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だれとも打ち解けられない人|加藤諦三|もしあなたが「うつ病性格」ならば、それは家庭環境で決まります

自分というものがないのに自身を守ろうとする悲しい性格。うまくやろうとするほど空回り。人間関係にこだわらず心の悩みを解決するスペシャリストによる生き方のお悩み相談。

親に甘えることのできなかった子ども時代

うつ病者は幼少期に「甘える」ことができなかった。それは吸引の欲求を含めて幼児的願望を抑圧したということである。

小さな子はだれでも親にほめられたい。そこで無理をして「いい子」になる。つまり「甘える」ことができない。

ところが無理をしているのに、親から当たり前の顔をされる。悔しい。でも認めてほしいから我慢する。

もし親が子どもに「私の夢を叶えてくれて、ありがとうございます。でも無理しているんじゃないの?」とでも言えば、子どもも満足する。

そうして、大人になった彼らは人と打ち解けることができて、うつ病にはならなかったろう。

子どもは無理をしてもいいけど、親がそれを当たり前と思っているから悔しいのである。

子どもが「甘えない」のは、親が子どもに奉仕を求めたからである。

子どもに奉仕を求めるとは、どういうことか?  たとえば、子どもに恩を売ることである。親が子どもに感謝の強要をする。親は子どもに恩を売り、感謝されることで自己無力感を癒している。

ただ、親子に信頼関係があれば、親が子どもに恩を売っても子どもは何も感じない。恩は行動だけをとれば、好意であり、愛である。

恩と好意は、心が違うが、行動は同じ。

ところが、恩を着せられると、ものすごく不愉快なときがある。 「あの人から恩を着せられたくない」というときには、プライドが許さないのである。つまり、あの人とは敵対関係のときである。

信頼関係ではプライドはいらない。プライドが許さないときは、信頼関係がない。

信頼関係がないときには、子どもは本音を言えない。「お母さん、お父さん、もっと愛してよ」と言えない。そう言えないとき、子どもの心に葛藤が生じる。

子どもはコミュニケーションの仕方がわからなくなる。

そして、コミュニケーションの仕方がわからないままに大人になる。

甘えは子どもの頃には可愛いけれども、大人になってしまえば嫌われる。

疲れたときには、疲れた顔ができる。それは甘えであるが、それが親しさである。

しかし、嫌われるのが怖ければ、甘えは出せない。信頼がなければ甘えは出せない。

執着性格者は、親と親しくなかったから、いつ甘えを出してよいかわからない。いつ捨てられてしまうのか、いつも不安である。

表と裏で、裏を言える人は明るくなる。信頼できる人がいれば裏を言える。裏を言えない人は、最後にはうつ病になるかもしれない。

信頼関係ではプライドがいらない。本当にその通りだ。プライドが働くということは信頼関係を構築できていない証拠とも言える。これが親子やそれに準ずる関係で起こると甘えられない窮屈さから鬱になりうる環境が整ってしまう。

「あいつにはもう嫌われてもいい」と心に誓うだけでいい

ある塾での話である。ずるい保護者が先生に願書を書いてほしいと頼んできた。先生は、その保護者が煩わしいので願書を書いてあげた。

すると今度は、子どもが風邪をひいたので学校の担任の先生に手紙を書いてくれと言ってきた。

次から次へと要求をしてくる。塾の先生は本当は断りたいのだが、煩わしい保護者で周囲に何を言われるかわからないので、ついつい要求に応えていく。

とにかく、塾の先生が何かを好意で書いてくれると、その保護者は、舐めてもっと要求してくる。

もちろん感謝の気持ちなどない。それが塾の先生には不愉快である。でも我慢する。

ストレスや悩みから眠れなくなってノイローゼになる人は、たいていこのようなずるい人たちに囲まれている。

そういう人たちに囲まれていると、日々悩みが積み重なっていく。昨日の不愉快さが消えないどころか深まっていくうちに、今日の新しい不愉快さがやってくる。

そうして少しずつ、少しずつエネルギーを吸い取られていく。生き血を抜き取られるように、毎日少しずつ生気を失っていく。

一つ一つをとれば、その悔しさはたいしたことはないと思うかもしれないが、それが毎日続けばだれでもやつれていく。

気がついたときには、心身共に消耗して立ち上がれなくなっている。

大切なことは、マイナスの感情を相手に伝えることである。そのためには相手を「捨てる」ことが必要である。 「あいつにはもう嫌われてもいい」と心に決めるだけで、違ってくる。いつまでも相手から認めてもらいたいと思っていれば、眠れぬ夜は避けられない。

「あんな奴に認められなくてもいい」と心に誓うことである。

つまり、自分を傷つけたずるい人が自分の悩みの原因だと思っていると、なかなか悩みから抜け出せない。悩みの種を育てているのは、自分の心である。

自分が眠れないのは、自分の弱さだと理解しないと、いつまでも悩みを引きずってしまう。

そして一日一日、マイナスの感情を処理していくことである。処理するとは感情を出すことである。感情を表現することである。

あるいは、本当に自分の心の中で相手が問題にならなくなることである。

そして処理するときに、二価値判断に陥らないことである。白か黒か、失敗か成功か、というゼロか百かで考えない。

今回は「あいつにはもう嫌われてもいい」と心に誓えたことだけでも成長だと解釈することである。

「あー、こんなひどい扱いをされても、まだ自分は相手から高く評価されたいのだな」と自分の弱さを自覚するだけでも、悩みから抜け出す第一歩である。

うつ病になるような弱い人は、何十年もかけて直接相手に本心を言えないような人間になってきたのである。一朝一夕に、不愉快な気持ちを直接相手に言える人間になれるものではない。

僕の周りにもこういう要求ばかりしてくる人がいて最初のうちは応えていたが鬱陶しくなったので関係を絶った。その人は僕に友達が一切いないというのを知って友達のふりをして近づいてきた。日に日に要求が激しくなるのでそれに応えるのが億劫になった。そんな偽物の友達ならいなくたっていい。そう思えるようになってから相変わらず友達が一人もいないのはご愛嬌(笑)。

「誰とも打ち解けられない人」これ俺じゃんと思い手に取った書籍。そのメカニズムを分析した画期的な書籍。友達がいない人は読んでみて!勇気がもらえるから。

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