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スローFIREのススメ|藤野屋 新之助|経営コンサルタント&資産運用のプロが綿密なシミュレーションから導き出した人生の最適解は「スローFIREだった!」

若者を中心にFIREを目指し蓄財・投資を積極的に行う人が増えているが、日本の税制や年金制度、雇用等の制度を踏まえた上でFIREは本当にゴールとするべきか否か。もっと現実的で日本の社会システムに適合する方法はないのかを試行錯誤した書籍です。

もし、早期にFIRE が達成できるとすれば....

前章で 事例をあげてシミュレーションしてみました。

地道に積み上げる形で1億円を達成するのは、かなり難しい。

「とても現実的とは思えない...」という気持ちになったのではないでしょうか。

また、目標額を5,000万円に下げたとしても、なんとかいけるかもしれないと思える水準には、 「30年の歳月が必要」 だということも、わかりました。

しかし、完全に諦めなければ、ならないでしょうか?

確率は低くても、なにか実現可能な方法はないものでしょうか?

ここからは、「もしも物語」です。

ですから、実現可能性はかなり落ちます。

しかし、 「あながちない話ではない」「なるほど、あの時ちょっと突っ込んで行動していれば、チャンスはすぐ隣にあったのか...」 と思っていただけるような 「希望の持てる話」 を展開してみます。

こんなケースです。

ある程度、月々の投資が可能と考えられる次の3事例

★1億円の積み上げで【事例4 30年のケース】

★5,000万円の積み上げで【事例3 20年のケース】または【事例4 30年のケース】

において、それぞれのペースで、頑張って投資継続中に

「投資した個別株がテンバーガー(10倍以上)になった」

というような 幸運が起これば、一気に加速⇒「FIRE達成」という ストーリー. ...これならあるかもしれません。

このパターン、まったくの夢物語かといえば、実はまんざらない訳ではありません。

もちろん、「狙ってできるもの」ではありませんが、投資している銘柄のいくつかが、5倍とか10倍になればいいのです。

私自身、株式投資を長くやっていますので、(滅多にないですが)10倍になった銘柄もあります。

現在も売却せず、大事に保有していますので、あくまで含み益です。キャッシュにしてしまうと、かなり税金が取られてしまうので、売れないと言うのが正直なところです。(今だとNISAがありますから、税金取られないのに~泣)

また、「あのとき売らなければ、10倍どころではない」とか「さすがにもう遅い」と思って、投資を見合わせた銘柄が、その後も上昇し続け、今はその時の5倍になっているという銘柄もあります。

投資を始めた時期がラッキーであれば10倍になる可能性は十分にあります。僕の投資先も僕が投資に興味を持った時点で始めていれば10倍以上になっています。まあ結果論ですが、期待は持てるでしょう。ちなみに僕は現在3年で65%、年平均21.6%のリターンとなっています。実際にはここから税金やらなんやら引かれるのでもう少し少ないですが。

労働は罰ではない

労働に対する考え方は、時代や根底にある宗教観などによって異なります。

「労働は神から与えられた罰であり、人間にとって苦しい活動である。」というような考え方は、古代ギリシャからローマ・キリスト教を通じて中世まで続きました。

その後、16世紀にルターやカルヴァンらが主導した「宗教改革」によって、「月曜から土曜までは一生懸命働き、日曜は教会で祈りを捧げれば、神から救いの証が得られる。」という教えが出現してきます。

こちらは、労働は罰ではなく、真面目に働くことは素晴らしいこと、神様から与えられた仕事なんだという、全く逆の考え方です。

この考え方の違いは、現在でも根強く残っているように思います。 カトリックの影響が強い国では、どちらかと言うと、仕事に縛り付けられることを嫌う傾向があるように思います。

「仕事は定時に終え、残業などはもってのほか、働くのは、夏のバカンスやカーニバルのため...」ちょっと極端かもしれませんが、こんな感じです。

あと「ワールドカップ・サッカーの応援に行くため」という動機も追加されるかもしれません。

一方、プロテスタントの影響が強い国では、「真面目に働く事は良いこと。そして働いた分、新しい財産が得られ、豊かな人生をおくることができる。」

もちろん、個人によって考え方も人生観も違いますから、こちらの宗教の人はこっちの考え方と、単純に分類するわけにいきません。しかし、そんな傾向はあるように思います。

(あくまで個人の感想です。)

では、日本はどうでしょう。少なくとも、 日本には「労働は罰」という考え方はない ように思います。

そもそも古代から「みずほの国」、稲作の国ですから、みんなが協力して作業しなければ、成り立たないお国柄です。

労働は「家のため、ムラのため」 という考え方であり、むしろ、みんなと協力して、真面目に働くことが推奨される国柄のように思います。

今も、残っていると思いますが、昔はそれぞれの小学校に「薪を背負って本を読む」不思議な銅像がありました。

のちに、二宮尊徳、二宮金次郎さんとわかったのですが、小学校に入学したばかりの頃は「これは一体何だろう?」「学校の行き帰りも勉強しないといけないのかなぁ...」「学校って、大変そうで嫌だなぁ」と子供心に、暗い気持ちになったことを覚えています。

幼いころから、「勤勉」が深層心理に刷り込まれていたのかもしれません。

そして、高度経済成長期には 「家のため、ムラのため」から「組織のため、会社のため」 へと変わり、終身雇用制や家族主義的な会社運営に変わっていったのです。

そして、現在は、仕事をするのは「個人の自己実現のため!」や「自分と家族の幸せのため!」「いやいや、そうは言っても、まだまだ会社は重要、個人も家族も、会社組織があっての話だ!」と、様々な価値観や意見が入り乱れている過渡期にあると思います。

また、日本には「道」という考え方もあります。「茶道」、「柔道」「剣道」というように、 長年の鍛錬によって「道を極める」という思想 です。

その考え方は、仕事の面にも及んでいます。工業製品にしろ農産物にしろ「職人芸」的なこととして、一生をかけて極めるのです。

やはり、 日本では、労働は尊いものという感覚は強いと思います。

仮にフルFIREを目指される方でも、この感覚はお有りになると思います。

FIRE を実現 され、お金の心配が全くなくなったとしても、やはり何らかの仕事をしてしまうんじゃないかと思います。

ここ日本では、労働は比較的肯定的に捉えられることも多く、生き甲斐なんて言われ方をよくする。実際1億円を持っていたとしても仕事を続けるという人は意外と多い。お金を得たら得たでその先の世界を知ってしまうから際限がないのだと思います。

日本におけるFIREをどう考えるか?社会制度の中での位置付けや日本の慣習などを考え、自分にベストな道を模索する上で参考になる要素を盛り込んだ書籍。

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