであって、リアルタイムデータを取得できる体制がなければ、時代の変化に取り残される恐れがある。

ビッグデータ時代にもてはやされたのは、ストック型のデータだった。しかし、AI時代に使い勝手がいいのはどんどん流れてくるフロー型のデータであり、フロー型のデータを扱うには、データがリアルタイムで入ってくる体制をいかに築くかが勝負を決める。

ビッグデータ時代は既存のデータを探して狩る狩猟の時代だったと表現できる。だがいまは、必要なデータを自ら育て、できたそばから収穫する農耕の時代に突入したのだ。

そして、データを育て収穫するサイクルこそが、本書が提唱するハーベストループにほかならない。データを握った者が勝つのではなく、リアルタイムでデータが入ってくるループ構造をつくった者が勝ち続ける。「データ・イズ・キング」ならぬ、「ループ・イズ・キング」の時代の到来だ。

データを扱う人にとって昔はストック型だったのが今ではフロー型に進化を遂げています。データを育て収穫するという新しい方法でリアルタイムにデータが入ってくる構造「ループ・イズ・キング」の時代が到来しています。

勝ち続ける仕組みを作るAI時代の戦略デザイン。その仕組みが分かればAIはそれほど抵抗あるものではありません。必要な時にその力が借りられるように!

※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。

【サブスク】 Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedの詳細はこちら

僕が利用している読書コミュニティサイト

【本が好き】https://www.honzuki.jp/

-Book
-, , , , , ,

© 2025 51Blog Powered by AFFINGER5