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やりきる力|堀江貴文|これからの時代を生きる若者たちに贈る「最強の成功法則」

どんな環境下でも死ぬまでやり抜く!多くの事業を手がけるホリエモンがこれからの時代を生き抜くための最強の成功法則を仕事、人間関係、お金などの項目別に語る。

数をこなせ!

夢中になって数を打てることは、かけがえのない才能 手数の少ないクリエイターで「傑作」を出した人はいない

何かを始める前に、「上手いやり方」を知りたがる人が多い、そう前章で述べた。

何もかもわからない、やり方も知らない……。そんな立場にあれば、まず、上手いやり方を知って、効率的に技術を習得したくなるのも無理はないだろう。何しろ人生は短いし、やりたいことは無数にあるのだ。僕もその気持ちは十分に理解できる。

だが、大きな結果を求める場合には、効率的なやり方で〝最短距離〟を走ったからといって、求める成果が手に入るかどうかはわからない。いや、むしろ、それでは手に入らないことのほうが多いのではないだろうか。

僕を含めて、ある程度の成功を経験した人間が知っていることがある。

それは、効率的なやり方にこだわるよりも、「数」を重視しなければ、大きな成果は手に入らないということだ。

僕は起業して以降、さまざまなビジネスを手掛ける一方で、作家活動も続けてきた。著作数は、いまどれぐらいだろう? 多い年では、ほぼ毎月刊行のペースで、同時期に3冊以上出すことも珍しくなかった。いまも刊行のペースは、それほど落ちていない。

おそらく200冊以上は書いていると思うけれど、まだまだネタは尽きない。原稿を書きながら、常に新しいネタを思いつき、次の本の企画を動かしている状態だ。

公式メルマガやTwitterなどに、「堀江さんには○○のネタで、本を書いてほしい!」という意見が寄せられる。期待されるのはいいけれど、普通の人が考えるようなネタは9割方、すでに本にまとめて書いてある。

20 代で本を出し始めてから、僕が作家として手掛けたジャンルはビジネス、お金、恋愛、スポーツ、教育、グルメ、仮想通貨、トレーニング、語学、医療、宗教論……と多岐にわたる。「堀江さんなら経験を活かして、すごい小説が書けますよ!」とも言われるが、いや、とっくに書いてるんだって。ちゃんと調べてほしい。

僕より刊行数の多い作家は何人もいるだろうけれど、僕ぐらい制約なしに、ボーダーレスな執筆活動を続けてきた作家は、そういないんじゃないかと思う。

本の執筆は、僕のやっているビジネスの中でも、手間と時間のかかる大変な仕事のひとつだが、作家活動を抑えるつもりはない。どの本もベストセラーになっているし、書きたいことがなくならないからだ。

何ならもっと時間を最適化させて、本を書きまくり、著作数を増やしていきたい。その根本にあるのは、尽きない執筆意欲と、作詞家の秋元康さんの教えだ。

だいぶ昔に、秋元さんと会食したとき、「堀江、お前はもっと本を出せ!」と発破を掛けられた。当時すでに著作数は多かったけれど、まだまだ足りないと言われた。 「芸術家のピカソが、なんで天才と称され、世界中で尊敬されているのかわかるか?

多作だからだ。ピカソが後世にまで語り継がれているのは、作品の素晴らしさはもちろんだけど、作品を量産しまくって、世に残したからだ」

秋元さんは、そのような話をされた。僕はなるほど! と、納得した。

ピカソを目指しているわけではないけれど、多くの人にメッセージを伝え、永く残していくためには、とにかくたくさん書かなければダメなのだ。

多作が尊敬される理由は色々あるが、やはりあくなき探究心と作品に対する情熱がどどまることを知らないところにあるだろう。中には失敗作もあるのだろうけど多作で地位を確立したらそれさえも評価されるようになる。

睡眠時間を削るな!

十分な睡眠は、仕事と遊びの質を高める 楽しいことを100%楽しみ尽くすには、睡眠をおろそかにしてはいけない 「堀江さんは、いつ寝ているんですか?」

多くのビジネスを同時進行させているためなのか、よく、こう聞かれる。そんなときは、「いや、普通に夜、寝てますけど?」と答える。

どうやら僕は、寝る時間がもったいないほどに、あくせくと動き回っていると思われているようだ。毎日1~2時間ほどの睡眠で済ませているイメージらしい。

自慢することではないが、睡眠時間はしっかり取っている。だいたい1日7時間は確保している。短くても5~6時間は、しっかりと眠る。それだけ寝ても、1日で 17 時間以上はフル活用できるのだから十分だろう。

早起きにはこだわらない。ゴルフなど予定があるときは別だが、夜中まで飲んでいることが多いので、朝はゆっくり寝ていたい。昼前までベッドの中にいる日も、たびたびだ。早起きは規律正しい生活の基本だ、と大人は教えるけれど、あまり根拠は感じられない。ラジオ体操が奨励されていた時代の刷り込みとしか思えない。

早起きが体質的に向いている人は結構だが、僕の場合、寝たいだけ寝ているほうがベストな体調をキープできる。逆に、無理な早起きは危険だと思う。早起きを目的に、睡眠時間をおろそかにしてしまう人がいるからだ。睡眠不足はうつ病や心筋梗塞など、さまざまな病気を誘発する。そこにこそ根拠があるので、ぜひ注意してほしい。

「睡眠時間がもったいないほど楽しい」「人生やりたいことだらけ」という人の言い分は、わからないでもない。ただ、楽しいことを100%楽しみ尽くすためには、体調が万全でなくてはならないはずだ。ビジネスも同じだ。 せっかくやりがいにあふれていても、眠たい頭では、満足なパフォーマンスを発揮できるはずがない。

よく睡眠時間を削って仕事したり勉強したりしたことを誇らしげにいう人がいるが、それパフォーマンスが落ちた状態で何時間やったところで成果には結びついていないことに気付かない残念な人だということ。睡眠は人間のあらゆる行動を円滑にする上で必要最低限のもの。睡眠時間を削るのは愚かな行為と思っておいた方が良い。

失敗を恐れずやり切る力を身につければ、あらゆることを成し遂げるための土台となる。目標達成の最短距離はあなたが思っているような魔法のテクニックなどではなくもっと泥臭いものなのだ。

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