計画なしに仕事をして、うまくいかない人に向けたビジネススキル本。営業・企画・プレゼン・会議・対上司部下などの一般的な仕事のシーンで、どうシナリオを構成して実践するかをわかりやすく解説。
動機のないシナリオに人は動かない
仕事にシナリオを導入する時に、意識してほしいのは「エンタテインメント性」ということです。 「エンタテインメント」というと、仕事とは関係ないみたいですが、そうではありません。 「エンタテインメント」は、動詞「entertain」の派生語です。「entertain」は「もてなす、歓待する、客として迎える、楽しませる」などの意味があります。もともとの語源はラテン語で、「enter」は「中へ」、「tain」は「その状態を保つ」という意味なので、「中に招き入れ続ける=もてなし続ける」ということ。
ビジネスや仕事の多くは、お客さんあってのものです。お客さんをもてなす、楽しませる、それだけでもエンタテインメントなのです。そう考えると、仕事やビジネスをエンタテインメント化するのは、当然しなければいけない最低限のホスピタリティと言えるでしょう。
仕事の中にエンタテインメントを意識すると、あなたの仕事の意識も変わるはずです。あなたはまるで映画の主人公のように、また重要な脇役のように振る舞う必要があるのです。
そんな風に仕事ができたら楽しいと思いませんか?
以上駆け足ですが、「映画のシナリオ」「仕事のシナリオ」に共通する5つのポイントを見てきました。
他にも「仕事のシナリオ」に応用できる「映画のシナリオ作法」は数多くありますが、それは個々の「仕事のシナリオ」の場面で、個別に取り上げていくことにします。 具体的に個々の仕事のシナリオを組み立てる前に、ひとつだけはっきりさせておくべきことがあります。それはあなたがシナリオを描く動機です。
映画やドラマもシナリオでも、脚本家の書く動機がはっきりしていないモノは、往々にしてつまらないものになります。「この脚本で絶対にデビューする」「何がなんでも笑わせる」「このセリフだけを世の中に問いたい」何だっていいんです。強い動機さえあれば。
たとえストーリーは破綻していても、強い動機によって書かれたシナリオは、人の心を強く動かすことがよくあります。
仕事でも同じです。
あなたが「仕事のシナリオ」を書く動機をはっきりさせておいてください。
「テーマ」や「主人公のゴール」が、建て前的なものであるならば、動機は誰にも見せる必要のない本音の部分です。この仕事をやりとげることで「昇進する」「給料をあげる」「転職へのステップにする」「独立する」など、最初はそんな矮小な動機でかまいません。この本を読み進めていき、「天のシナリオ」「地のシナリオ」を意識するようになれば、動機も自然と大きなものになっていきます。
しっかりとした動機をもって、シナリオを組み立て、仕事に取り組むと、人の心を動かせる可能性が高くなるのです。
仕事をシナリオ仕立てで組み立てるというのはちょっと考えなかったけど、仕事のできる人はこれが出来ている印象があります。意識してそのようにしているのかどうかはわかりませんが。これからそのような仕事の構成を身につけようとするならこの本は役に立ちそうです。
それでもシナリオ通りにはいかない
たとえばバラエティ系のトーク番組。多くの場合、事前に構成作家やディレクターが、出演者から取材しておもしろそうなネタを引き出しておきます。その上で、トークがこんな風に流れていけばおもしろいというシナリオを組み立てて台本化します。しかし実際の番組ではその台本通り進むことはまずありません。お笑い系の大物司会者の場合など、まったく台本を読まずに臨む人も少なくないのです。そして多くの場合、本番は台本よりもおもしろい番組になるのです。
では台本が無駄かと言えばそうではありません。あらかじめシナリオを組み立てておくことで、いざとなれば軌道修正することができます。司会者もそういった準備がされていることを知っているので、安心して台本を無視して進行することができるのです。
またシナリオどおりいかない場合、そこから建て直すには経験がモノを言います。そのためにも、世の中の商品やサービスなどの裏にあるシナリオを読み解くことを習慣にしておきましょう。特にうまくいかなかった時にどう対処したかを知ることは、あなたがシナリオライティングする上で、とても参考になるでしょう。
逆説的になりますが、シナリオ通りいかない時にこそ、シナリオライティングで培った能力が試されるのです。
シナリオライティングができると明後日な方向に物事が進もうとしたときに新たな指針を見つけやすい。そのコンパスで目的地に向かって進めばいい。方向修正が必要な時、いかに迅速に対処できるかが肝というわけです。
仕事をシナリオ仕立てで構成し実行していくための教則本。いくつものシナリオを用意できれば想定外は減っていくもの。こういうスキルは柔軟性を持たせるのに大事。
※この書籍はKindle Unlimited読み放題書籍です。月額980円で和書12万冊以上、洋書120万冊以上のKindle電子書籍が読み放題になるサービスが初回30日間無料となっております。PCの方はサイドバーのリンクより、スマホの方は下の方へスクロールしていただければリンクが貼ってありますので興味のある方はどうぞ。なお一部の書籍はキャンペーンなどで無料になっていて現在は有料となっている場合もありますのでその場合はあしからず。
【サブスク】 Kindle Unlimited
僕が利用している読書コミュニティサイト
【本が好き】https://www.honzuki.jp/
【シミルボン】https://shimirubon.jp/