アフターコロナにおけるマーケティング戦略をさまざまなデータや企業のマーケティング事例をもとに解説。「巣ごもり消費」「EC市場再拡大」「政府の電子化」などアフターコロナのキーワードも解説していく。
バラバラなマーケティング戦略をまずは統合化する
このような運用方法だと、確かに予算という意味ではオンライン広告、オフライン広告と分かれてはいるものの、具体的な戦略はオンラインとオフラインでどう違うのかといった重要な点は外部業者によって完全にバラバラであり、統一した戦略がとられていない。さらにはオンライン広告業者とオフライン広告業者が一緒に話をすることもないから、不統一な部分も埋まっていかず、たとえばオフライン広告では誠実さ・信頼を売りにしながら、オンライン広告ではコンバージョン獲得のために、かなり際どい広告文が出ていた、などというケースは枚挙にいとまがない。
次節で詳しく説明するが、オンライン広告を活用して店舗に集客し、店舗でのオフライン広告で最終的にユーザーの購買を促すという両方を掛け合わせた広告が現在、ウィズコロナの世界で最先端となりつつある。しかしながら、従来型の広告運用では、そのような最先端の広告手法を活用することが予算上・運用戦略上難しくなってしまう。
特に中小企業を中心に、広告運用がうまくいっていない企業は図 10 のような硬直的な戦略と運用の状態にある。ウェブ広告にこれからチャレンジする企業は、まずは目標と予算をオンラインとオフラインで分けて細分化し、きちんとモニタリングするところから始めていただきたい。具体的には、オンライン広告予算とオフライン広告予算を分け、それをたとえばPPC広告(グーグルやヤフーなどの検索広告〈リスティング広告〉を含むすべてのクリック単価の広告を指す)、アフィリエイト広告、インフィード広告といった形で分類して、それぞれをモニタリングするところから始めれば良い。
広告の費用対効果はきちんとモニタリングしないと無駄な経費になってしまう。アフィリエイト広告などは普通の人はクリックしないので口は悪いがどれだけ情弱のユーザーがいるかとかが関わってくる。
ブランドの伝え方と紙媒体のメリット
図 20 の図に沿って訴求するべきブランド価値の設計が完了したら、次に顧客にブランド価値を伝えていく。これについては、いくつかのパターンがある。具体的には、ブランド価値を伝えるブランドページの作成、ブランド価値と消費者の声を伝える資料の作成、マスメディアを通じた定期的な情報発信などがある。
特にアフターコロナの世界においては、インターネットを通じた商品販売が増加する反面、 紙媒体の重要性も増す と考えている。なぜなら、インターネットでの情報発信は常にフロー情報のため、顧客の頭から忘れ去られ、そのページを再度見なければ思い出すこともない。一方で紙媒体ならば捨てられさえしなければ、ストック情報としていつまでも顧客の手元にあり続ける。
世の中がどんどんネット社会になるからこそ、紙媒体を活用した情報提供の見直しをすべきだろう。しかも、今はラクスルなどの格安で印刷できるサービスも多くあるため、小さく始めて、成功すれば大きく拡大するチャレンジもしやすい。
次節からは、ここまで説明した視点から、ブランディングを体系的に行っていく中で、グローバル視点で生まれる新しいコンセプトについて解説していこう。
ラクスルなどの小ロットからの印刷を可能にしたサービスは導入しやすく紙媒体の利用を後押ししてくれる。ネット広告などが主流になりつつある中、紙媒体の良さも少量から扱うことができるので中小企業には有難い存在。無駄な経費を使わず試せるのは良い時代になったものだ。
先が見えない時代のマーケティング戦術。新たな潮流に乗って成功する企業も増えるなか自社のマーケティングを見直すきっかけになれば!!
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