いい子でいることに疲れた、感情のコントロールがうまくいかない、「自己肯定感」という言葉にもやっとする。そんなあなたに贈る自身との付き合い方で人生を変える本。自分を見失いがちな人に贈るエールです。
トラウマは全員に関係があること
ここまで読んでくださった方の中には、「さすがに自分にはトラウマなんてない」「トラウマというのは命に関わる出来事によって起こるものだ」と思う方もいるかもしれません。
しかし、僕が強調してお伝えしたいのは「トラウマのない人はいない」 ということです。
たとえば、嫌なことをされていなくても、「なんかこの人苦手だな」と思ったことはないでしょうか。
トラウマは、職場の苦手なタイプの人、昔から苦手な業務、なんとなくキライな芸能人、そんなレベルの身近にあるネガティブな感情にも関わっていたりします。
仕事の失敗やハラスメント、車の運転、転倒・怪我、病気・入院、ケンカや噓をつかれるといった対人関係の摩擦、ありとあらゆる出来事のウラにも潜んでいる可能性があります。
また、「この人はなぜこんなことをしちゃったんだろう」とニュースで話題になるような、理解に苦しむ行動の陰にもトラウマが関連していることが少なくありません。
もっと言えば、難しい人間関係、治りにくい心の病気、世の中のありとあらゆる困難な事例の背景には、ほぼ確実にトラウマがあると考えていいと思っています。すべての人が何らかのトラウマ反応を日常的に目撃したり体験したりしながら生きているといっても過言ではないでしょう。
「生命を脅かされるような出来事でなければトラウマとは呼べない」というのはとてもよくある誤解です。
トラウマは案外身近にありますね。なんとなく苦手な人みなさんいると思います。嫌いな芸能人とかもそれがトラウマによるものだったりして自然と避けていたり。ありとあらゆる世の中の事象でトラウマは生まれます。命に危険はなくとも行動に足枷がかかるようなことが起こればそれはトラウマである可能性が。
心の痛みを身体の痛みに置き換える
自分自身を傷つけたい。死んでしまいたい。
こうした自己破壊的な衝動というのもトラウマ症状のひとつです。
終わりの見えない、激しい感情の嵐にさらされているとき、「とにかく終わらせたい」と願うのはまったく不思議なことではありません。
他のすべての感情と同じく、「死にたい」という感情であっても、それを感じてはいけないということは絶対にありません。
自傷とは、いつ終わるとも知れない心の痛みを、身体の痛みに置き換えることで苦痛の軽減を図る試みのことです。
トラウマ感情に苦しむ多くの人にとって、自分のトラウマ感情に圧倒され続けることよりも、ここで終わらせて、その苦しみを終わらせてしまったほうが楽なのではないかと考えるのはとても妥当で、合理的なことです。少なくとも、その世界を知らない人に軽々しく咎められるべきものではないと思います。
しかしながら、「死にたい」という感情を伝えられたとき、それを上手に受け止められる人がこの社会に多くないのも事実です。
勇気を出してだれかにその気持ちを伝えたとしても、「そんなことを言わないで」「あなたのことを大切に思っている人が悲しむよ」などと言われてしまうことは決して少なくありません。
自分の「死にたい」という感情によって、相手が困ったり、怒ったり、悲しんだりする反応を目の当たりにすると、そのような感情を持つことは「いけないこと」であり、迷惑をかけてしまうものだと感じるようになってしまいます。だれにも知られずに隠そうとして、文字どおり「死にたい」ほどの気持ちを、ひとりで孤独に胸中に押し込まないといけなくなります。
確かに死にたいと告白すれば周りの人の迷惑になる可能性も生じその衝動をグッと堪えて自身の中に閉じ込めることはあるかと思います。そしてある時爆発して自傷に。そうならないためにも、早い段階で聞いてくれる人に出会うことは大事。命の電話や心療内科などカウンセリングを受けるのも効果があります。そういった事例を数多く経験している人たちが対応にあたります。ただし病院に通う場合、過去に自殺未遂をした人は嫌がられる傾向があります。入院が必要な場合なども同様に。人の話が聞けるうちに受診することをお勧めします。「死」一択になってからだと誰にも止められないので。
コントロール不能なトラウマを解剖して無害なものにするための書籍。頑張ることをやめられない真面目な人ほど注意が必要。
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